中部圏最大のFA技術専門展「メカトロテックジャパン(MECT:MECHATRONICS TECHNOLOGY JAPAN)2013」が来年10月23~26日の4日間、名古屋市港区のポートメッセなごや(名古屋市国際展示場)で開催される。14回目の今回もニュースダイジェスト社が主催し、愛知県機械工具商業協同組合(愛機工)が共催する。『世界を支える最高技術~これが日本の底力』をテーマに、多くの来場者が見込まれる。
MECTは1987年の開始以来、毎回8万人以上の来場者でにぎわう中部圏最大のFA技術専門展として知られる。2年に1度、日本国際工作機械見本市(JIMTOF)の翌年に開かれ、前回の2011年展には365社と団体が出展し、1490小間の規模で開催された。
ポートメッセなごや全館に、工作機械や鍛圧・板金加工機械などの各種機械のほか、機械工具や切削工具などの各工具、機器やソフトウェアなど、のあらゆる生産財が出展される。
最新技術や製品の出展に加え、MECT最大の魅力は提案型の展示会であること。自動車や航空機などの産業を下支えする、縁の下の力持ちでもある「中小企業を元気にしたい」を理念に掲げ、主催者企画として毎回最先端の技術を持つ企業と一緒に、門外不出の技を会場で披露する。前回は注目の先端技術「炭素繊維強化プラスチック(CFRP)」の加工を取り上げ、主催者自らが専用の金型を製作し、実際に会場でプレス成型した。今回展では何が披露されるのかにも期待が集まる。
後援には、経済産業省と外務省、文部科学省のほか、名古屋での開催とあって、愛知県と名古屋市、名古屋商工会議所も加わり、地元も後押しする。日本工作機械工業会や全日本機械工具商連合会も特別協賛に名を連ねる。日本鍛圧機械工業会や日本精密機械工業会、日本ロボット工業会など、各工業会の協賛が決まり、運営の骨格も固まりつつある。
今年8月中旬までに出展概要が決まり、8月27日には共催の愛機工が名古屋市内のホテルで第1回実行委員会を開いた。「MECTを絶対に成功させる」との発声で出展者の募集に向けて始動した。
10月1日から、出展者の募集が始まる。主催するニュースダイジェスト社のMECT事務局は「学生向けのプログラムも充実させ、次世代の主役を担う若者にも、ものづくり企業の素晴らしさを伝えたい」と期待を込める。
申し込み期限は来年の4月26日までだが、満小間になり次第、受け付けを締め切る。
前回展の開会式で代読された河村たかし名古屋市長のあいさつ「民の力でできることは民の力に任せればいい」との言葉が忘れられない。民間でできることは、われわれ自身がやればいい。そう思っている。民でやる以上は、今回展を必ず成功させたいと思っている。
何でも自前でできる大手商社は別として、地元に根ざす中小規模の機械工具商社はメーカーと協力し、一丸となって仕事をしているとの意識が強い。組合員270社、賛助会員104社が全面的にバックアップして、展示会を通じて市場を活気づけ、底上げに結びつけたいと考えている。
前回の出展リストや、前回は出展できなかったが前々回に出展したメーカーに対し、担当を決めて出展を促したい。出展を決めたメーカーについては、われわれも協力して商機を作っていきたい。
MECTには、JIMTOFのように革新的な新製品が毎回出展されるとは思えない。しかし、たとえば関西圏やそれ以西のユーザーが、東京で開催されるJIMTOFに毎回出かけられるかと言えば、コストの面でそれは無理。しかし、名古屋で開催されるMECTなら、週末を利用して仲間と車に相乗りしてやって来られる距離だ。そういう意味では、実際に機械や工具に触れるユーザーの、生の声を吸収できる展示会になるはず。ユーザーの「何があるんだろう」との関心を満たせるような展示会にしたい。
全国大会の開催地は愛知県に決まっていた。これをMECTの前日に、名古屋市内のホテルで開催することに決めた。基調講演やディスカッションも予定していて、全国から500人規模で会員が集まる。工具の各工業会の幹部も出席する。翌日に名古屋でのMECTや、われわれ愛機工の取り組みも見てもらう予定だ。
(聞き手・長谷川 仁)
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