3日目は「先進工場」テーマのセミナーを開催
会期3日目は、「先進工場」がテーマのセミナーを2本開催した。
1本目は日立製作所社会ビジネスユニットインフラ制御システム事業部の入江直彦シニアストラテジストが「社会インフラを支える日立製作所のDX事例と新たな取り組み」をテーマに講演。
2本目はHILLTOP(ヒルトップ)の山本勇輝社長が「製造DXを実現するHILLTOPが描く『ものづくりの未来』」をテーマに講演した。
いずれのセミナーも大勢の聴講者が詰めかけ、先進的なDX事例に耳を傾けた。
公式メディア3媒体の記者が、
「MECT特派員」として会場から速報します。
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会期3日目は、「先進工場」がテーマのセミナーを2本開催した。
1本目は日立製作所社会ビジネスユニットインフラ制御システム事業部の入江直彦シニアストラテジストが「社会インフラを支える日立製作所のDX事例と新たな取り組み」をテーマに講演。
2本目はHILLTOP(ヒルトップ)の山本勇輝社長が「製造DXを実現するHILLTOPが描く『ものづくりの未来』」をテーマに講演した。
いずれのセミナーも大勢の聴講者が詰めかけ、先進的なDX事例に耳を傾けた。

金属の表面に別の材料を溶着、被覆して保護層や補強層を形成する技術のこと。「coating(塗布)」よりも材料を厚く緻密に重ね、母材と溶融して一体化する点が特徴。レーザークラッディングは、手作業による溶接肉盛りと比べて薄く均一で安定した肉盛りが可能。
(例文)SNK offers laser cladding systems for molds, enabling uniform and programmable overlay welding.
(訳)新日本工機(SNK)は金型向けに、プログラム制御によって均一な肉盛りを実現するレーザークラッディングシステムを提案している。

日研工作所(2D16)が提案するナノクーラントは、水溶性クーラントの匂いを抑えたり、作業者の手荒れを防ぐ。クーラントの交換頻度を削減する効果もある。ツーリングメーカーとしてツーリングに搭載するのはもちろん、外部給油のクーラントホースや配管につなぐことで、旋盤や研削盤などさまざまな工作機械でナノクーラントを利用することができる。切削加工に携わる人や工場に優しい技術として、来場者の関心を呼んでいる。

赤松電機製作所(3C08)は、ミストコレクター「ヘビースモーカー」の性能を拡張する2つのオプションを紹介する。同製品は捕集能力の高さが強みだが、フィルターの交換頻度が課題になるケースがあった。そこでオプションの「FU-BOX+(フーボックスプラス)」を開発。標準品と比べサイズが約3倍のフィルターを後付けし、交換頻度を抑える。もう1つのオプションである、吸引力を可視化するメーターを取り付けたふたと合わせて提案する。

過去最多の出展者数となったMECT2025。回りたいブースが多く限られた時間で効率的に見たい来場者もいるだろう。住友電気工業(2C11)は、新材種や新形状を採用した新製品を一つの棚にまとめて展示しており、同社の最新提案はここを見ればOK。既存製品や一部の参考展示品は、小物部品や自動車、航空機といった産業ごとの棚にまとめられており、合わせてチェックしてみては。

日伝(3E01)は複数のデモシステムを用意し、製造業のデジタルトランスフォーメーション(DX)を提案する。工作機械へのワーク供給や部品の組み立て、工程間搬送などを自動化するデモシステムを構築した。営業推進部マーケティンググループの古賀雅史課長は「近年は現場からの要求が高度化しており、複数の製品を組み合わせた提案が重要。その上、わが社は品質面やサポート面で安心して導入いただけるソリューションを提供できるのが強み」と話す。

北川鉄工所(3D31)のパワーチャック「BRシリーズ」は、独自の「Tnut-plus(Tナットプラス)」を使うことで、ジョーを脱着しても0.01mmT.I.R.(1回転させたときの最大値と最小値の差)を実現する。ジョー交換による精度の低下を防ぎ、段取り替えの手間を低減する。
ブースでは、この利点を生かした自動ジョー交換システムのイメージを展示。開発中のものだが、ロボットがジョーを交換する様子をじっくり見る来場者が目立った。

オーエスジー(2D01)は、「人手不足×高精度要求にどう応える? 加工現場のスマート化戦略」をテーマに第3展示館でワークショップを開催した。ワークショップでは、小径超硬ドリル「AD-MICRO(マイクロ)」、セラミックス・ガラス加工用超硬ドリル 「DIA-MXD」、2枚刃CBN(立方晶窒化ホウ素)ボールエンドミル「CBN-FB2」に加え、スキャンするだけで工具の在庫管理や発注を自動化する工具収納棚「MONOlithbox(モノリスボックス)」を紹介した。

コスメック(3D32)はクランプ機器の新製品「無線センシングクランプ」を展示。クランプの状態をエアでなく無線で検知できる。エアポートを別途用意する必要がなくなるため、工作機械内部での干渉のリスクやエア消費量を抑えられる。また、応答時間は0.1秒とエアを使った従来機器よりも早くなった。

キラコーポレーション(1B30)はぜい性材の微細加工に特化した複合研削盤「GCV-30/40」向けオプション「ATC対応超音波ホルダー」を展示する。毎秒4万回の振動で精密な微細加工を可能にする。焼きばめ方式の採用で、超音波の信号が伝達しやすくなった。
「直径6mmまでのシャンクをつかめるが、顧客から直径20mmまで対応してほしいとの声を聞く」と営業部の森下直樹部長は言う。