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MECT2019の公式メディア「月刊生産財マーケティング」「SEISANZAI Japan」「robot digest」のコラボ企画です。
月刊生産財マーケティングで毎月掲載する進捗状況や出展者情報、主催者企画の詳細などMECTの応援記事を転載します。

ここに注目!初出展者の意気込み 新たな出会いに期待

今回がMECT初出展の企業は42社ある。初出展企業にMECT出展の理由を聞くと「産業の集積地、中部地方」で「そのなかでも活気のある工作機械と金属加工の展示会」と評価する声が多い。各社とも中部地方へのアピールと、新たな顧客との出会いによるニーズの発掘を期待する。ここでは初出展者から3社を取り上げ、意気込みや展示製品の特徴、ブースの見どころなどを紹介する。

顧客開拓の機会に

多結晶焼結ダイヤモンド(PCD)工具や立方晶窒化ホウ素(CBN)工具などを製造、販売するアライドマテリアル(東京都港区、北川信行社長、2B17)は、MECTの集客力に期待を寄せる。吉岡哲則営業企画部長は「以前からMECTには注目していた。国内の需要が減速する中にあって、堅調さを維持する自動車分野の顧客開拓につなげたい」と話す。

出展製品は、ステアリング部品などの多段穴の一発仕上げをするPCD多段リーマーや、エンジン部品の穴の高速仕上げをするCBNリーマーなど。工程の集約や加工時間の短縮で、生産性向上に寄与する点をアピールする。

兵庫県加東市にある同社の播磨製作所には、テスト加工で部品加工の問題を解決するカスタマーソリューションセンター(CSC)が併設されている。MECTではCSCのスタッフが同社ブースに常駐し、相談を受け付ける。「CSCの出張所のような位置づけで、多くの人に活用してもらいたい」と吉岡部長は話す。

吉岡部長は「製品のPRも大切だが、少しでもお客さまの生産性向上のお手伝いができれば」と意気込みを語る。

「製造業が集積する中部地方の勢いに期待している」と話すアライドマテリアルの吉岡哲則営業企画部長
「製造業が集積する中部地方の勢いに期待している」と話すアライドマテリアルの吉岡哲則営業企画部長
アライドマテリアルの出展製品「多段PCDリーマー」
アライドマテリアルの出展製品「多段PCDリーマー」

初めて中部の展示会に出展

岩間工業所(静岡市清水区、岩間正俊社長、1C41)は、モデリングマシン「MM1000R-5」で加工実演する。モデリングマシンは同社の主力製品で、外見や機能はマシニングセンタ(MC)と大差ないが、使用環境を広く想定している。工場だけでなく研究所や製品開発部門、建築設計事務所などでの使用を見込む。弘田舞セールスマネージャーは「立体で検証をするために、デザイナーや設計者がオフィス内で切削加工し、試作品を製作するニーズがある」という。

オフィスで使用できるよう機体は小型で稼働音も静かだ。アルミなどの軽金属から樹脂、試作品や建築模型に使われる、ろう材を基にしたモデリングワックスの切削を得意にする。

「レパートリーには機械加工の知識がなくても使えるよう、直感的に扱える自社開発のNCを搭載できる機種もある。しかし、ただの初心者向けの機械ではなく、加工品質は高い」と東京テクニカルセンターの濱田弘顕所長は胸を張る。小間では、樹脂を卵型に切削したサンプルを展示する。また「LINE(ライン)」など通信アプリを介して機械動作を指示できる、お手軽なモノのインターネット(IoT)を提案する。

弘田マネージャーは「MECTだけでなく中部地方の展示会への出展は初めて。産業の集積地で、新たなニーズと出会いたい」と期待する。

岩間工業所のモデリングマシン「MM1000-5」
岩間工業所のモデリングマシン「MM1000-5」
岩間工業所の弘田舞セールスマネージャー(写真左)と濱田弘顕東京テクニカルセンター所長
岩間工業所の弘田舞セールスマネージャー(写真左)と濱田弘顕東京テクニカルセンター所長

自動化と効率化の2つのアプローチ

バリ取り設備やバリ取り工具などを製造、販売するクロイツ(愛知県刈谷市、坪根巌社長、2B19)は「バリ取りの自動化・効率化」をコンセプトに、多彩な製品を展示する。「自動化と効率化の2つのアプローチでバリ取りの解決策を提案する」と技術部開発グループの戸川正宣部長は強調する。

自動化では、安川電機のロボットコントローラーを搭載したバリ取り設備「RBR-D5W」の改良版を提案する。コンパクトで、従来機からさらに剛性を強化したのが特徴だ。

効率化では、面取り用の「N-バイト」や交差穴に力を発揮する「Xツール」などのバリ取り工具をPRする。工作機械の機内に搭載でき、バリ取りの工程集約を実現する。目玉は、複合加工機向けの交差穴のバリ取り工具「NXホルダ」。小径穴から大径穴まで幅広く対応できるよう、ラインアップを拡充した。

同社はこれまで、展示会ではバリ取り設備を中心にPRしていた。だが、一般的な工作機械に搭載できるバリ取り工具を2014年ごろに本格的に製造し始めてからは、設備だけではなく工具のバリエーションの拡充にも取り組む。MECT2019への出展を決めたのも、工作機械向けの工具の販売を強化するためだ。「MECTは地元開催なので、地場の顧客からの引き合いを多く獲得したい」と戸川部長は話す。

クロイツが提案する工作機械向けのバリ取り工具
クロイツが提案する工作機械向けのバリ取り工具
「地場の顧客からの引き合いを多く獲得したい」と語るクロイツの戸川正宣部長
「地場の顧客からの引き合いを多く獲得したい」と語るクロイツの戸川正宣部長

(月刊生産財マーケティング編集部)

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