MECT特派員

【活躍する女性説明員】自動化システムの設計に携わる 中村留精密工業

中村留精密工業(3D08)の自動化技術部に所属する堀井綾香さんは、タレット型複合加工機「SC-100」とファナック製の協働ロボット、ワークストッカーを組み合わせた自動化システムの設計に携わった。最大の特徴は、機械とロボットの間で配線や配管を効率的に接続できる、新開発の「ワンタッチ・ドッキング・システム」。自動化システムを構築するうえで手間がかかる配線や配管の取り回しを効率化し、簡単に自動化システムを立ち上げられる。堀井さんは「初めてのことで、一から作り上げるのが大変だった」と話す。

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MECT2019で最大の機械

メカトロテックジャパン2019東芝機械

東芝機械(3A03)の「高速5軸門形型彫盤 MP-2618」は、今回展で最大サイズの機械だ。3号館の1号館寄りの入口すぐにあり、その迫力が目を引く。同機はワークの最大積載量が15tの5軸マシニングセンタで、ダイカストやプレスの金型加工が主なターゲット。「5軸のため大物金型のゲートや冷却穴などをワンチャッキング加工でき、大幅な工程集約が図れる」と担当者は語り、自動車関連の金型メーカーにメリットをアピールする。

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【出展者ワークショップ】高トルクの横形MCなど紹介 倉敷機械

自社製品の特徴を参加者に紹介した

倉敷機械(3C01)は会期2日目、「難削材の深彫り加工機が進化する」と題したワークショップを開いた。横形マシニングセンタ「KZM-14R」やガンドリルマシンの「KGDシリーズ」「KGMシリーズ」の特徴を紹介した。

KZM-14Rには高トルクな主軸を搭載しており、金型の深穴加工や深彫り加工だけではなく、荒加工から仕上げ加工まで1台で対応できる。同社の小間にも実機を展示している。

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【出展者の声】具現化した先端技術を見せる シチズンマシナリー(3B03)

中島圭一社長と一押しのNC自動旋盤「L20XⅡ」ATC搭載機

MECTは目の肥えた来場者が多い。そこが魅力で、わが社の実力も試される。現場を知ってるからこその厳しい要求が聞ける。商談効果も高い。わが社は日本国際工作機械見本市(JIMTOF)で、近未来のコンセプトや先端技術を発表し、MECTに具現化した製品を持ってくる。今回はB軸に自動工具交換装置(ATC)を搭載したNC自動旋盤「L20XⅡ」が一押し。 業界でも珍しい機械だと思う(シチズンマシナリーの中島圭一社長)。

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アマダ、プロファイル研削盤に協働ロボ搭載

アマダホールディングス(3D23)は、オプティカルプロファイル研削盤「GLS-150GL UP」にファナック製の協働ロボット「CR-14iA/L」を搭載した自動化システムを参考出展した。プロファイル研削の荒加工から仕上げ加工までを1台に集約できる。

また、協働ロボットで砥(と)石やワークを自動交換し、熟練の技術が求められるプロファイル研削も自動化した。夜間に荒加工から中仕上げ加工までを自動化し、日中に熟練の職人が仕上げ加工をするなどの使い分けができ、生産性を大幅に向上できる。

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ジェイテクトが「非自動車」市場に攻勢

主力の円筒研削盤「GL4Pi-50」のC-X軸同期制御仕様を展示

 ジェイテクト(3B04)は今回、小型クランクシャフト研削盤「GF16S-25」を実機展示した。砥(と)石台を動かすX軸と、主軸のC軸の同期制御で偏心ワークを高精度に加工できるのが特徴だ。ターゲットに見据えるワークはコンプレッサーやロボットの減速機などの偏心シャフトで、同社が得意とする自動車産業向けの部品ではない。

 また、主力の円筒研削盤「GL4Pi-50」のC-X軸同期制御仕様も展示した。 同機も「非自動車」のワークが主なターゲットだ。広報担当者は「わが社が得意とする自動車産業以外の顧客の開拓に努めたい。11月に開催する自社展への来場にもつなげる」と強調する。

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ナガセが広範囲な加工をコンパクト機で

加工範囲が広がったSGSシリーズ

ナガセインテグレックス(3A06)は、高精度平面研削盤「SGS-85」を初出展した。SGSシリーズはコンパクトな機械設計で広範囲の研削加工をする。今回出展した機械は、チャックサイズ800×500mmで従来機よりも加工範囲を広げた。

「これまでうちは、機械サイズが大きいとのイメージを持たれがちだったが、それを変えられる機械を用意した」と担当者は話す。

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【出展者の声】初日から大勢の来場者 ヤマザキマザック(3A02)

「初日から大勢の人」と語る中西正純常務執行役員

「初日から大勢の人が来ている。商談も思った以上に多い」––。ヤマザキマザック(3A02)で営業本部長を務める中西正純常務執行役員は、MECTの手応えをこう語る。今回は省人化や自動化の提案に力を入れている。「QUICK TURN(クイックターン)シリーズ」専用の自動化システム「TAシリーズ」など、中小企業向けの使いやすい自動化システムを展示している。

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黒田精工が「アッパーミドル」市場に攻勢

精密成形平面研削盤「GS-30Vs」

黒田精工(1C71)は精密成形平面研削盤「GS-30Vs」を展示した。省スペースや低消費電力などの環境性能や、タッチパネル式の操作盤をはじめとした使いやすさ、カスタマイズ性のよさの3つを特徴に持つ。舩木信裕第1営業部長は「ミドルレンジの中でも上位層に当たる『アッパーミドル』の市場に攻勢をかける」と強調する。

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【出展者の声】高精度でも自動化を 三井精機工業(3B05)

実際に加工に携わる方が多く来場する中部の展示会で、金型メーカーや部品加工メーカーに、高精度な工作機械でも高能率や自動化をアピールしたい。 マシニングセンタ(MC)のような使い勝手のジグ研削盤「J350G」や、5軸MC「Vertex(バーテックス)55Ⅲ」を展示する。特にジグ研削盤は人手による調整作業に精度が依存されるが、熟練技能者の不足は現場の喫緊の課題だ。これなら職人技に頼らず高精度加工ができる(三井精機工業の加藤欣一社長)