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ほぼ肩幅! わずかな隙間にMCを

幅500mmの薄型MC

FNS(1C59)は、横幅わずか500mmの超幅狭マシニングセンタ(MC)「ザ・スリム」を出展する。 主軸が上下し、テーブルがX、Y軸方向に動く3軸MCで、マガジン8本のアーム式ATCを搭載。開口部を広く設計して自動扉にすることで、ロボットによる量産部品加工の自動化に対応できる。機械間の狭いスペースへに設置に最適だ。

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【工具】難削材の溝入れに新提案

チタン加工用の溝入れインサート「システム224」

 ドイツの溝入れ工具メーカー、ホーン(2B16)は先月ドイツで開催された「EMOハノーバー」で発表した新製品を紹介する。特に注目はチタン加工用のインサート「システム224」だ。航空機のジェットエンジン部品や医療用ボーンスクリューの加工に向く。チタン以外の耐熱合金の加工にも使えるという。日本での総代理店であるIZUSHIの永岡衛HORNプロダクトマネージャーは「インサートのクランプ方式など独自技術で圧倒的なクランプ剛性を実現している」と自信を見せる。

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業界初、ブルーレーザー搭載

工作機械用の非接触式工具測定システム「NC4+Blue」

英国の測定機器メーカー、レニショー(2D12)は工作機械用の非接触式工具測定システム「NC4+Blue」を国内市場で初披露した。業界で初めてブルーレーザーを搭載した製品。同システムにはレッドレーザーを使うのが一般的だが、より波長が短いブルーレーザーの採用で、 光の波動が障害物の背後に回り込む 回折(かいせつ)の影響を抑えられる。測定のばらつきが少なく、小径工具にも対応する。より精密な測定へのニーズに応えるという。

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【工具】穴形状にこだわり

クーラント流量を「見て体感」してもらう仕掛け

2号館の中央にブースを構える不二越(2C05)は、新製品の超硬ドリル「アクアREVOドリル オイルホール」のアピールに力を入れる。特に注目すべきは流体解析を活用したオイルホールの形状で、冷却性や潤滑性、切りくずの排出性を高めた。クーラントの吐出量は従来比2倍となり、それを「見て体感」してもらうための工夫も凝らした。

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【出展者の声】具現化した先端技術を見せる シチズンマシナリー(3B03)

中島圭一社長と一押しのNC自動旋盤「L20XⅡ」ATC搭載機

MECTは目の肥えた来場者が多い。そこが魅力で、わが社の実力も試される。現場を知ってるからこその厳しい要求が聞ける。商談効果も高い。わが社は日本国際工作機械見本市(JIMTOF)で、近未来のコンセプトや先端技術を発表し、MECTに具現化した製品を持ってくる。今回はB軸に自動工具交換装置(ATC)を搭載したNC自動旋盤「L20XⅡ」が一押し。 業界でも珍しい機械だと思う(シチズンマシナリーの中島圭一社長)。

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【工具】会場では他にない

台湾製の超硬ろう付けタップ

鈴峯(2A28)は台湾製の超硬ろう付けタップをアピールする。焼き入れ後の金型の雌ねじは寸法が変化するが、その再生に使うなどが多いという。特にダイカスト金型メーカーなどの反応がいい。全て受注生産だが、超硬ソリッドよりも安価で、納期は1~2カ月。「超硬のろう付けタップはMECT会場では他にない」と小原直樹社長は笑顔で自信を見せる。

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新構造で高速回転が可能に、THKのボールねじ

一番奥が新構造の BSM

THK(1A61)は、工作機械用のボールねじの新製品「BSM」を会場で披露する。新たな鋼球循環方式を採用し、従来以上の高速回転に対応できる。「ボールねじの許容回転数は鋼球の径などを元にしたDN値で表すが、従来のDN値13万からBSMでは17万まで高めた」と説明員は話す。

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【IoT、AI】いつでもどこでも誰とでも、やれることはやっておく

西山清隆社長は「あらゆるネットワーク化を引き受けたい」と話す。

旧式の機械や装置をモノのインターネット(IoT)に対応させる「ソフィックスキャンΩ(オメガ)アイ」が好評のソフィックス(1A12)は、さらにネットワークのプラットフォーム(基盤)に関わらず『いつでもどこでも誰とでも』つなぐことができるサービス「Σ(シグマ)テクノロジー」を打ち出す。西山清隆社長は「旧式の機械や装置と同様、社内ネットワークもない古い工場は多い。あらゆるネットワーク化を引き受けたい」と話す。

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ハインブッフはマンドレルで段取り短縮

マクソス六角ピラミッド型内径マンドレル(左)とギア加工用マンドレル

ハインブッフ(1D19)は新製品のマンドレル「マクソス六角ピラミッド型内径マンドレル」を展示する。丸形テーパー形状ではなく六角ピラミッド形状を採用。高い伝達トルクとクランプ力を持ち、さらに六角形にしたことで、切りくずの侵入を防ぐ。

またギア加工用のマンドレルは、本体ごと交換する内径チャックで、簡単に取り替えが可能。ロボットなどによる自動交換にも対応する。

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ナガセが広範囲な加工をコンパクト機で

加工範囲が広がったSGSシリーズ

ナガセインテグレックス(3A06)は、高精度平面研削盤「SGS-85」を初出展した。SGSシリーズはコンパクトな機械設計で広範囲の研削加工をする。今回出展した機械は、チャックサイズ800×500mmで従来機よりも加工範囲を広げた。

「これまでうちは、機械サイズが大きいとのイメージを持たれがちだったが、それを変えられる機械を用意した」と担当者は話す。