MECT特派員

【出展者の声】出展者も来場者も次の山を見据えて 三菱日立ツール(2A12)

想像していたよりも来場者は多い。今、景況感は良くないが、次の山は必ずやってくる。それに備えてわが社は、好況時に欠品した製品を中心に在庫を増やしている。出展者が次の山を見据えて、先端技術や製品を展示するのは当然。さらに来場者も次の山に備えているのか、生産効率向上や新素材向けの製品に注目する。金型向けブランド「モルディノ」の認知度も上がってきた。部品加工向けも含め加工品質や生産効率向上をアピールしたい(三菱日立ツールの菊池仁社長)。

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町工場発!加工物をキズなく運ぶ

量産部品をキズなく搬送

伊藤精密製作所(1A45)は、加工した部品を傷つけずに搬送、ストックする自動化装置「ダコンアンシン」を出展する。

自社で部品の量産加工をしており、その自動化を図るために開発された。加工した部品を装置が受け取り、ゆっくりと衝撃を与えることなく籠の中にストックする。

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【工具】15年ぶりの実演展示で、新製品をアピール 日進工具

5軸マシニングセンタで加工を実演する。この後ワークに工具が当たるとどうなるか。現地で確認してほしい

日進工具(2B03)は10月23日、「SUS用高能率Zエンドミル」を発売した。刃部の根元と先端で溝の深さを変え、剛性を保ちながら切りくずの排出性も高めた。また刃部の根元と先端で刃の角度が違う不等リードを採用、加工中の振れを抑えた。

ブースに工作機械を置き、加工を実演する。日進工具の後藤弘治社長は「大きな展示会で工作機械をブースに置いたのは約15年ぶり。いかに高能率かを目で見て確かめてほしい」と話す 。

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【工具】穴形状にこだわり

クーラント流量を「見て体感」してもらう仕掛け

2号館の中央にブースを構える不二越(2C05)は、新製品の超硬ドリル「アクアREVOドリル オイルホール」のアピールに力を入れる。特に注目すべきは流体解析を活用したオイルホールの形状で、冷却性や潤滑性、切りくずの排出性を高めた。クーラントの吐出量は従来比2倍となり、それを「見て体感」してもらうための工夫も凝らした。

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【出展者の声】具現化した先端技術を見せる シチズンマシナリー(3B03)

中島圭一社長と一押しのNC自動旋盤「L20XⅡ」ATC搭載機

MECTは目の肥えた来場者が多い。そこが魅力で、わが社の実力も試される。現場を知ってるからこその厳しい要求が聞ける。商談効果も高い。わが社は日本国際工作機械見本市(JIMTOF)で、近未来のコンセプトや先端技術を発表し、MECTに具現化した製品を持ってくる。今回はB軸に自動工具交換装置(ATC)を搭載したNC自動旋盤「L20XⅡ」が一押し。 業界でも珍しい機械だと思う(シチズンマシナリーの中島圭一社長)。

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【工具】会場では他にない

台湾製の超硬ろう付けタップ

鈴峯(2A28)は台湾製の超硬ろう付けタップをアピールする。焼き入れ後の金型の雌ねじは寸法が変化するが、その再生に使うなどが多いという。特にダイカスト金型メーカーなどの反応がいい。全て受注生産だが、超硬ソリッドよりも安価で、納期は1~2カ月。「超硬のろう付けタップはMECT会場では他にない」と小原直樹社長は笑顔で自信を見せる。

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新構造で高速回転が可能に、THKのボールねじ

一番奥が新構造の BSM

THK(1A61)は、工作機械用のボールねじの新製品「BSM」を会場で披露する。新たな鋼球循環方式を採用し、従来以上の高速回転に対応できる。「ボールねじの許容回転数は鋼球の径などを元にしたDN値で表すが、従来のDN値13万からBSMでは17万まで高めた」と説明員は話す。

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【コンセプトゾーン:B】小型ボディに詰まった技術

メカトロテックジャパン2019 コンセプトゾーン B

コンセプトゾーンBゾーンにはデンソーウェーブの小型の協働ロボット「COBOTTA(コボッタ)」が並ぶ。わずか4kgの軽量なボディには高度な技術が詰まっており、さまざまな作業をさせることが可能。

会場ではねじ締めや微小部品の組み付け、シール材の塗布作業などの動きを披露する。

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【工具】ステンレスをドライで

超硬ソリッドエンドミル「ティノックス」ステンレス用

エムーゲ・フランケン(2A21)は超硬ソリッドエンドミル「ティノックス」のステンレス用をリリースした。これまでニッケル基耐熱合金やチタン合金向けだけだった。SUS304などのステンレスを例えば0.16mmの浅切り込み、毎分100mの高送りでドライカットができる。ウェットとドライで切りくずも変わらない品質で加工できるという。ティノックスの対応材料の幅を広げる。

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【IoT、AI】いつでもどこでも誰とでも、やれることはやっておく

西山清隆社長は「あらゆるネットワーク化を引き受けたい」と話す。

旧式の機械や装置をモノのインターネット(IoT)に対応させる「ソフィックスキャンΩ(オメガ)アイ」が好評のソフィックス(1A12)は、さらにネットワークのプラットフォーム(基盤)に関わらず『いつでもどこでも誰とでも』つなぐことができるサービス「Σ(シグマ)テクノロジー」を打ち出す。西山清隆社長は「旧式の機械や装置と同様、社内ネットワークもない古い工場は多い。あらゆるネットワーク化を引き受けたい」と話す。