メカトロテックジャパン2019 10月26日 会場風景
MECT2019が今日、閉幕しました。多くの方にご来場いただきありがとうございました。MECT2021で再会しましょう。
MECT2019が今日、閉幕しました。多くの方にご来場いただきありがとうございました。MECT2021で再会しましょう。
FNS(1C59)は、横幅わずか500mmの超幅狭マシニングセンタ(MC)「ザ・スリム」を出展する。 主軸が上下し、テーブルがX、Y軸方向に動く3軸MCで、マガジン8本のアーム式ATCを搭載。開口部を広く設計して自動扉にすることで、ロボットによる量産部品加工の自動化に対応できる。機械間の狭いスペースへに設置に最適だ。
ジーベックテクノロジー(2D03)のセールスエンジニアの田中夏紀さんは、「お客さまが今どのようにバリ取りをされているかをしっかり聞くのが大事。展示会では製品を紹介することに努め、お客さまが困った時に思い出してもらえたら」と話す。
刃物の町、岐阜県関市の発祥で創業111年を迎えた貝印カミソリ(1D52)は、工業用特殊刃物を展示する。カミソリは、刃先のミクロン単位の違いが、使い手の肌に違和感を伝える。デリケートな商品を扱う同社は品質に自信を持つ。刃物営業部の平光亮輔さんは、「貝印は包丁やカミソリなどの日常生活に関わる製品のイメージが強いと思う。工業用刃物にも注力していることを来場者に知っていただければ嬉しい」と語る。
シグマ(1B58)は、穴の内部にレーザーを照射し、人工知能(AI)で傷などの欠陥を判定する「穴ライザー」を出展する。欠陥と判定するしきい値や、欠陥発生の時間などの傾向をAIで判定する。深さ100mmの穴を約5秒で検査でき、自動車メーカーの量産ラインで採用実績がある。
ろ過装置メーカーのindustria(インダストリア、1B11)はMECT2019で、クーラント内のスラッジの堆積を検知するセンサーを発表した。このセンサーと主力製品のろ過装置「フィルスター」を組み合わせると、タンク清掃のほぼ要らないクーラントタンクを作れる。このコンセプトを具現した、ごみの排出を自動化したタンクも展示する。
担当者は「わが社の顧客は金属加工に限らず幅広い。このセンサーは、クーラントが油性でも水性でも、スラッジが金属でも樹脂でもセラミックスでも反応する。開発には相当苦労した」と話す。
三菱電機(3A01)は、その場でネームプレートに印字し、渡している。全3色で最終日の残りは約100枚ずつ。工作機械用のNC装置で制御できるロボットシステムでアルミプレートの表面の塗装を削り取り、文字を表す。任意のアルファベットを印字できる。制作時間は約5分。展示を通じて、工作機械を扱ったことのある人だったらロボット操作も簡単な点をアピールする。
オーエスジー(2B24)は、新発想の複合R(半径)形状異形工具「PolyBall(ポリボール)」を参考出展した。見た目はボールエンドミルに近いが、複数長さのRでボール全体のRを構成しているのが大きな特徴だ。例えば、粗取り用のポリボールでは60mmのRと1.2mmのRを組み合わせ、6mmのボールを模擬的に構成した。Rが6mmのボールエンドミルと同じように使えるが、実際は6mmよりも大きなRで加工しているため、面粗度の向上や加工時間の短縮を実現できる。
中村留精密工業(3D08)はロボットやローダー、無人搬送車(AGV)を使った自動化提案に力を入れている。中村匠吾専務は「部品加工の需要変動に対応できるよう、今回は特にフレキシビリティー(柔軟性)に焦点を当てた」と展示の狙いを説明する。
小間では、協働ロボットを生かした自動化システムなどを展示し、来場者の注目を集めた。中村専務は「具体的な話が多く、商談の質がよかった」と手応えを語る。
会場には、工作機械のユーザーや関係者以外に、多くの学生の姿も見られた。最終日の26日には日本工作機械工業会が主催する「工作機械トップセミナー」の開催に合わせ、次代を担う全国各地の大学や大学院、高等専門学校や工業高校の学生ら400人が来場した。
セミナーではMECT会場の見学や懇親パーティーの他、翌27日には市内の別の会場で工作機械業界のトップやものづくり分野の第一線で活躍する人々らによるセミナーも開かれる。