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連載企画

MECT2019の公式メディア「月刊生産財マーケティング」「SEISANZAI Japan」「robot digest」のコラボ企画です。
月刊生産財マーケティングで毎月掲載する進捗状況や出展者情報、主催者企画の詳細などMECTの応援記事を転載します。

展示館別見どころ(2号館) 新たなプラスアルファを提案

月刊生産財マーケティング編集部が選ぶ展示館別見どころを紹介する。今回の第2展示館(2号館)は、来場者が詰めかける風景を数多く目にするMECTでも、常に人口密集度が高いといわれる。工具メーカーや測定機器メーカーが中心で、消耗品で加工の「最先端」でもある工具や、近年ますますその重要性が増す測定など、製造現場に特に強い興味・関心の対象となる製品が多いからだろう。出展各社も目の肥えた来場者向けに、プラスアルファの価値を準備する。少し先の将来を見据えた提案がトレンドで、今回展でも2号館は大いに人気を集めそうだ。

2号館会場の注目ブース
2号館会場の注目ブース

① マーポス (2C26)
測定と工程監視を提案

小型フレキシブル非接触式測定器「OPTOFLASH」イメージ
小型フレキシブル非接触式測定器「OPTOFLASH」

ものづくりとIoTが融合した時代を見据え、工作機械の限界を打開する最新ソリューションを紹介する。 現場環境での使用を前提とした各種測定装置やゲージ、センサー、そして研削用、切削用、プレス・鍛造・転造用の各種加工工程監視システムの最新モデルにより加工現場での品質と生産性向上の実現を提案する。

② 京セラ (2C01)
新開発の最新技術を多数披露

PVDコーティング「PR1725」イメージ
PVDコーティング「PR1725」

美しい仕上げ面と長寿命を両立したPVDコーティング「PR1725」、サーメット&厚膜CVDコーティングの仕上げ加工用CVDサーメット 「CCX」、最先端の技術を持つ京セラSGS(米国)のソリッドツール、高圧クーラント対応ホルダー「JCTシリーズ」など、新開発の技術による最新切削工具を出展する。

③ ユニオンツール (2A24)
高硬度材加工への挑戦

2枚刃の高硬度材加工用ボールエンドミル「HGB/HGLB」イメージ
2枚刃の高硬度材加工用ボールエンドミル「HGB/HGLB」

高硬度材加工用ボールエンドミル「HGB/HGLBシリーズ」は、高硬度材加工において従来品を上回る長寿命化を実現。発売以来市場では好評を博しており、ラインアップも順次拡充している。他にもCBNエンドミルなど高硬度材加工にフォーカスを当てた展示に力を入れる。

④ NaITO (2A13)
3つのゾーンで現場の改善提案

オリジナルブランド「NR」の浮上油回収装置と棚木基之中部営業部長
オリジナルブランド「NR」の浮上油回収装置と棚木基之中部営業部長

専門商社のNaITOは、「LOOK AROUND あっ新発見!」をテーマに製造現場を改善できる製品を会場に並べる。「省力化」「検査」「環境」の3つのゾーンに分け、それぞれに目玉製品を用意する。

省力化ゾーンでは、産業用ロボットの金型磨き加工「イージーグラインダー」を日本初披露。力や位置決めセンサーを駆使し、ロボット感度を向上させ高精度な研磨を実現する。他にも安全柵の不要な協働ロボットも展示する予定だ。「イージーグラインダーはまだ日本にないため、来場者の反応が楽しみ。この製品を入り口に、いろいろな提案へ広げたい」と棚木基之中部営業部長は強調する。

検査ゾーンではオヂヤセイキの有効径と有効深さを同時に測定できる「デジタルねじ深さゲージ」や光学機器を製造するエルモの「4K書画カメラ」などを紹介する。環境ゾーンでは、加工現場の油周りの問題を、オリジナルブランド「NR」シリーズで改善する。すでに発表されているスラッジ回収装置とベルトスキマーに加え、今回展では新製品の浮上油回収装置がラインアップに加わった。

⑤ ミツトヨ (2D21)
精密測定の革新的な未来を

現場対応型CNC3次元測定機 「MiSTAR 555」イメージ
現場対応型CNC3次元測定機 「MiSTAR 555」

「M³ Innovation」をテーマに自動化、IoTの活用など、ものづくりのイノベーションを支える精密測定の革新的な未来を、新製品の紹介を通して示す。M³ (エムキューブ)はMitutoyo、Measurement、Metrologyの3つのMを表す。現場対応型CNC3次元測定機 「MiSTAR 555」や粗さ測定機、画像測定機などを出展する。

⑥ 東京精密 (2D16)
ものづくりの未来を切り開く

CNC3次元座標測定機「XYZAX AXCEL RDS」のイメージ
CNC3次元座標測定機「XYZAX AXCEL RDS」

さまざまな測定環境に対応した自動化・省人化・省力化ソリューション、新製品を展示する。3次元座標測定機「XYZAX AXCEL RDS」と産業用ロボットの連動による小規模セルの展示など、進化した自動化を提案する。他にもX線CT装置「METROTOM」やポータブル表面粗さ測定機 「HANDYSURF+」など新製品も。

⑦ 中村製作所 (2D07)
測定データを記録に残す

無線ノギスのE-FWシリーズ(左)と「プラスアルファの価値を訴求したい」と話す葛山善信課長代理
無線ノギスのE-FWシリーズ(左)と「プラスアルファの価値を訴求したい」と話す葛山善信課長代理

測定機器メーカー、中村製作所(東京都品川区、岡村清治社長)の出展コンセプトは、「記録を残す」。つまり測定データを残し、トレーサビリティー(追跡可能性)を確保することだ。「そのお手伝いをしたい」と営業企画課の葛山善信課長代理は力を込める。

無線ノギス「E-FWシリーズ」はその代表。無線で測定データを収集し、管理できる。他には、測定工具のトルクレンチやデジタルトルクレンチの管理をするためのアナライザーの新製品「KDTA-N-GTシリーズ」などを出展する。

測定機器や測定工具は、ものづくりに活気がなければ売れない。主要顧客は、自動車や家電、工作機械など、一極集中ではない。世界経済の不透明さはあるものの、「日本製」の品質確保は絶対条件であり、トレーサビリティー確保に力を入れねばならないのが顧客の現状だ。「プラスアルファの価値がないと売れない」(葛山課長代理)。そのための提案が、測定データの収集、管理だ。

「中部市場は日本の工業の中心。来場者の困り事をヒアリングし、製品開発につなげるためにMECTは重要な場」と葛山課長代理は話す。

⑧ 旭ダイヤモンド工業 (2B27)
見て、触って、感じてほしい

フリッジの立形帯のこ盤「SV-640TS」
「製品を見て、触って、感じてもらい、商談につなげたい」と原淑雄課長は話す(左)と自動車向けにリーマーなどを出展

旭ダイヤモンド工業の出展コンセプトは「豊富な経験と技術を今ここに」。「製品を見て、触って、感じてもらい、商談につなげたい。目標は引き合い100件」と営業技術課の原淑雄課長は話す。

MECTには1991年以来の出展だ。愛知県の営業担当からは「なぜ出展しない」との声が強かった。前回展を視察し「東京の展示会には管理職が多く来場するが、中部の展示会には現場の人が多く訪れる。これが今回の出展を決めた大きな要因。地場の来場者と密な話をすることが、長いお付き合いにつながる」(原課長)。

自動車産業の中心地である中部市場に対し、自動車部品の切削加工で付加価値を生み出す「真円度改善リーマ」や、切りくず微細化ツールをラインアップ。工具研削用にも新たな研削ホイールを投入予定だ。とにかく対象となるマーケットは広い。「今回展をきっかけに拡販につなげたい」と原課長は意気込む。

⑨ タンガロイ (2B01)
ユーザーの選択肢を増やす

鋼向け旋削加工用CVDコーティング材種「T9200シリーズ」イメージ
鋼向け旋削加工用CVDコーティング材種「T9200シリーズ」

世界には1つとして同じ工場はなく、それは加工プロセスも、工具選択もそれぞれ違うことを意味する――。タンガロイはその基本スタンスで、1つでも多くの製品を生み出し、ユーザーの選択肢を増やすことを使命と考える。鋼向け旋削加工用CVD コーティング材種「T9200シリーズ」をはじめ多数の新製品を披露する。

(月刊生産財マーケティング編集部)

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