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ジェイテクトが「非自動車」市場に攻勢

主力の円筒研削盤「GL4Pi-50」のC-X軸同期制御仕様を展示

 ジェイテクト(3B04)は今回、小型クランクシャフト研削盤「GF16S-25」を実機展示した。砥(と)石台を動かすX軸と、主軸のC軸の同期制御で偏心ワークを高精度に加工できるのが特徴だ。ターゲットに見据えるワークはコンプレッサーやロボットの減速機などの偏心シャフトで、同社が得意とする自動車産業向けの部品ではない。

 また、主力の円筒研削盤「GL4Pi-50」のC-X軸同期制御仕様も展示した。 同機も「非自動車」のワークが主なターゲットだ。広報担当者は「わが社が得意とする自動車産業以外の顧客の開拓に努めたい。11月に開催する自社展への来場にもつなげる」と強調する。

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村田機械がイメチェン狙う

対向2主軸ターニングセンタ「MT200」を提案した

 村田機械(3C16)は、対向2主軸ターニングセンタ「MT200」や、シャフト加工用NC旋盤「ML400」などを来場者に提案した。同社は自動車部品の量産加工に力を発揮する平行2主軸旋盤「MWシリーズ」で知られるが、今回は小型タイプの「MW35」の展示だけに絞った。工作機械事業部長の今木圭一郎取締役は「自動車部品の生産方式が将来的に変わると見据えて、今回の展示機を選定した。『村田機械=MWシリーズ』のイメージが強いが、それだけではないということをアピールしたい」と語る。

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【工具】OSGが高硬度鋼用の新製品

オーエスジーが披露した高硬度鋼用ボールエンドミル

 オーエスジー(2B24)は会期初日の23日、自社小間で記者説明会を開き、多数の新製品を発表した。中でも注目は、高硬度鋼用の超硬ボールエンドミル「AE-BM-H」「AE-BD-H」「AE-LNBD-H」の3タイプ。高耐熱性と高靭(じん)性を誇る独自の「DUROREY(デューロレイ)コーティング」を採用し、ロックウェル硬さ(HRC)55~70の高硬度鋼の加工に力を発揮する。開発担当者は「特にHRC60を超える高硬度鋼には最適」と自信を見せる。

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【出展者の声】初日から大勢の来場者 ヤマザキマザック(3A02)

「初日から大勢の人」と語る中西正純常務執行役員

「初日から大勢の人が来ている。商談も思った以上に多い」––。ヤマザキマザック(3A02)で営業本部長を務める中西正純常務執行役員は、MECTの手応えをこう語る。今回は省人化や自動化の提案に力を入れている。「QUICK TURN(クイックターン)シリーズ」専用の自動化システム「TAシリーズ」など、中小企業向けの使いやすい自動化システムを展示している。

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【出展者ワークショップ】チャックの段替え自動化を提案 松本機械工業(1D05)

チャックの爪の自動交換システムを解説した

チャックなどを製造、販売する松本機械工業(1D05)は会期初日、「工作機械周辺機器の省段取・自動段取替えご提案」と題したワークショップを開いた。

同社営業技術課の今村俊哉課長が登壇した。チャックの爪の自動交換システムやチャックそのものを自動交換するシステムの特徴などを解説し、参加者の関心を集めた。

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黒田精工が「アッパーミドル」市場に攻勢

精密成形平面研削盤「GS-30Vs」

黒田精工(1C71)は精密成形平面研削盤「GS-30Vs」を展示した。省スペースや低消費電力などの環境性能や、タッチパネル式の操作盤をはじめとした使いやすさ、カスタマイズ性のよさの3つを特徴に持つ。舩木信裕第1営業部長は「ミドルレンジの中でも上位層に当たる『アッパーミドル』の市場に攻勢をかける」と強調する。