-見どころ紹介-

MECTのここが激アツ!!!!

  • 見どころ紹介
Vol.8

内需を勢いづける

中部地方から激アツ!!!!を発信

前回展のイメージ

MECT2025が間もなく開幕する。出展者数は524社・団体と過去最高を記録し、小間数は2092小間となる。国内では今年最大の工作機械見本市といえる。工作機械業界の市況を見ると、上半期は前年と比べて増加傾向だった。だが主なけん引役は外需であり、内需がやや勢いに欠ける。そのような状況下での開催となるMECTには、内需底上げの期待がかかる。今回展では来場者と出展者の間でどのような出会いが生まれるのか。開幕に先駆け、MECT2025の見どころに迫る。

決して悪くはない

今年の工作機械の受注額の推移グラフ

今年の工作機械業界の市況を一言で表すなら、現時点では「数字は悪くないが、やや勢いに欠ける」となるだろうか。日本工作機械工業会(日工会)によると、8月の受注総額の速報値は前年同期比8.1%増の1197億1900万円だった。7月までの推移を見ると、6月以外の全ての月で前年同期比を上回った。一見すると市況は上向いているように思える。

だがこれはあくまで前年同期比、つまり2024年との比較でしかない。年間の受注総額を振り返ると、過去2番目の高水準を記録した22年から23年にかけては約15%下がり、そこから微減となったのが24年の受注総額だ。確かに今年の受注額は今のところ前年から上向いているが、各月の上昇率は3%~11%ほど。これらを踏まえると、冒頭の「やや勢いに欠ける」との表現に納得できるのではないだろうか。

さらに、内需と外需に分けて動向を見ると状況の違いが現れる。内需は単月の受注額が、4月以降の全ての月で前年より下がった。一方、外需は全ての月で前年を超える数値となっており、3月は期末効果も影響して17.9%増加した。単純に市場規模を考えれば外需比率が高くなるのは自然ではあるが、内需が立ち上がってこない点は無視できない。

年後半になると「今年の受注総額はどれくらいに落ち着くか」との話題がよく出るようになる。日工会によると1月~6月の受注総額は、同5.1%増の7775億4000万円。年初の見通しの1兆6000億円に対し、半分にはわずかに届いていない。外需がけん引する中で、国内の設備投資も勢いづけば、この見通しに達する可能性は大いにある。

今回展で開催20回目

前回展のイメージ

前回展は4日間で合計7万7225人が来場した

外需のさらなる伸びと内需の活性化に期待がかかる中、今月はMECTが開幕する。MECTは2年に一度、西暦奇数年に開かれる工作機械見本市だ。今回展は10月22日~25日の4日間、名古屋市港区のポートメッセなごやで開催される。キャッチコピーは「この発見、激アツ!!!!」。開催規模は524社・団体、2092小間で、出展者数は初の500超となった。

今年の国内の工作機械見本市としては最大規模を誇るだけに、内需を押し上げるきっかけとなる期待は大きい。規模だけでなく、自動車や航空機産業など、工作機械の主要なユーザー産業が集積する中部地区を開催地とする点も、MECTの特徴といえる。出展者各社もそれを踏まえ、製造現場で今まさに求められるソリューションの数々を用意して来場者を迎える。MECTは決して華やかさだけのショーではなく、現場と地続きの商談の場として機能する。

MECTにこのような特徴があるのは、中部地区で長年開催し続けてきたからでもあるだろう。実はMECTは今年で開催20回目となる。1回目の1987年から隔年で開催を続け、現場の第一線で働く工作機械ユーザーへ、最新技術と情報を発信する役割を果たしてきた。

今年最大の工作機械見本市が、22日からついに始まる。新たな発見と出会いにあふれる、熱い4日間の幕が開く。

NEXT

「出展者の激アツ!!!!な意気込み」
10月14日(火)公開

次回は出展者を代表し、中部地区に本社を構えるヤマザキマザックの山崎高嗣社長にインタビューをした。山崎社長はMECTを「現場密着型の展示会」とし、その上で「回を重ねるごとにMECTのプレゼンス(存在感)が高まっている」と語る。内需を拡大させるための同社の提案やMECT2025にかける意気込みに迫る。

バックナンバー

見どころ紹介
「MECTのここが激アツ!!!!」とは

本連載はMECT2025公式メディア「月刊生産財マーケティング」とのコラボ企画です。
MECT2025の出展者情報の他、恒例の主催者企画展示(コンセプトゾーン)や会期中に開催されるセミナーといった激アツな見どころをお届けします。また本連載は月刊生産財マーケティングにも掲載されます。

生産財マーケティングイメージ
生産財マーケティング

ニュースダイジェスト社が発行する工作機械を中心にした設備材関連の専門誌。世界の業界情報や国内外の工作機械展レポート、最新の工業統計などを掲載する。

「月刊生産財マーケティング」について、詳しくはこちらから
上へ戻る