公式メディア連載企画

MECT2021の公式メディア「月刊生産財マーケティング」「SEISANZAI Japan」「robot digest」のコラボ企画です。
月刊生産財マーケティングで毎月掲載する進捗状況や出展者情報、主催者企画の詳細などMECTの応援記事を転載します。

2021.8.2
中小企業向けブースに10社 小さな小間にも大きな魅力
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前回展会場の様子

今年最大級の工作機械見本市「メカトロテックジャパン(MECT)2021」では、第一展示館の西側に中小企業の出展を支援する「中小企業支援ブース」が用意される。今回展では工作機械や機器、工具メーカーから部品加工業まで10社が参加する。各社の出展内容や意気込みを紹介する。

スピンドル動特性ならお任せ

「スピンドル動特性の評価ならお任せいただきたい」と話すピーアンドシーの夏目繁昌社長

「スピンドル動特性の評価ならお任せいただきたい」と話すピーアンドシーの夏目繁昌社長

輸入商社のピーアンドシー(横浜市中区、1S07)は、欧米メーカーの精密測定機器を販売する。夏目繁昌社長は「単純な販売だけでなく、多くの経験や知見をもとに導入時の技術相談から導入後の技術サポートまで提供するのがわが社の強み」と語る。特に米国ライオンプレシジョンについては代理店であり、同社の日本テクニカルセンターでもある。技術相談や製品デモ、保守、校正に至るまでサポートを日本で完結できる。

「コロナ禍で展示会や学会がオンラインに切り替わる中、リアル展示会のMECT2021には大きな期待がある」と夏目社長は意気込む。出展のメインはライオンプレシジョンの静電容量型変位センサーを用いたスピンドル動特性評価システム「スピンドル・エラー・アナライザ(SEA)」だ。工作機械の主軸の動特性を測定、解析するシステムとして世界各国で業界標準となっている。

国際標準化機構(ISO)の規格や日本工業規格(JIS)に完全準拠した計算方法でスピンドルの動特性の値を算出し、リアルタイムで測定結果を出せる。スピンドルや工作機械のメーカーをはじめ、自動車や航空宇宙、半導体などで高精度加工に取り組む工作機械ユーザーなど顧客は幅広い。

使い勝手を一層高める

ライオンプレシジョンの「スピンドル・エラー・アナライザ」

ライオンプレシジョンの「スピンドル・エラー・アナライザ」

製造業の集積地といえる中部地区での展示会では、研究開発のための情報収集に力を入れる来場者も多い。「そうした来場者とじかに情報交換し、広く認知度を得たい。スピンドル動特性の評価ならSEAに任せられることを発信したい」と夏目社長は力を込める。

SEAは2020年発売の最新版から日本語に完全対応した。測定の分野は英語表記がスタンダードだが、エラーメッセージなど日本語表記の方が分かりやすいとの顧客の声にも応えた。使い勝手を常に一層高めるのを課題と位置付ける。「また高精度、高速化のニーズも強く、その対応により幅広い顧客を獲得していきたい」と夏目社長は意欲を示す。

小型部品には小型MCを

モディアシステムズの馬杉喬社長と出展予定の「MM100シリーズ」

モディアシステムズの馬杉喬社長と出展予定の「MM100シリーズ」

「生産現場の課題を見聞きできてはじめて、わが社の対応力を生かせる。久々のリアル展かつ、現場からの来場者も多いMECTには期待する」――。モディアシステムズ(埼玉県越谷市、1S06)の馬杉喬社長は今回展に期待する。

同社は、加工スペースが非常に小さなマシニングセンタ(MC)を製造、販売する。機械の設計開発から機械の組み立てだけでなく、制御などのシステム開発まで自社で手掛けており、顧客ニーズに応じた個別対応を得意にする。

MECT2021では、立形の小型MC「ミニミラー MM100シリーズ」を展示する。デモ運転や簡単な実加工を披露する予定だ。

MM100シリーズは、設置スペースが約700mm四方で高さは1490mmと小型ながら、樹脂や金属の加工に対応。最近ではチタン合金の加工にも提案する。加工室には回転テーブルも設け、同時5軸加工を実現した。水溶性クーラント用の装置も搭載する。NC装置が自社製の「MM100EX」と、ファナック製の「MM100VF」の2種類ある。

自社製NC装置を搭載したMM100EXは、動的精度の高さを強みにする。NC制御の技術と、小型に最適設計する技術を組み合わせ、Z軸方向に工具を下ろして切り込みすぎるオーバーシュートの低減や、複数軸を同時に動かす際の精度向上などを実現した。

馬杉社長は「位置決め精度などの数値で示しにくい、動作中の精度に自信を深めてきた。動作精度はワークの形状に直接影響する。MM100EXの導入顧客に好評」と手応えを話す。

需要の変化を追い風に

同社の小型MCはこれまで、研究開発のオフィスなどで、試作加工に使われることが多かった。しかし、この3年ほどで生産現場からの受注も増えている。「切削加工では『大は小を兼ねる』はない。このMCでの加工に向く小型の部品が製造業全体で増え、同機の需要も拡大している」と分析する。

そのタイミングで、生産現場の人も多く訪れるMECT2021を迎える。「展示会の魅力は、出展内容の面白さが小間の大きさに比例しないこと。わが社は大きなブースではないが、生産現場での使用を意識した展示で、企業や製品の魅力を発信したい」と意気込む。

他にも魅力ある出展者

中小企業支援ブース出展者の出展内容は下記の通り。一覧以外にも、工作機器メーカーのそうぎょう(愛知県津島市、高木龍一社長、1S02)や、工具メーカーの工研・カズン(愛知県春日井市、比留川康弘社長、1S03)が出展する。

各社の出展内容やアピールポイント
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ニュースダイジェスト社が発行する工作機械を中心にした設備財関連の専門誌。2021年で創刊58年目を迎えた。世界の業界情報や国内外の工作機械展レポート、最新の工業統計などを掲載する。資料価値も高く、業界から高い評価を得ており、20年からは電子版の発刊も始めた。「月刊生産財マーケティング」について、詳しくはこちらから

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2018年4月にオープンしたFA業界の最新ニュースを海外に向けて発信する英文サイトで、日本企業の新製品の情報やニュース、展示会リポートなどを紹介している。「SEISANZAI Japan」はこちらから

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