さまざまな工作機械にナノクーラントを/日研工作所

日研工作所(2D16)が提案するナノクーラントは、水溶性クーラントの匂いを抑えたり、作業者の手荒れを防ぐ。クーラントの交換頻度を削減する効果もある。ツーリングメーカーとしてツーリングに搭載するのはもちろん、外部給油のクーラントホースや配管につなぐことで、旋盤や研削盤などさまざまな工作機械でナノクーラントを利用することができる。切削加工に携わる人や工場に優しい技術として、来場者の関心を呼んでいる。
公式メディア3媒体の記者が、
「MECT特派員」として会場から速報します。
絞込条件

日研工作所(2D16)が提案するナノクーラントは、水溶性クーラントの匂いを抑えたり、作業者の手荒れを防ぐ。クーラントの交換頻度を削減する効果もある。ツーリングメーカーとしてツーリングに搭載するのはもちろん、外部給油のクーラントホースや配管につなぐことで、旋盤や研削盤などさまざまな工作機械でナノクーラントを利用することができる。切削加工に携わる人や工場に優しい技術として、来場者の関心を呼んでいる。

北川鉄工所(3D31)のパワーチャック「BRシリーズ」は、独自の「Tnut-plus(Tナットプラス)」を使うことで、ジョーを脱着しても0.01mmT.I.R.(1回転させたときの最大値と最小値の差)を実現する。ジョー交換による精度の低下を防ぎ、段取り替えの手間を低減する。
ブースでは、この利点を生かした自動ジョー交換システムのイメージを展示。開発中のものだが、ロボットがジョーを交換する様子をじっくり見る来場者が目立った。

コスメック(3D32)はクランプ機器の新製品「無線センシングクランプ」を展示。クランプの状態をエアでなく無線で検知できる。エアポートを別途用意する必要がなくなるため、工作機械内部での干渉のリスクやエア消費量を抑えられる。また、応答時間は0.1秒とエアを使った従来機器よりも早くなった。

キラコーポレーション(1B30)はぜい性材の微細加工に特化した複合研削盤「GCV-30/40」向けオプション「ATC対応超音波ホルダー」を展示する。毎秒4万回の振動で精密な微細加工を可能にする。焼きばめ方式の採用で、超音波の信号が伝達しやすくなった。
「直径6mmまでのシャンクをつかめるが、顧客から直径20mmまで対応してほしいとの声を聞く」と営業部の森下直樹部長は言う。

ハイウィン(3F04)は、大型工作機械向けに、大型でありながら高速回転に対応する傾斜円テーブル「RAB-630」を展示する。許容荷重は350kgで、毎分1000回転の高速回転を実現。展示製品は直径630mmで、最大1200mmまでラインアップする。写真はシャッタースピード800分の1秒での撮影だが大きくぶれており、速さがよく分かる。

機械工具商社の共和工機(3C05)は、自動切りくず脱油機/切りくず処理装置「YUTORA(ユトラー)」(=写真)、移動式スラッジ・浮上油回収装置「スラッジバキューマー」、高圧クーラント装置「ハイプレッシャークーラントユニット」のプライベート商品3つを披露する。いずれも省エネや自動化などのキーワードにつながる商品だ。ブースには常に多くの来場者が訪れ、技術説明員と熱心に話し込んでいる。

THK(3F01)は直動ガイド「超低ウェービングボールリテーナ入りLMガイド」を展示する。8条列の転動溝と小径ボールの採用によりウェービングと呼ばれる微細な振動を抑制し、工作機械のしゅう動面に最適。その他、次世代の搬送機器として注目のリニア搬送システムなども展示している。

日本精工(3C10)は「Z-θ(シータ)アクチュエータ」を参考出展する。昇降・回転機構やブレーキなどを同軸上に配置することで、大幅なコンパクト化を実現するユニット製品。組み込む装置などの仕様に合わせて供給する特殊対応が基本だ。電子部品など軽量なワークの自動搬送ラインをはじめ、装置の小型化に貢献する。「スカラロボットなどよりもコンパクトな装置にできる」と担当者は自信を見せる。会場で実際に動きを確かめよう。

カブト工業(3E40)はロングセラーの回転センター「カブトセンターシリーズ」を展示する。先端のワーク保持部を交換できるのが大きな特徴だ。会場ではワーク保持のデモが見られる。顧客の要望に合わせて作った特注品も展示し、対応力の高さをアピールする。
「普段引き合いが少ない研削盤ユーザーとの商談が非常に多い。想定外の出会いがあるのが展示会の良いところ」と片原勇社長は話す。

ユキワ精工(2C25)は「ワークハンドリングホルダ」で、部品加工現場の自動化を提案する。ツールホルダーをワークの搬送用途としてデザイン。工作機械内にワークストッカーを設置し、ワークの供給・排出を自動化できる。前回のMECTでは主軸テーパーBT30番タイプを披露したが、今回展ではその後発売した同40番タイプをアピールする。「ロボットなどよりも安価で効果的な自動化を提案する」と担当者は話す。