新機種を国内展示会で初公開/松浦機械製作所

松浦機械製作所(1C13)は5軸複合マシニングセンタ「MX-520T PC7」を日本で初めて出展する。搭載できるパレット数を従来の4枚から7枚に増やした新開発の「タワーパレットシステムPC7」をオプションで選択できる。

営業・技術本部管掌執行役員で未来戦略室長兼人事企画室長の松浦悠人取締役は「ブース内でヘール加工とスロット加工の対話プログラムの試作画面や、予防保全のための保守点検パッケージを展示しているので、来場者の皆さまに試してほしい」と語る。

テスト加工したブロックで一目瞭然/イスカルジャパン

イスカルジャパン(2B14)は、昨年11月に発表した新製品「ロジクイック」シリーズを中心に、旋削・突っ切り、ミーリング、穴開けの各ジャンルの切削工具を出展した。注目製品の一つ「ロジック3カム」は3枚刃のヘッド交換式ドリル。ブースでは、イスカルのイスラエル本社から空輸した、ロジック3カムで穴開けをしたH形鋼が見られる。担当者は「詳しい人が見れば加工品質が一目で分かるようで、高く評価していただいている」と話す。

手持ちの表面測定機を協働ロボットに/イネイブル

イネイブル(3D04)は、ワーク表面の微細な凹凸や傷を高分解能で測定するハンディータイプの非接触表面測定機「4D InSpec(インスペック)」を、協働ロボット先端に搭載して展示する。「高精度な表面測定を手軽に自動化できると、多くの来場者に興味を持ってもらった」と小川雄也取締役営業本部長は言う。

両端加工仕様を初披露/高松機械工業

高松機械工業(1B33)はCNC複合精密旋盤「XTL-8MYS」の両端加工仕様をMECTで初披露した。近年増加するシャフト系ワークの両端加工のニーズを取り込む。

高松宗一郎社長は「XTL-8MYSは今まで専用機でしかできなかった両端加工を実現できる上、通常の旋盤としても使える。両端加工やその前後の加工まで、わが社がトータルで提案できる点をアピールしたい」と語る。

CADデータから映像を制作/ITP

MECT初出展でCGや映像制作を手掛けるITP(1B18)は、CADデータを基に制作したCGを展示する。写真や文章では伝えにくい製品の特徴をCGで詳細にPRできる。

担当者は「今まで自動車メーカーや医療機器メーカーなど幅広い産業向けのCGや映像制作に携わってきた。ウェブサイトや展示会、ショールームなどで、製品説明や技術解説に活用してもらえる」と説明する。

模型で分かりやすく説明/丸一切削工具

丸一切削工具(2A16)はOリングシート面カッター「MSSC-PF」シリーズを展示している。前回展での顧客ニーズを受け、新たに内部給油タイプを追加した。3Dプリンターで製品の模型を作り、加工面が分かりやすいように色分けして工夫した(=写真)。

THECUT営業企画部営業推進課の喜多村智博次長は「MSSC-PFシリーズは特に建設機械メーカー向けで引き合いを頂いている。今回展では一人でも多くのお客さまの記憶に残るように製品を案内したい」と話す。

新たな工法を会場で実演/コンセプトゾーンCゾーン

第3展示館の特設会場で実施する主催者企画展示ゾーン(コンセプトゾーン)では「医療を支える加工術」をテーマに高度な加工技術を紹介する。Cゾーンではメイラが工程設計の工夫や「オービット加工」といった新工法の活用など、さまざまな要素を盛り込んだ加工実演を披露する。

加工実演に興味を寄せたり、加工内容などを紹介するプレゼンテーションに耳を傾ける来場者が多く見られた。

製造業に物流システムを提案/岡谷鋼機

岡谷鋼機(3B20)は物流の自動化システムを製造業向けにPRする。無人搬送車(AGV)や無人搬送フォークリフト(AGF)などを組み合わせた搬送デモを実施する他、取り扱いを開始した中国のロボットメーカー、AgiBot(アジボット)のヒューマノイド(ヒト型ロボット)を映像で紹介する。

名古屋本店メカトロ本部新事業推進部の中垣浩二プロジェクトリーダーは「単に右から左に製品を流すのではなく、さまざまな機器を連携させてシステムインテグレーションし、高付加価値のソリューションとしてお届けできるのがわが社の強み」と話す。

【ワンポイントレッスン】coordinate = 座標 = 3次元測定

3次元測定機は、対象物の位置をX/Y/Z軸の「coordinate(座標)」で特定しながら測定するため、英語では「coordinate measuring machine(CMM)」という。物体上の各点を数学的な座標データとして捉えることで、形状や寸法を正確に把握する。非接触式(レーザー、光学式)や接触式プローブなど、さまざまな測定方式がある。

(例文)Hexagon’s coordinate measuring machines are used in Formula 1 to ensure the highest precision in critical car components.

(訳)ヘキサゴンの3次元測定機は、F1マシンの重要部品に求められる極めて高い精度を保証するために使用されている。

ロボットを組み合わせた加工実演を披露/コンセプトゾーン Bゾーン

第3展示館の特設会場で実施する主催者企画展示ゾーン(コンセプトゾーン)では「医療を支える加工術」をテーマに高度な加工技術を紹介する。生体模倣システムに必須の「マイクロ流路」が創薬や医療現場で注目される。Bゾーンでは狭山金型製作所がマイクロ流路を設けたサンプルワークを射出成形する。

工作機械に加えて協働ロボットを活用した加工実演を注視する来場者が多く見られた。