工具の振動をキャッチ!/京セラ

突発的な刃先の欠損の原因が分からない――。そんな時に役立つのが、京セラ(2A27)の新製品「VIMOA(ヴィモア)」だ。工作機械の加工室内にマグネットで取り付けるだけ。毎秒2万回以上振動をセンシングし、データは無線LANでパソコンへ。ベテラン技能者にも感知しにくいような一瞬の振動も見逃さないため、以上の原因を特定する手助けになる。

微細・精密なねじ切り加工を訴求/日進工具

日進工具(2A26)はメートルねじ加工専用工具「無限コーティング Mスレッドミル MMTM」(めねじ用)を展示する。対応する規格を拡大し、微細・精密なねじ切り加工を訴求する。金型鋼をはじめ、チタン合金など耐熱合金の部品加工向けにもアピールする。「中部には航空宇宙や防衛関連のユーザーも多く、今回展では地域性も重視している」と後藤弘治社長は話す。微細な刃物形状やワークの実物を自分の目で確かめてみては。

自動化装置などの小型化に貢献/日本精工

日本精工(3C10)は「Z-θ(シータ)アクチュエータ」を参考出展する。昇降・回転機構やブレーキなどを同軸上に配置することで、大幅なコンパクト化を実現するユニット製品。組み込む装置などの仕様に合わせて供給する特殊対応が基本だ。電子部品など軽量なワークの自動搬送ラインをはじめ、装置の小型化に貢献する。「スカラロボットなどよりもコンパクトな装置にできる」と担当者は自信を見せる。会場で実際に動きを確かめよう。

加工機の上部空間を有効活用し、省スペースな自動化を/アマダ

アマダ(1F04)は「自動化との出会いが、モノづくりの未来を変える」を掲げ、自動化ソリューションを複数展示する。レーザ加工機に取り付ける「CREST(クレスト)3015」は板金材料の保管スペースを加工機の上に設けた省スペースな自動化機器で、「自社展以外に出すのはこれが初」(展示会担当者)。その他、ベンディングマシンを自動化するための協働ロボットシステムなども提案する。

誰でも簡単に扱えるワイヤ放電加工機/三菱電機

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三菱電機(1A04)は新たにワイヤ放電加工機「MGシリーズ」を開発し、ブースにスタンダードモデルと高精度モデルの2機種を並べる。同社独自の人工知能(AI)技術「Maisart(マイサート)」を搭載しており、ノズルとワークとの距離の変化に応じて加工条件を補正する機能、自動結線機能などを備える。高橋宣之放電システム部長は「誰でも簡単に扱え、止まらずに加工し続けられる上、省エネにもこだわって開発した」と語る。

好評受け増産中の新製品を出展/ダイジェット工業

ダイジェット工業(2D13)は今年度から来年度にかけて発売する5つの新製品のうち、第1弾となる「PNS-Reborn(リボーン)」を展示している。角度の異なる2段階の切れ刃が特徴。7月に発売してから予想を上回る売れ行きで、増産に次ぐ増産に取り組んでいる。今後発売予定の4製品も参考出品しており、見ごたえ十分だ。同社マスコットキャラクターの「ダイキチくん」も、ブースのそこかしこでPRに努めている。

ロボドリルを25年ぶりのフルモデルチェンジ/ファナック

ファナック(1B25)は小型切削加工機の新機種「ロボドリルDCシリーズ」を展示する。TiBシリーズ以来25年ぶりにフルモデルチェンジした機種で、鋳物など一から設計を見直した。サイクルタイムを短縮して生産性を高めた他、熱変位の低減や切りくず排出性の向上も実現した。

生産性が10倍に/スギノマシン

スギノマシン(1C26)は、次世代マシニングシステム「X10」を展示している。「爆速切削」と呼ばれる高速加工技術を搭載した5軸マシニングセンタ「SC-V40a」をベースマシンとしたシステムで、生産性を従来比で10倍(同社推定値)に高められるのが特徴だ。一品物の生産や多品種少量生産に力を発揮する。杉野岳社長は「わが社のさまざまなコア技術を総合的に組み合わせた」と語る。

後処理の作業負荷を軽減/ユニオンツール

ユニオンツール(2B28)は11月に発売する低、中硬度用ロングネックラジアスエンドミル「CLRS」を披露する。「鏡面加工の新境地へ」がキャッチフレーズの同製品は加工面品位が高く、金型加工の後処理の作業負荷を低減できる。

底刃形状を工夫しており、底面のカッターマークの発生を抑える。「機械加工後に作業者が全て手仕上げで磨く現場も多く、作業負荷を軽減できる点を訴求したい」と第二営業部の豊田浩史部長は話す。

ワーク形状に合った最適解を/牧野フライス製作所

牧野フライス製作所(1E37)は新製品の立形マシニングセンタ(MC)「V300」と5軸横形MC「a500iR」、細穴放電加工機「EDBV3」を出展する。

a500iRは、半導体製造装置関連や航空宇宙、エネルギー関連などの部品加工に向く。営業本部国内営業部の田伏大祐中部・西日本統括次長は「同じサイズ感のワークでもニーズに応じた機種を複数ラインアップする。来場者のニーズに合わせて最適な機種を提案できる」と話す。