2日目は「航空・宇宙」テーマのセミナーを開催

会期2日目は、「航空・宇宙」がテーマのセミナーを2本開催した。

1本目はボーイングリサーチアンドテクノロジージャパンのミチェル・オルソンリサーチ&ディベロップメントエンジニアリングマネージャーが「~安全性と効率性を革新する~ボーイング ジャパンのロボット活用と自動化の歩み」をテーマに講演。

2本目はインターステラテクノロジズの中山聡取締役VP of Launch Vehicleが「モノづくりの力で実現する、宇宙産業の変革」をテーマに講演した。

いずれのセミナーも大勢の聴講者が航空・宇宙業界の最新の取り組みに耳を傾けた。

ミニチュア医療器具を触って体感/コンセプトゾーン Aゾーン

第3展示館の特設会場で実施する主催者企画展示ゾーン(コンセプトゾーン)では「医療を支える加工術」をテーマに高度な加工技術を紹介する。Aゾーンでは、キャステムが医療器具である鉗子(かんし)のミニチュアを披露し、実際に手に取る来場者が多く見られた。

ミニチュア鉗子の展示の他、ミニチュア鉗子の構成部品の中で最も微細な形状の部品を作る金型の加工を披露し、技術力をPRする。

手作りの温もり届ける/三菱電機

三菱電機(1A04)では、三菱電機テンダーメイツの手作りクッキーを配布している。同社は障がい者雇用を推進する特例子会社で、クッキー製造は主要事業の一つ。一つひとつ丁寧に作られたクッキーには、作り手の思いが詰まっている。多くの「優しさ」が届くようにとの願いを込めたノベルティーだ。技術展示とともに、ものづくりの心に触れてみてはいかがだろうか。

変種変量生産向けの自動化提案/村田機械

村田機械(1E38)は正面型CNC平行2軸ターニングセンタ「MD120Ⅱ」と、複数種類のハンド交換が自在にできる「ピックアップローダ」を組み合わせた自動化システムを展示している。同社は量産ラインの構築を得意とするが、近年は変種変量生産の自動化提案にも力を入れており、今回展の展示もその一環だ。「わが社が変種変量生産向けにも自動化ソリューションを提案していることを来場者に広く認知してもらいたい」と営業担当者は意気込む。

“からくり”で強みをアピール/イレイズグループ

イレイズグループ(1S01)は金属や樹脂の加工から機械設計、電気設計、ロボットのシステムインテグレーションを一貫して手掛けるのを強みに、“からくり”の展示で自社の技術力をアピールした。からくりは1軸の動力のみで全ての機構が連動して動く。

江原祥太社長は「わが社の強みをからくりと協働ロボットのデモで表現した。ロボットシステムは3Dカメラやトルクセンサーを活用し、人間の手作業のように繊細な歯車のはめ合いができる」と説明する。

【出展者の声】生の声を製品に生かす/トーヨーエイテック 岡野寛範社長

キーワードは自動化だが、ただ設備の自動化を勧めるだけでなく、顧客が何に困っているかを把握して適切な提案をすることが今後はより重要になる。MECT2025では熟練技能者の減少に対する提案として、横形複合研削盤「THG-35C-4S」を展示する。高度な技能が必要なワークの芯出しを自動でできる機能があり、作業の標準化に寄与する。

MECTは工作機械ユーザーの生の声を聴ける良い機会。いただいた声を製品に反映し、ブラッシュアップしたい。

簡単かつ確実に固定/三菱マテリアル

三菱マテリアル(2B25)はヘッド交換式超硬ドリル「DXAS」を出展する。独自の機構「パーフェクトセンタリング」を採用しており、ヘッドとボディーを締結する際の中心軸のずれを防ぐ。締結には2本のねじを使い、強固に固定して加工精度を保証する。「発売前の市場テストでユーザーからの評価が非常に高く、自信のある製品」と営業本部国内営業部東海ブロックの金坂義幸主任は語る。また新製品の汎用超硬ソリッドドリル「DVAS」も展示する。

強みの自動化ラインを提案/FUJI

FUJI(1C33)はワークストッカーや搬送装置、計測機器などの多彩な周辺機器をラインアップし、それらを組み込んだ生産ラインを提案する。ブースではデフケースの生産ラインを想定し、旋削加工と穴開け加工の工程間の自動化を紹介した。

豊田事業所マシンツール事業本部営業部営業技術課の宮澤吉則課長は「わが社ではワークに合わせてチャックも自社で設計する。お客さまがすぐ使える状態で生産ラインを提供できるのが強み」と話す。

工具の振動をキャッチ!/京セラ

突発的な刃先の欠損の原因が分からない――。そんな時に役立つのが、京セラ(2A27)の新製品「VIMOA(ヴィモア)」だ。工作機械の加工室内にマグネットで取り付けるだけ。毎秒2万回以上振動をセンシングし、データは無線LANでパソコンへ。ベテラン技能者にも感知しにくいような一瞬の振動も見逃さないため、以上の原因を特定する手助けになる。

実機の動きや制御ソフトの操作性をアピール/愛知産業

愛知産業(1E20)のブースでは、ドイツのハームレ製5軸マシニングセンタ(MC)「C400」とパレット搬送の自動化システム「HS flex(フレックス)」の実機を見られる。C400はベースに人造石を採用しており、剛性や振動減衰性に優れ、温度変化に強い。HSフレックスは3種類のサイズのパレットを搬送できるため、ワークサイズに最適なパレットを使える。「実機の動きに加え、制御ソフトウエアの操作性の高さも体験してほしい」と担当者は話す。