公式メディア
連載企画
MECT2019の公式メディア「月刊生産財マーケティング」「SEISANZAI Japan」「robot digest」のコラボ企画です。
月刊生産財マーケティングで毎月掲載する進捗状況や出展者情報、主催者企画の詳細などMECTの応援記事を転載します。
MECT2019の公式メディア「月刊生産財マーケティング」「SEISANZAI Japan」「robot digest」のコラボ企画です。
月刊生産財マーケティングで毎月掲載する進捗状況や出展者情報、主催者企画の詳細などMECTの応援記事を転載します。
月刊生産財マーケティング編集部が選ぶ展示館別見どころを紹介する。今回の第1展示館(1号館)は、駆動系の周辺機器のほか、ツーリングやソフトウエア、治工具など、ありとあらゆる周辺機器が集まる。工作機械を中心に展示される3号館と、工具や測定機器などが展示される2号館、そしてイベント館と、いずれの展示館とのアクセスにも優れるのがこの1号館だ。中小企業支援ブースや、主催者が企画展示するコンセプトゾーンがあるのも、ここ1号館だ。加工法や加工時のトラブルに悩んだら、何はともあれ1号館に足を延ばそう。あらゆる種類の周辺機器から、解決の糸口や思わぬ掘り出し物が見つかるかも。
ドイツの制御装置メーカー、ベッコフオートメーションの日本法人(横浜市中区、川野俊充社長)は、小型のマシニングセンタ(MC)「SCB-1」を参考出展する。同社の制御装置の性能を示すために開発し、JIMTOF2018で初披露して好評を得た。開発した通信規格「EtherCAT(イーサキャット)」の高速モニタリング技術で、工具先端の位置や速度、モーターの電流値などのデータを62.5マイクロ秒ごとに取得できる。「データを取得するだけでなく、データをいかに加工品質や生産効率の向上に結びつけるかを示すのが大事」という。
トクピ製作所は超高圧クーラントに関する技術や製品が強み。切りくずのカールを小さくし、細かく分断することで巻き付きを防止する。低炭素鋼やステンレスなどの切りくずが伸びやすい材料、チタン合金やインコネルなどの難削材の加工にも効果を発揮する。MECTには超高圧クーラントシステム「U-HIPRECO(ハイプレコ)」(=写真)と「S-ハイプレコ」の原寸大パネルを展示する。U-ハイプレコは世界中の水に対応するグローバル機種で、10~30メガパスカル(MPa)の超高圧を実現した。会場では超高圧クーラントの導入による生産性向上と加工の事例を紹介する。森合主税社長は「有用性をアピールしたい」と意気込む。
つり下げ用のつり具やチェーンなどの搬送器具を取り扱い、より安全性を高めるための独自の管理システムなどを紹介するルッドリフティングジャパン(大阪市西区、平松修社長)は、ドイツのメーカー・ルッドの製品をはじめ、海外メーカーの搬送器具を展示する。人命に関わるつり具やチェーンも、加工品と同じ高い技術で製造されるべきと考え、信頼性の高い各国のつり具を紹介して、製造現場の作業性や安全性を向上する。会場では、ルッドの横つりや反転作業ができる「ベアリング入り回転型アイボルト」、フックのねじれを防止する「ACPトルネード」(=写真)、最大450tを1本でつるドイツ・スパンセット製「繊維スリング」、米国・コールドウェルの鉄より軽くアルミよりも強い繊維強化プラスチック製軽量てんびん、玉掛けや玉外し作業を遠隔操作でできるスペインのエレビア製無線オート開閉フックなどが並ぶ。
クーラントろ過処理装置メーカーのindustria(埼玉県入間市、高橋一彰社長)は、小間にクーラントタンクの模型を置く。模型でMCや研削盤など、付帯する機械や加工条件別のクーラントのろ過処理を実演する。展示をきっかけに、来場者のクーラント処理の課題を聞く。技術部の福田寛人部長(=写真)は「わが社は提案開発型の企業。製品の販売でなく顧客の課題解決が仕事で、それぞれの課題に対して個別に装置を開発してきた。MECTは課題を持った来場者との出会いの場」と話す。クーラントなど液体の水流だけで高精度にろ過するフィルター「FILSTAR(フィルスター)」など主力製品の展示はするが、あくまで前面はクーラントタンクの模型という。MECTは、現場で加工に携わる来場者も多い。「技術について深く話し込むには最適で、わが社の理想に近い展示会。クーラント処理で課題があれば、ぜひブースへ」と福田部長はアピールする。
「タイナテック(名古屋市緑区、金子滋社長)は、自社で製造、販売するワイヤ放電精密加工機「DKS7725-I」(=写真)を展示する。ワイヤを巻き取る部分にドラム式を採用。一般的にワイヤは使い捨てだが、ドラムに巻いたモリブデン製電極ワイヤを正転させた後に逆転させ、ワイヤの端まできたら逆回転して巻き取り、長時間の連続加工を可能にした。非鉄金属から鋼、鋳物、合金までさまざまな素材に対応し、チタン合金やインコネルなどの難削材加工、3次元金属積層造形品の切り離し加工で力を発揮する。また厚物や長物、小さな穴が無数にあくポーラス状のワークなどの加工もできる。ワイヤのランニングコストも安く、保守交換部品の少ないコストパフォーマンスの高い機械を会場で披露。
黒田精工の出展コンセプトは「省エネ・省スペース・使いやすい」。ボールねじ、金型、工作機械と3つの事業の柱を持つが、今回展のメインは機械だ。MECTには15年ぶりの出展。「中部市場では、生産技術部門に気に入ってもらえると話が早い。MECTは製造現場からの来場が多く、実際に見て、触ってもらうのが重要」と舩木信裕機工・計測システム事業部第1営業部長は話す。今回は精密成形平面研削盤「GS-30Vs」(=写真)を出展する。指先に乗るような精密部品の加工に、使う機械は大きすぎる。占めるスペースも大きくその分コストもかかる。「ジャストスペック。ジャストフィットを訴求したい」(舩木部長)。「アッパーミドルゾーン」と呼ぶニッチ分野を狙い、高精度な仕事を手掛ける顧客に届けたい。「触ってこそ分かる良さがある。ぜひ触ってほしい」(同)という。
カブト工業は、旋盤用の回転センターと円筒研削盤用のケレーを出展する。いずれも工程の簡素化や加工コストの削減を通じて生産性向上を実現する。回転センターは先端一体型と先端取り替え型の2タイプを出品。特に先端取り替え型は、加工内容やワーク形状に応じてセンターヘッド(先端の部品)を交換することで、段取りしやすくする。標準品の振れ精度は±3μmだ。片原勲会長は「多くの来場者に向け、納期短縮と加工のコストダウンをアピールし、販売につなげたい」と意気込む。
刃物の町、岐阜県関市の発祥で、今年で創業111年目を迎えた貝印カミソリは業務用刃物でMECTに初出展する。人の肌に当てるカミソリは、刃先のミクロン単位の違いが、使い手に違和感として伝わるデリケートな商品で、品質には絶対的な自信を持つ。カミソリで培った技術を、医療用メスや食品加工の分野に応用し「切れ味」と「耐久性」を鍛え上げてきた。医療や食品の分野では、刃先の欠損は絶対に許されない。顧客とは安心感と信頼で関係を築いた。MECTには、鍛え上げた技術を導入した工業用特殊刃物を出展する。大野耕治理美・業務用品部長兼刃物営業部長は「切断に関する相談事があれば、顧客とともに向き合い解決策を提案したい。他の刃物メーカーとは1ケタ違う精度で顧客の要望に応えられる」と語る。
SMCはロボット、省エア、IoTの3つのテーマに分け、カテゴリーごとに展示する。販売促進部の谷尾和彦課長代理は「空気圧機器メーカーとして、社会状況や、お客さまが求めていること、困り事への解決策を多彩な製品群から分かりやすく発信したい」と意気込む。最近の新製品はいずれも機能は維持しつつ省スペースや軽量化を実現する。戦略的に力を入れるのがロボット向けの製品。エアチャックや電動グリッパー真空パッドなど、エア技術を生かした提案に力を入れる。「ロボットはこれまで培ってきた自動化の延長上にある。日本の自動化の中心地は中部市場。自動化の中でもロボットへの期待は高まっている」(谷尾課長代理)と指摘する。
豊田バンモップス(愛知県岡崎市、新井東社長)は①自動車②工具・金型③半導体・航空機④機械部品――4つの展示エリアで、業種ごとに最適な製品をPRする。自動車産業向けの製品を得意とするが、他分野の開拓にも力を注ぐ。「中部地区は自動車だけではなく航空機産業も集積しており、日本の金属加工の中心地。製品のPRにも熱が入る」と新井社長は語る。自動車産業向けには、セラミック質のボンド、ビトリファイドのCBNホイール「タフプレミアムⅢ」(=写真)を提案する。寿命や切れ味を高めたほか、現場の作業者の使いやすさも追求した。他分野向けでは例えば、パワー半導体などの次世代素材の加工技術の研究成果も紹介する。
ニュースダイジェスト社が発行する設備財関連の専門誌。2014年で創刊50年の節目を迎えた。世界の業界情報。国内外の工作機械展レポート、最新の工業統計など資料価値も高く、業界から高い評価を得ている。
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2018年4月にオープンしたFA業界の最新ニュースを海外に向けて発信する英文サイトで、日本企業の新製品の情報やニュース、展示会リポートなどを紹介している。
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ニュースダイジェスト社が、産業用ロボットに特化した「生産現場のロボット化と自動化を支援するウェブマガジン」を2018年11月に創刊。新製品や新サービス、導入事例、先進企業の取り組み、統計データ、助成制度など、あらゆる情報を発信する。
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