最新5軸MCをお披露目/ニデックマシンツール、ニデックオーケーケー

ニデックマシンツール(1A17)とニデックオーケーケー(1A18)は、「One Nidec(ワンニデック)」をテーマに、ブースの垣根をなくして出展する。ニデックオーケーケーはMECT2023の開催に合わせて発売を発表した立形5軸マシニングセンタ(MC)「VB-X350」を展示会に初出品。既存機種「VB-X650」も出品する。担当者は「当社が5軸MCの開発にも力を入れていることを来場者にも知ってほしい」と語る。

 ニデックマシンツールは門形MC「MV-BxⅡ」を出品。担当者は「機械のフレーム部分はニデックオーケーケーの5軸MCの技術を使っている」と2社の技術の融合を強調する。

誰でもロボットを簡単操作/オークマ

オークマ(1D33)は複合加工機やCNC旋盤の加工室内で稼働するビルトインロボット「ARMROID(アームロイド)」を展示する。

ロボットを簡単に操作できるソフトウエア「ROID Navi(ロイドナビ)」が特徴の一つ。また、加工室内にロボットがあるので、加工材料の交換だけでなく、加工室内を洗浄したり、加工中の材料が動かないように固定するなど、多様な使い方ができる。

担当者は「システムインテグレーター(SIer、エスアイアー)がいなくても、誰でも簡単に操作ができる」と語る。

内面研削盤に自動化をプラス/トーヨーエイテック

トーヨーエイテック(1C08)は、ロングセラーの横形内面研削盤「THG-10C」の後継機「THG-10CA」を出品。THG-10Cでは毎分2000回転だった主軸の最高回転数が、毎分3000回転に向上した。
 デモ機の隣にファナックの協働ロボットを置き、自動化対応をPR。担当者は「ワークの搬出入の他に、チャックの交換などロボットで自動化できる作業は多い」と語る。

 ブースでは1日につき3回プレゼンテーションを開催しており、展示製品の特徴などを紹介している。

30番MCの加工実演に注目/ブラザー工業

ブラザー工業(1D24)は、主軸テーパーBT30番の小型マシニングセンタ(MC)「SPEEDIO(スピーディオ)シリーズ」から6機種を出展している。

中でも目玉は、X軸ストロークが1000mmの小型MC「W1000Xd2」。広い加工エリアを生かし、多数個取りした鉄系ワークを加工するデモを定期的に実施している。また、スピーディオシリーズ初の横形MC「H550Xd1」も展示しており、電気自動車(EV)のインバーターケースを模したアルミダイカスト製ワークを削るデモにも注目だ。担当者は「BT30番の小型MCの多彩なラインアップを、加工実演と共に紹介したい」と話す。

ムダを削る、無駄なく削る/ジェイテクト

ジェイテクト(1D36)は「ムダを削る、無駄なく削る」をテーマに、生産性向上につながる研削盤やマシニングセンタ(MC)など、合わせて4台を展示している。

また、ウェブによる問い合わせ窓口の拡充や、既設機の消費エネルギーの見える化による省エネルギーの実現など、アフターサービスも提案する。

担当者は「製品やアフターサービスなどを含め、トータルでお客さまに貢献していきたい」と語る。

加工スピードを高めた新製品/中村留精密工業

中村留精密工業(1C11)は2スピンドル2タレットCNC複合旋盤の新製品「WY-100V」を国内初披露した。「最速の、その先へ。」をコンセプトに、加工スピードを大幅に高めたのが特徴だ。「クロノカット」と呼ばれるアイドルタイムを削減する新開発のソフトウエア技術や制御技術を搭載しており、油圧バルブ部品のサンプルの加工時間を従来機比で30%削減した。ブースでは、WY-100Vの特徴やクロノカットの概要を詳しく解説するプレゼンも定期的に実施している。

中村匠吾社長は「サイクルタイムを短縮できれば、単位時間当たりの生産性が高まる。製造現場に余裕が生まれ、突発的な加工の案件にも対応しやすくなる」と話す。

プレゼンで工程集約、自動化、DX、GXを提案/DMG森精機

DMG森精機(1C27)は、複合加工機「NZ DUE(デュエ)」を国内の展示会に初出品。刃物台を2つ備えるのが特徴で、複雑な形状のワークの加工を1台に集約できる。他にも、複合加工機「NTX1000」とロボットシステム「MATRIS Light(マトリスライト)」を組み合わせたデモシステムで自動化を提案した。

 ブース内のメインステージでは、「マシニング・トランスフォーメーション」「NZ-Platform」「WH-AMR」「プログラム作成のDX」がテーマの4種のプレゼンテーションを開催しており、来場者に対して工程集約や自動化、デジタルトランスフォーメーション(DX)、グリーントランスフォーメーション(GX)を提案している。

【今更聞けない?】わが社の5軸はここがスゴイ/安田工業

5軸マシニングセンタは、一般的なマシニングセンタが持つ3軸に加えて回転軸と傾斜軸を搭載しており、テーブルを自由自在に動かしながらあらゆる方向からの加工が可能な機械だ。テーブルに接する面以外の全方向から加工ができるという最大のメリットを持つ一方で、軸数が増えることで累積誤差が大きくなり、どうしても3軸の機械と比べて精度が落ちるという難しさも持つ。

安田工業(1A34、コンセプトゾーン)の5軸機の強みは、その難しい位置決めの精度を極限まで高めていることだ。高精度5軸機でこんなにスゴイことができるのか。同社ブースやコンセプトゾーンに足を運び、実際に確かめてほしい。

[来場者の声]グループ全体で事業を拡大/UNITED GRINDING Group シュテファン・ネルCEO

UNITED GRINDING Group(ユナイテッド・グラインディング・グループ、UGG、1A40)は計9つの企業ブランドを傘下に持つスイスの総合研削盤メーカーグループだ。これまでは個社単位でビジネスを展開してきたが、最近はグループ全体でグローバルに事業を拡大している。MECT2023でもUGGとしてブースを構え、グループ傘下の研削盤や工具測定機を計4機種出展した。UGGがグループの総力を挙げて開発した最新のオペレーティングシステム「C.O.R.E.(コア)」も展示している。

スチューダやワルターなどの一部のブランドは日本のお客さまにも広く知られているが、今後はその他のブランドの認知度向上に努めたい。そのためにも日本語対応が可能な人材を拡充し、日本のお客さまにしっかりとアフターサービスを提供する体制を整えることが重要だと考えている。

ベストセラー研削盤に脚光/太陽工機

太陽工機(1D28)は、立形複合研削盤「Vertical Mate(バーティカルメイト) 55」を出展している。自動工具交換装置(ATC)を搭載しており、1台で多種多様な研削を実現する。同社で最も出荷台数の多いベストセラー機という。

 西部営業所の冨松亮太所長は「機内のタッチプローブで、加工後にそのまま測定できる。仕上がり寸法になっていなければ、自動でNC装置にフィードバックして再度研削できるのが強み」と語る。