加工時間で切りくず形状はどうなる?/京セラ

京セラ(2A35)はPVD(物理蒸着)コーティングの「PR18」シリーズとCVD(化学蒸着)コーティングの「CA115P/CA125P」の、2つの新製品を前面に押し出して展示する。CA115P/CA125Pは、加工時間4分時点から24分時点までの切りくずも展示。切りくずの形状がほとんど変化しない耐久性をPRする。

金型加工と部品加工を両にらみ/安田工業

安田工業(1A34)は、金型加工に適した「YBM Vi50」と、部品加工に向く「PX30i」の2台の5軸マシニングセンタ(MC)を出展。従来の主要ユーザーである金型加工向けだけでなく、部品加工向けにもPRを強める。YBM Vi50は東海地方では初出展となる。

なお、第3展示館のコンセプトゾーンでも5軸MC「YBM Vi40 Ver.Ⅲ」を出展しており、こちらは加工実演をしている。

先端形状が目で見えないほど微細な工具を加工/牧野フライス精機

牧野フライス精機(1C26)は、工具研削盤「DB1」を会場で初公開した。工具径(φ)0.03mm~4mmの小径工具向けだ。今後の工具のさらなる微細化に向けて開発したという。

 担当者は「φ0.03mmになると、肉眼では先端形状を確認できない。そのためブース内のモニターで工具を拡大して表示し、精密さをアピールしている」と説明する。

AIなしで欠陥を検出/イネイブル

イネイブル(3A19)は、欠陥検査ソフトウエア「気づき」を参考出展した。中京大学工学部機械システム工学科の青木公也教授が開発したソフトで、人工知能(AI)を使わずに、撮像した画像からワークの欠陥を検出できる。

 小川雄也営業マネージャーは「きずや汚れなど欠陥のある位置は、周辺と状態が異なる。人間が目視で気付くように、周辺と比較するような画像処理をして検出する」と語る。

油圧クランプのリニューアル製品を披露/コスメック

コスメック(3C44)は、10月18日にリニューアルを発表した油圧ホールクランプ「SFBシリーズ」などを出品する。SFBシリーズはピンをワークの穴に差し込み、穴の中でピンが開くことでワークをクランプする。
 営業部企画・広報室の北村知雄グループリーダーは「今回のリニューアルで、ワーク穴径6mm~8.5mmに対応する『SFB0600』にも、ピンをカバーで覆うキャップ構造を採用した。ワークの搬入出時にピンが破損するリスクを低減できる」と語る。

高精度な穴開けに「ストライク」なドリル/ダイジェット工業

ダイジェット工業(2A23)は、今年4月に発売した新製品の「ストライクドリル」のPRに力を入れる。特許技術の刃先形状を採用し、高精度な穴開けを実現する。野球をモチーフにした迫力あるブースデザインも来場者の関心を集めている。

工具刃先をAIで診断/モリマシナリー

モリマシナリー(3B44)はツールストッカーの「ツールソムリエ」に、切削工具の刃先を撮像する「ツールコラージュ」やツールの出し入れを自動化するロボットシステムを組み合わせた新仕様を出展した。MECT2023で初公開したプロトタイプの人工知能(AI)を搭載しており、刃先の画像を解析し刃先の欠けや摩耗の度合いを診断する。

MECT限定でチラ見せ/イスカルジャパン

イスカルジャパン(2A16)は、MECT会場限定で2024年に発売予定の新製品を動画でチラ見せしている。チタン合金を高能率加工するソリッドエンドミルで、切りくず排出量など一部の情報を映像とともに公開している。ソリッド工具であるという点も同社としては珍しく、注目を集める。

大径ボーリングヘッドが新登場/大昭和精機

大昭和精機(2D08)は、防振機構を持つボーリングヘッド「スマートダンパー」シリーズの新製品を出展する。最大で直径270mmまで対応する大径タイプだ。BIG DAISHOWA Japanの西野秀哉社長は「造船や建設機械、エネルギー関連などで予想以上の引き合いがある」と話す。

試作用の小型加工機/津田駒工業

津田駒工業(3C21)は円テーブルメーカーとして知られるが、MECT2023で披露した小型加工機「MDP-0002」も注目を集めている。ナカニシ(3B32)製の最高3万回転の高速スピンドルを搭載した3軸仕様の加工機で、各軸のストロークはX軸が260mm、Y軸が260mm、Z軸が160mmだ。開発担当者は「100V電源で駆動するのが大きな特徴。金属3Dプリンターで造形したワークの後加工や、開発品の試作などに向く」と話す。