バイスごとワークを付け替える/三和ロボティクス

三和ロボティクス(3D29)はロボットでワークを自動交換する「マシンローディングシステムNEXSRT(ネクサ―ト)」の「バイスチェンジャー V16」を展示している。
 

ワークをバイスごと工作機械に付け替えて加工するのが特徴。ワークだけを交換する場合は同じバイスで固定できるワークしか加工できないが、「バイスごと付け替えることで多品種少量加工の自動化を実現できる」と担当者は語る。

切削加工後の組み立てを自動化/中央工機

中央工機(3D06)は、工作機械などで部品加工をした後の組み立て工程の自動化を提案する。まず写真左のロボットアームがばら積みされたねじをピッキングしてジグに立て、自律走行型搬送ロボット(AMR)が写真右のロボットの元へ運び、そのロボットがねじをつかんで締結する。左右のロボットは、それぞれに搭載するビジョンセンサーでAMRの停止位置のずれを補正する。

同社はロボットなど自動化システムの提案に力を入れており、内賀嶋祐亮営業企画課長は「ロボットやビジョンセンサー、AMR、ジグに至るまでワンストップで用意できるのが強み」と話す。

旋盤で工程集約を実現/長谷川機械製作所

長谷川機械製作所(1A33)は、対向式2スピンドル2タレット旋盤「CW42MY」を展示している。左右のスピンドルでワークを自動で高精度に受け渡せ、ミーリング加工もできる。
 担当者は「1台で工程集約できることなどが好評の機種。工場の省スペース化にもつながるため、ブースで実機を見てサイズを感じてほしい」と話す。

AIなしで欠陥を検出/イネイブル

イネイブル(3A19)は、欠陥検査ソフトウエア「気づき」を参考出展した。中京大学工学部機械システム工学科の青木公也教授が開発したソフトで、人工知能(AI)を使わずに、撮像した画像からワークの欠陥を検出できる。

 小川雄也営業マネージャーは「きずや汚れなど欠陥のある位置は、周辺と状態が異なる。人間が目視で気付くように、周辺と比較するような画像処理をして検出する」と語る。

手間の削減と自動化をセットで提案/住友重機械ファインテック

住友重機械ファインテック(1D32)は、立形平面研削盤「SVR80」にファナックの協働ロボット「CR-14iA/L」を組み合わせ、ワークの搬入出を自動化したデモを展示。
 精密事業企画部の奈良井良昭担当課長は「展示しているSVR80にはオプションの『直接定寸装置 加工高さ自動設定システム』を搭載している。マスターゲージを使った高さ調整が不要で、手作業の手間を削減できる」と語る。

オープンイノベで多品種や異形に対応/FUJI

工作機械やロボットを製造するFUJI(1D35)は、オープンイノベーションで多品種・異形ワークの加工の自動化を提案する。自社製の旋盤とロボットに、米国の人工知能(AI)企業Voaige(ボイジー)のAIビジョンシステムと、東北大学の多田隈研究室の多用途ピッキングハンドを組み合わせた。「ワークの登録が不要で、段取り替えもなしに旋盤のワーク交換を自動化できる」と担当者は言う。

会期3日目は「自動化」テーマのセミナーを開催

会期3日目は、「自動化」をテーマにしたセミナーを2本開催した。

1本目は川崎重工業精密機械・ロボットカンパニーの真田知典ロボットディビジョン理事が、「Kawasakiが描く、これからのロボティクス」をテーマに講演。
 2本目はヤマハ発動機でソリューション事業本部ロボティクス事業部長を務める江頭綾子執行役員が、「ヤマハ発動機が描く搬送自動化~μ to km(ミクロン・ツー・キロメートル)~」をテーマに講演した。

初日と2日目に続き、3日目のセミナーも会場は満員で、大勢の聴講者が自動化の最新動向に耳を傾けた。

潜り込める7軸ロボットでねじ検査/サンゲン

FA機器を扱う技術商社のサンゲン(3B33)は、自社が代理店を務める2製品、米国NewVista(ニュービスタ)製ねじ検査ユニットと、デンマークKassow Robots(カッソーロボット)の7軸ロボットを組み合わせて展示する。「上でねじ穴の検査をした後、ロボットアームが下に潜り込んでツールを交換するため、省スペース。この動作は7軸構造のカッソーならでは」と営業部長の土岡直樹執行役員は話す。

多様な物を1つの動作指令で/シナノケンシ

シナノケンシ(3D31)は、同社のロボットハンド全機種に搭載する「オートグリップ」機能をPRする。硬さや大きさ、形状が異なる複数の対象物をつぶさずにうまくつかめる。 

「モーター制御技術を生かした機能で、カメラやセンサーは不要。対象物ごとの細かい設定が要らず手間が省けると好評」と担当者は話す。

ジョーの交換をロボットで自動化/北川鉄工所

北川鉄工所(3C05)は、ロボットを使った自動ジョー交換システムなどを展示。

担当者は「ジョーのTナットは新製品の『BR-AJC-M』を使っている。ジョーの位置決めがしやすく、手動の交換でも段取り替えの手間を削減する」と語る。同社のチャック「BRシリーズ」「BRTシリーズ」のTナットを交換するだけで使えるようになる。