ツールホルダーで加工精度が激変/ユキワ精工

自慢の製品を熱く語る酒巻弘和社長

ユキワ精工(2D17)の一押し製品はツールホルダー「グリーンG1チャック」だ。同じ工具でも、ツールホルダーを変えるだけで加工びびりが減り、ワーク面の精度が上がり、加工時間が短くなるなど、メリットがいくつもある。酒巻社長は「把握力の強さが本製品の売りだ。多くのユーザーに使ってもらいたい」と語る。


工具に関心のある来場者は、工具だけでなくあわせてブースをのぞいてみてはどうか。

会期初日に「自動車」テーマのセミナー開催

交流センター3階の会議ホールでは、主催者企画のセミナーが始まった。会期初日は自動車をテーマに2本のセミナーを開催。

 1本目はトヨタ自動車元町工場の宮部義久工場長が登壇し、「マルチパスウェイを実現するモノづくりの進化」をテーマに講演。
 2本目は日産自動車の和田民世理事兼横浜工場工場長が登壇し、「変わらないものから生まれるモノづくりの進化と新領域への挑戦」のテーマで講演した。
 業界トップクラスの2社の今後のものづくりの方向性を知ろうと、来場者は熱心に聞き入っていた。

エンドミルで高速加工を実現/イワタツール

イワタツールは(2C08)はヘリカル穴加工用エンドミルの「ドリミル」を展示する。

底刃を外側に逃がす特徴的な形状とオイルホールの追加で、切削抵抗を大幅に削減。鉄やアルミ、ステンレスなども高速で加工できる。

担当者は「通常のエンドミルの5倍~10倍のスピードで加工ができるので、量産にも対応できる」と語る。

【新人記者の視点】出会えるのは機械だけじゃない

展示会の主目的であり、最も楽しみなのは出展製品だろう。ブースには出展者各社の一押し製品がずらりと並び、担当者が仕様などを丁寧に教えてくれる。先端技術や新製品に、時間を忘れて見入ってしまうこともしばしば。 

 ただ、楽しみはそれだけじゃない。会場を巡る間、ふと視線を動かせば“有名人”と目が合う。「あ! 大手機械メーカーの○○社長だ」「あそこに□□工業会の常務理事の方が」などなど、業界の大物や重鎮と遭遇できる。新人記者にとってこのような方々と直接お会いできる機会はそうなく、芸能人を見かけたような感動さえ覚える。展示会という場の、貴重な出会いを大切にしたい。

省エネ提案に注力、相談コーナーも設置/SMC

空気圧制御機器メーカーのSMC(3C03)は「次代へのソリューション」を掲げ、省エネルギーや二酸化炭素(CO2)排出削減などの提案に力を入れる。圧縮空気の消費量を最大62%削減できる「エアマネジメントシステム」を展示する他、ブース内に「省エネ相談コーナー」も設置している。

公式媒体「月刊生産財マーケティング」もぜひ!

新第1展示館と交流センターで、今回展の公式媒体「月刊生産財マーケティング」10月号を無料配布しています。

月刊生産財マーケティングは、工作機械や関連機器のマーケティング誌で、最新技術やメーカー各社の販売戦略など、ものづくりに携わる方々に有益な情報が満載です。ぜひお手にとってお読みください。

【翻訳者的視点から】グリーンとアップグレード/CERATIZIT Japan

CERATIZIT Japan(セラティジットジャパン、2B07)は超硬丸棒新材種「CT-GS20Y」を、日本向けには「グリーンカーバイド」と銘打つ。「グリーン(緑)」と付くだけで、環境に配慮したものだとわかる。実際に水力発電を使用し、リサイクル原料を使うことで、従来製品比でCO₂排出量を約60%削減した新素材だ。

同社は同じ製品を欧州向けには「upGRADE(アップグレード)」と名付ける。環境配慮だけでなく、製品の質の良さも表すとのこと。確かに日本人としてはアップグレードと聞いただけで環境配慮を連想することは難しい。地域によって売り出し文句が異なるのは、とても興味深い。

ワークに合わせ傾いて測定/東京精密

東京精密(3A41)は、ワークの表面粗さと輪郭形状を測れる測定機「SURFCOM NEX(サーフコムネックス)」を展示している。1台で表面粗さと形状を測定できるため、検出器の段取り替えの手間を減らせる。

 新たに開発したオプションで、ワークに合わせて検出器を傾けられる機能を会場で披露する。「大きいサイズのワークを計測する際に、ワークはそのままで検出器の角度を変えられるため、効率よく測定できる。±45度に傾斜する様子を直接見てほしい」(担当者)。

ワンパッケージでマーキングを自動化/山田マシンツール

山田マシンツール(3D18)は、マーキング作業に必要な装置をパッケージ化した「MARKING CELL(マーキングセル)」を会場で初公開した。スライド式のテーブルを搭載しており、ワークの引き込みと刻印、払い出しまでを自動化する。

 マーキングシステム事業部MS営業部の山田将大課長は「刻印したい条件に合わせて、市販のレーザーヘッドを搭載できる。外観デザインもこだわって開発したため、ついに披露できてうれしい」と話す。

打ち出の小づちが当たるかも!?/三菱マテリアル

三菱マテリアル(2C26)のブースには約3cmの打ち出の小づちが登場。これは金属加工業の松本興産(埼玉県小鹿野町、松本直樹社長)とのコラボで製作されたものだ。三菱マテリアルの多種多様な工具を使用して加工した。中央部分には「福」の文字が美しく彫られている。同社のウェブサイトに会員登録し、抽選で当たれば打ち出の小づちがその場でもらえる。担当者は「その場で登録してその場で抽選ができる。事前登録していただければよりスムーズに案内できる」と語る。