サインポストを目印に移動/THK

 

THK(3C04)は搬送ロボットシステム「SIGNAS(シグナス)」を出品。

サインポストと呼ばれる目印を内蔵カメラで認識しながら移動する独自の誘導方式を採用。一般的な無人搬送車(AGV)とは異なり、磁気テープの設置が必要ない。また、荷物を載せて運ぶ積載タイプと、引いて運ぶけん引タイプの2種類があり、段差やスロープなどがあっても使用できる。

担当者は「AGVや自律走行型搬送ロボット(AMR)を使った搬送の自動化は幅広い業界でトレンドになりつつある。今後、さらにシグナスの引き合いも増えていくだろう」と語る。

工具製造の自動化をワンストップで/ANCA Machine Tools Japan

ANCA Machine Tools JapanはAIMSを国内初披露

オーストラリアに本社を置く工具研削盤メーカーのANCAの日本法人、ANCA Machine Tools Japan(アンカ・マシンツールズ・ジャパン、1C05)はソリッド工具の製造工程を自動化する統合生産システム「AIMS」を国内初披露した。

AIMSはソリッド工具用のパレットを搬送する自律走行型の無人搬送車「AUTOFETCH(オートフェッチ)」などで構成され、工具の研削から測定までの一連の工程を工程間搬送も含めて無人化できるのが特徴だ。日本法人の板倉秀明社長は「工具製造に関わる自動化ソリューションをワンストップで提供できるのが最大の強み。来場者からも『工具製造でもここまで自動化できるのか』と大きな反響があった」と手応えを語る。

【注目のサンプルワーク】〇〇すぎてピントが合わない!/コンセプトゾーン

第3展示館のコンセプトゾーンで展示されている一品。撮影を試みるが、あまりに平坦、かつ大きすぎてカメラのピントが合わない。最終的に、ワークの端の境界でピントを合わせた。

フルカワセラミックス(新潟県阿賀野市、古川幸作社長)が岡本工作機械製作所(1D08)の研削盤で加工した。平面度は0.0018mm、つまり2μm未満。86点の計測ポイントにおいて、最も高い山と最も低い谷の高低差を示す数値だ。

「研削加工は、言わば砥石(といし)で表面を砕いて加工する方式。この加工法で2μmに満たない平面度を出すのは難しい。わが社では量産に対応するため、誰でも加工できるようノウハウにまで落とし込んでいる」と古川社長は強調する。

【注目のサンプルワーク】シックなブースデザインに注目/山田製作所

山田製作所(3S08)は、ミクロン単位の研削加工をしたワークを展示して加工技術の高さをアピールする。加工したワークのレイアウトにも力を入れており、山田英登社長は「ただワークを置くだけでなく、より目立たせるような配置にした。シックにまとめたブース全体のデザインにも注目してほしい」と語る。

 また、同社は社員の7割が女性なこともあり、女性向けの会社紹介パンフレットを会場で配布するなど女性が活躍できる場であることもPRする。

【新第1展示館のココがすごい】駅から連絡通路ですぐ到着

新第1展示館は、最寄り駅であるあおなみ線金城ふ頭駅から直通の連絡通路があり、改札を抜ければすぐに到着する。通路には屋根があるため、日差しにさらされることなく通ることができるのもうれしいポイントだ。

ワーク位置検出システムを参考出展/村田機械

Y軸付き正面型CNCターニングセンタ「MWR120」にFLEX EZ LOADER LOPROSSを搭載

村田機械(1B08)は多品種少量生産の自動化に力を発揮するガントリーローダー「FLEX EZ LOADER LOPROSS(フレックス・イージー・ローダー・ロプロス)」向けの新機能として、2Dカメラを使用したワーク位置検出システムを参考出展している。

ワーク位置検出システムとは、2Dカメラで撮影したワークの画像データと事前に登録したワーク形状のマスターデータを照合し、ローダー側にワークの位置や中心座標を教示する機能。担当者は「複数の異なる径のワークを取り扱う場合でも、ティーチング(動作を覚えさせる作業)することなく自動化ができる」と話す。

ロボットによる通い箱の混載を披露/Mujin

Mujin(ムジン、3D01)は、「通い箱仕分けロボット」を展示会に初出品した。教示なしで種類の異なる通い箱を1つのパレットに混載できるのが大きな特徴。それぞれの通い箱の形状が違っていても対応する。

 ブースでは、大型のロボットが種類の異なる通い箱を1つのパレットに積み付け、荷降ろしする様子を実際に見ることができる。

【注目のサンプルワーク】高能率工具で削ったベースプレート/MOLDINO

MOLDINO(モルディノ、2A24)のサンプルワークは必見だ。高能率で粗加工できるエンドミル「ER5HS-PN」で、金型のベースプレートを削った。サイズは幅250mm×奥行き200mm×高さ30mm。実加工時間は従来の加工方法に比べてなんと半分の33分という。

 ER5HS-PNは外径の3倍ある刃長の側面を使って切り込むため、高能率で加工できる。営業本部営業企画部の矢野太一広報グループ長は「5枚刃で耐欠損性も高く、長時間安定して加工できる」と自信をみせる。

エアも電力も使わずにツールチェンジ/イマオコーポレーション

エンドエフェクターの自動交換のデモの様子

イマオコーポレーション(3C06)はロボット関連製品の提案に力を入れている。目玉の一つは、今年4月に発売したツールチェンジャー「SMARTSHIFT(スマートシフト) ロボットシステム」だ。メカ式のロック機構を採用しており、ロボットハンドなどの各種エンドエフェクターを交換するのにエアや電力を必要としないのが特徴。ロボットアームの水平移動だけで簡単にエンドエフェクターを交換できる。

ブースでは、ファナックの協働ロボット「CRXシリーズ」を使用して複数のエンドエフェクターを交換するデモを披露している。

多彩なエンドミルを一堂に展示/旭商工

旭商工(2A26)は、国内総代理店を務める台湾の工具メーカーTOTIME(トータイム)のエンドミルを展示。営業本部の白井章次本部長は「チタンやアルミなどさまざまなコーティングのエンドミルを一堂に展示した」と力強く語る。
 トータイムの全てのエンドミルを旭商工の専用ショッピングサイトから購入できる。商品パネルにはショッピングサイトにアクセスできる2次元コードも印刷されているため、展示品を見てその場で注文することができる。