【新人記者の視点】ロボットはかわいい

2台のロボットが協力してケーブルを差し込む

MECTを通じて、確実に言えることがある。「ロボットはかわいい」ということである。

産業用ロボットはオペレーターの指示で動く。指示通りにキビキビ動いている様子が何とも健気でかわいらしい。

上画像のロボットは、2台が力を合わせてケーブルを端子に差し込もうとするところだ。1台動くだけでかわいらしいのに、2台が力を合わせるのだ。これはもはやかわいさの大爆発と言えよう。

1号館の特設展示「コンセプトゾーン」では、富士スピードウェイのコースに沿ってロボットがシールを貼り付ける実演をする。シールをきれいに貼り終えたロボットに視線を移すと、心なしかドヤ顔をしているように見える。対照的に、シールの貼り付けに失敗したロボットはぼうぜんとした表情に見える。

ロボットが感情を持っているとは考えにくいが、「もしかしたら…」と思わされるような瞬間が時々ある。これからもロボットのいろいろな表情を見つけていきたいと思う。

末は博士か技術者か!? ロボットに興味津々

 開幕から初の週末を迎えた23日、会場には子ども連れの来場者も多く見られた。主催者が企画して展示する1号館のコンセプトゾーンには、中学生と小学生の子どもを連れた自動車部品メーカー勤務の男性の姿も。
 「仕事の関係で興味があるんですが、私よりも子どもの方が……」と話す。
 熱い視線を感じた説明員が、ロボットを操作するペンダントを中学2年生に渡し操作を促した。
 説明を聞きながらロボットを実際に操作し、ピッキング作業のティーチングを初体験した。隣では、兄の操作をうらやしそうに見つめる10歳の妹の姿も。
 操作の後は、ロボットのアンプなどにも熱心に見入った。

遠隔操作で広がる可能性

コンセプトゾーンのAゾーンでは、製造現場のいたるところに存在する「物流作業」を遠隔操作で自動化します。川崎重工業は、自走ロボットと遠隔操縦技術を組み合わせることで、従来は困難だった多種多様な物流を実現します。

ロボット×AIで難作業を自動化

コンセプトゾーンのCでは、デンソーウェーブが提供する最新の人工知能(AI)技術を使い、これまで自動化が困難だった作業のロボット化を実現しました。国内初披露となるAI物体認識によるピッキングをはじめ、AI模倣学習を使ったハーネスの組み付けなど、具体的な活用例を複数紹介しています。

手軽で使いやすいロボットの魅力

コンセプトゾーンのDでは、手軽で使いやすいロボットを展示します。安川電機製の人協働ロボットと手押し台車の組み合わせは、簡単に教示でき、いつでもどこへでも自在に動かせるため、生産ラインのレイアウト変更に柔軟に対応できます。

ロボットがシール材を貼る

富士スピードウェイを模したコース上にシール材を貼るロボット

これまで人の熟練技術に頼っていた、自動車部品や家電などに使用される柔らかい「シールスポンジ材」の貼り付け作業をロボットで自動化しました。

自動車部品メーカーの豊臣機工が中心となって開発したロボットシステムを使い、曲線や曲面など複雑な形状へのシール貼りの作業や自動切断などを実演します。ロボットとの競争を通じて、シール貼りの速さや正確性などを体験できるコーナーも用意しています。

コンセプトゾーン注目集める

コンセプトゾーンではロボットの最新技術を展示

1号館の特設会場で実施する主催者企画のコンセプトゾーンでは、「未来を変える新時代の自動化」をテーマに、生産現場に最適な産業用ロボットの活用法や高度化したシステムなどを紹介している。

さまざまな種類の物を持ち上げて運搬するロボットや、中小企業でも導入しやすいシステムなどを4つのゾーンで取り上げる。来場者が直接触れてロボットに動作を教えられたり、ロボットと作業の早さを競える体験ブースを設けた。