まずは省力化/帝国チャック

帝国チャック(1C67)は、新製品の「クイックジョウチェンジ」と「クイックストッパーチェンジ」を出品する。ジョー(爪)などのチャック部品を、作業工具を使わず手だけで脱着できる。いずれも展示会に出品するのは初めて。

大平義知企画室長は「ロボット化や自動化はユーザーにとってもハードルが高い。まずは省力化を提案したい」を語る。

ニーズを再確認できた/ダイセイ

ダイセイ(1A08)は、不二越の協働ロボットを組み込んだ自動計測システムの試作機を出品する。ロボットで穴にゲージを挿入して検査する。高江泰三製品開発本部長は「多くの来場者にニーズを聞き取りでき、製品化に向けた開発方針が間違っていないことを再確認できた」と言う。

※この記事の再編集版は公式メディア「robot digest」にも掲載予定

エアでできるんだ!?/コスメック

コスメック(1D18)は、新製品の「エアノンリークカプラ」と「ハイパワークランプ」を組み合わせ、24時間エア圧を保持するクランプシステムを出品する。

油圧で保持するのに比べ消費電力が小さく、設備のコストも低い。「油圧ではなくエアでできることに驚かれる来場者も多い」と北村知雄企画・広報室グループリーダーは話す。

ミスト捕集デモに反響/葵精工

フィルターレスのミストコレクターに電気集塵ユニットを搭載

葵精工(1A56)は、フィルターレスのミストコレクターと電気集塵(じん)ユニット「AM plus(プラス)-e」を一体化した新しいミストコレクターを出展する。フィルターレスと電気集塵の「二段構え」で、ミストの捕集効率を高めた。フィルターレスのミストコレクターで取り切れなかった微粒のミストを電気集塵ユニットで捕集する仕組みだ。
 小間では実際にミストを捕集するデモを実施している。「ミスト捕集の提案への期待度は大きく、デモにも反響があった」と営業部の岡林浩二主任は語る。

悩める工具管理に新提案/大昭和精機

大昭和精機(1D47)は工具収納棚「ツールセラージェネシス」を出品する。収納棚に搭載されたカメラで入出庫を記録する。工具の収納先が決まっていなかったり、在庫状況が把握できていない現場もあるが、ツーリング管理の先のフローとして提案する。商社の三菱商事テクノス(1C16)が商品企画に協力した。

多機能な工具収納棚は大手工具メーカーも提案するが、機能に比例して高価なのが難点。製品説明のために大昭和精機ブースを訪れた三菱商事テクノスの林晃産業メカトロニクス事業部長は「シンプルな機能で価格を抑えた点や、木目の天板やラウンド形状など洗練された外観が来場者に好評だ」と話す。

予想以上の引き合い/Cominix

Cominix(2A10)は自社企画の「ニューセンチュリー」シリーズや韓国のYG-1の切削工具、リヒテンシュタインのアルファシスのツールプリセッターなどを出品する。

ブースにはあふれるほど多くの来場者が訪れ、スタッフはうれしい悲鳴を上げている。営業戦略部の安森雅樹部長は「工作機械の受注状況が上向いているためか、周辺機器であるツールプリセッターや切削工具の引き合いも好調だ」と話す。

「初」のソリッドドリルを「初」披露/京セラ

京セラ(2C16)は、ソリッドドリル「KDA」とソリッドボールエンドミル「2KMB」を出品する。KDAは京セラブランドとしては初のソリッドドリルだ。KDAは昨年12月、2KMBは今年9月に発売し、いずれも展示会に出品するのは初めて。

販売促進部の国分洋輔さんは「今までラインアップになかったソリッドドリルを追加した。総合工具メーカーとのイメージをPRしたい」と話す。

金属粉末を自動で取り替えメンテ簡単に/ソディック

金属3Dプリンターの新製品「LPM325S」

ソディック(3B07)は、10月に受注を始めた金属3次元(D)プリンター「LPM325S」を展示した。 3次元(D)プリンター本体に交換式の金属粉末管理用のユニットを加えた。金属粉末の供給と回収を自動でする装置「MRS」を粉末の素材ごとに用意すれば、異なる素材のワークを製作する際にMRSごと交換するだけで済む。粉末交換の手間を大幅に省ける。

「二律背反」満たす立形MC/スギノマシン

小型立形マシニングセンタ「SELF-CENTER SC-V30a」

スギノマシン(3A15)は、今年6月に発売した主軸テーパーBT30番マシニングセンタ(MC)「SELF-CENTER(セルフセンタ) SC-V30a」を提案する。
 700mmのX軸ストロークを確保しながらも、機械幅をわずか1440mmに抑えた。多数個取りで高効率な加工ができる他、電気自動車用の大型アルミ部品なども加工できる。「ストロークの長さとコンパクトさという二律背反の要素を満たした」と杉野良暁社長は自信を見せる。早送り速度や加減速を見直して非切削時間も短縮し、生産性も高めた。

ブローチ加工の新提案/ホーン

ブローチング工具をはじめ超硬溝入れ工具を豊富にラインアップする

ドイツに本社を構えるホーン(2A03)は、ブローチング加工用工具で新たな提案をする。通常は専用のブローチ盤と工具であるブローチを使用するが、ホーンが提案するのは、旋盤でブローチ加工ができるブローチング工具だ。

ホーンの特徴は、小径工具で確固たる評価を確立し、高剛性であること。IZUSHI(2A09)が代理店を務めるが、HORNグループの玉置紅実主任は「国内在庫も十分で即納体制を整えてある。中部支店の刈谷テクニカルセンターではテスト加工の体制も整える」と話す。ブローチ加工の工法転換を検討する来場者は一見の価値があるだろう。

他に各種のギアスカイビングカッターなども展示する。