強化したラインアップをPR/ダイジェット工業

ショルダーエクストリーム EXSAP型

ダイジェット工業(2A12)は、刃先交換式工具「ショルダーエクストリーム EXSAP/MSX型」やソリッド工具「ストライクドリル」といった新製品を出品し、強化したラインアップをPRする。

ショルダーエクストリームは肩削りを基本に、平面や溝、プランジ加工にも使用でき、粗加工から中仕上げ加工まで対応する。ストライクドリルはステンレスにも食いつきが良く、低抵抗で直進性が高い。いずれも、自動車部品など量産加工向けに提案する。

営業企画課の伊佐治良文さんは「展示した新製品に加え、特注工具の短納期対応もPRする」と話す。

機内ロボで爪交換も自動化/中村留精密工業

新開発の機内ロボット「Flex Arm」を搭載した複合加工機「WY-150」

中村留精密工業(3B13)は3台の複合加工機を出展した。目玉は初披露の機内ロボット「Flex Arm(フレックスアーム)」で、2スピンドル2タレットの複合加工機「WY-150」に搭載して展示した。
 フレックスアームはワークの着脱やチャックの爪交換などが自動化できる機内ロボット。多品種少量のワークの自動化にも柔軟に対応できるのが特徴だ。「自動化ニーズは非常に高まっている。フレックスアームへの注目度は高く、『こんな製品があるのか』との声も聞かれた」と中村匠吾専務は話す。

工程を集約できる内面研削盤を初披露/西部電機

冷間鍛造金型向け内面研削盤「SFG-35P」

西部電機(3D04)は、冷間鍛造金型向けの内面研削盤「SFG-35P」を展示会初披露した。砥(と)石とインサートチップを組み合わせてセットできるハイブリッド加工を採用しており、ワークを削る量に合わせて使い分けができる。工作生産部製造課の福島敏夫さんは「測定機能も搭載しているので、測定、粗加工、仕上げ加工の3工程を1台に集約できる」と話す。

3本目の事業の柱に/トーヨーエイテック

工機商品企画・開発課の青木省二課長(中)、尾崎誠主幹(右)と野村亮太主幹

トーヨーエイテック(3C17)は、歯車研削盤「TGG-26-2W」を出品する。既存の内面研削盤とワイヤソーに次ぐ3本目の事業の柱として歯車研削盤の開発に力を入れ、製品として完成させた。

TGG-26-2Wの最大の特徴は、ワークを回転させる主軸が2本あり、一方のワークを加工中に次のワークの段取りができることだ。また、歯車の内面や端面を加工する内面研削盤とラインを構築することで、歯車の全ての面を加工できる。

開発を主導した商品企画・開発課の青木省二課長は「機械の剛性にこだわって開発した。基礎である剛性が高いことで、制御やソフトウエアがうまく機能する」と語る。

[注目の初出展企業]配膳ロボットが工場内物流にも/三機

ネコ型の配膳ロボットに注目集まる

MECT2021に初出展した三機(1A18)は、今年7月から取り扱いを始めた中国のPUDU ROBOTICS(プードゥーロボティクス)の配膳ロボットを披露した。
 自律走行型の搬送ロボットで、ネコの顔を模したタッチパネルが特徴的だ。FA営業部RB企画課の吉田勝彦課長は「エンターテインメント性が高く、本来は飲食店などでの配膳や案内に使うロボットだが、意外にも工場内物流のニーズが高いことが分かった」と手応えを語る。

自動爪交換システムを初披露/豊和工業

 豊和工業(3D17)はチャックの爪(ジョー)を自動交換する「オートマチック・ジョー・チェンジャー・システム(AJS)」を初披露した。チャックの爪を自動交換できるほか、交換後に振れ測定や、ワークの着脱もできる。
 ロボットがチャック上の爪を移動してロックを解除し、爪を外してストッカーに移動。別の爪をストッカーから取り出してチャックに装着する仕組み。ワークをつかむ把握力や精度の測定もできる。
 「自動車産業を中心に注目されている」(説明員)という。

牧野フライス製作所と提携の「ヘールバイト」/OSG

 オーエスジー(OSG、2A24)は今回展で多くの新製品を初披露した。中でも珍しいのは、牧野フライス製作所との業務提携で生まれた「ヘールバイト」だ。OSG傘下の日新ダイヤモンドが製造する。
 ヘール加工とは真空チャンバーや真空バルブのシール面を加工するための加工で、面粗さ(Ra)0.4㎛を実現するために、これまではエンドミルで円弧状に切削した後に、ウレタン製のスポンジやスポンジ研磨材を使った手磨きが必要だった。
 牧野フライス製作所とOSGの提携で生まれた、対象マシニングセンタでのスーパーヘール加工制御とスーパーヘール用バイトの組み合わせで、送り速度が毎分6000mmの高速加工とRa0.4㎛の高い面粗度を同時に実現。これまでのヘール加工と比べ加工時間を80%削減できる。
 製造する日新ダイヤモンドは単結晶ダイヤモンド工具の製造に強みを持つ。神谷伸顕社長は「単結晶ダイヤモンドは高価との懸念を払しょくし、導入のハードルを下げたい。加工のトータルコストは下げられる」と意気込む。

エントリーモデルを披露/エムーゲ・フランケン


求めやすい価格帯の新たなタップ、ねじ切り工具を日本初披露

エムーゲ・フランケン(2B03)は、求めやすい価格帯の新たなタップ、ねじ切り工具を日本市場で初披露した。多様な被削材に使える汎用タップシリーズとねじ切りカッターで、土屋吉弘社長は「わが社はハイエンド製品のイメージが強いが、求めやすいエントリーモデルを用意したので、中部市場にアピールしたい」と話す。

ベストセラー機の後継機を披露/OKK

OKK(3D10)は立形マシニングセンタの新製品「VM53RⅡ」を出品する。ベストセラーの「VMR」シリーズの後継機種「VMRⅡ」シリーズとして、会期前の10月12日に発表したばかりだ。コラムの鋳物の形状を見直して剛性がアップした他、主軸ヘッドの冷却性能も向上した。

会場では、来場者の希望に応じて随時、重切削の平削りと高送り加工を披露する。説明員の並河裕希さんは「わが社の基幹となる製品。実演を通じて、剛性の高さを実感してほしい」と語る。

工具コストを抑える/ユニオンツール


Valueシリーズは、シャンク径3mm、全長38mmに規格化した超硬エンドミル

ユニオンツール(2A15)が出品する「Value(バリュー)シリーズ」は、シャンク径3mm、全長38mmに規格化した超硬エンドミルだ。同社が得意のプリント基板(PCB)用工具の量産技術をエンドミルに展開することで、求めやすい価格を実現した。ロックウエル硬さ(HRC)40以上の高硬度材の加工に向き、金型や半導体、医療などの分野がメインのターゲットだ。