ツール交換しながらロボットでバリ取り/日東工器

 日東工器(1C37)はブース内に3台のロボットを設置する。ファナック製ロボットを使ったシステムでは、ハンドチェンジャーでワークハンドリング用のハンドやロボット用ベルトサンダー「ベルトン」などを付け替えながら、バリ取りをイメージしたデモを披露した。「来場者からの反響は大きく、ロボットや自動化への関心は高い」と中日本支社の中川原清隆販売推進課長は言う。

※この記事の再編集版は公式メディア「robot digest(ロボットダイジェスト)」にも掲載予定

自動爪交換システムを初披露/豊和工業

 豊和工業(3D17)はチャックの爪(ジョー)を自動交換する「オートマチック・ジョー・チェンジャー・システム(AJS)」を初披露した。チャックの爪を自動交換できるほか、交換後に振れ測定や、ワークの着脱もできる。
 ロボットがチャック上の爪を移動してロックを解除し、爪を外してストッカーに移動。別の爪をストッカーから取り出してチャックに装着する仕組み。ワークをつかむ把握力や精度の測定もできる。
 「自動車産業を中心に注目されている」(説明員)という。

コラボでAIロボットなど展示/ダイドー

ダイドー(1B29)は、「FA&ロボット+AI」をテーマに、さまざまな企業とのコラボレーション展示を披露している。例えばMusashi AI(ムサシエーアイ、愛知県豊橋市、村田宗太社長)とのコラボでは、人工知能(AI)を使った外観検査システムを展示。その他、AIを使ったピッキングシステムなども披露している。

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既設機向けロボットシステムを初披露/ファナック

ファナック(3D07)は、既設の工作機械を自動化するためのロボットシステム「QSSR ON-SITE(オンサイト)」を披露した。工作機械側の改造なしに、接続してプログラムなどを修正するだけで容易に自動化できる。今年6月にオンライン開催した「第30回ファナック新商品発表展示会」で発表した製品で、「実機を展示するのは今回が初」(製品担当者)と言う。

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【活躍する説明員】多くの来場者に伝えたい/DMG森精機

DMG森精機(3C21)で「MATRIS Light(マトリスライト)」のプレゼンターを務める山崎遥さんは、普段は工作機械の納品、据え付けをするエンジニア。マトリスライトは手押し台車に協働ロボットを搭載した移動可能なロボットシステムで、工作機械のワーク脱着などをする。

3号館入口すぐのブースには大勢の来場者が訪れ、プレゼンに耳を傾けるが、「会期前日のリハーサルが一番緊張した。今日はリラックスしてお話しできている。多くの来場者に、簡単に導入、立ち上げできるマトリスライトのメリットを伝えたい」と話す。

[出展者ワークショップ]変種変量生産の自動化システム紹介

変種変量生産の自動化システムをワークショップで紹介

松本機械工業(1C73)は初日、「変種変量生産対応コンパクト自動化システム」と題したワークショップを開き、チャックの爪交換の自動化システム「Smart Terrace(スマートテラス)AIO」を紹介した。
 スマートテラスはワークの脱着やチャックの爪交換を自動化できるパッケージシステム。使用するロボットに応じて「AIO12」「AIO16」「AIO35」の3機種を用意する。省スペースな上、立ち上げも簡単なのが特徴で、変種変量生産の自動化に貢献する考えだ。会場でも同社小間で実機展示をしている。

ワーク搬送、着脱のロボシステム2台を披露

自律走行型のロボットシステム 「 WH-AGV5 」のデモを披露した

DMG森精機(3C21)は「5軸複合化」「自動化」「デジタル化」をテーマに、ロボットシステムの実機や、計測システムのプレゼンテーションなどを見せた。

テーマの一つの「自動化」では、ワークの搬送や着脱を自動化できるロボットシステム2台を披露した。「MATRIS Light(マトリスライト)」は、台車に協働ロボットを搭載したシステムで、手で押して簡単に移動でき、多品種少量生産に向く。

「WH-AGV5」は、独自の無人搬送車(AGV)と安川電機の協働ロボットを組み合わせた、自律走行型のシステムだ。磁気テープやマーカーなしで走行でき、35mmの段差も乗り越えられる。会場では、WH-AGV5が直径27mmの丸パイプをつかんで搬送し、直径28~30mmの連続した3つの穴に丸パイプを入れるデモンストレーションを披露した。「協働ロボットに搭載されたカメラが、エイプリルタグを読み取る。タグを読み取った角度を認識するため、ロボットがどんな姿勢でも高精度な位置決めができる」と説明員は話す。

その他には、同社が主催する優れた切削加工ワークを表彰する「第16回ドリームコンテスト」の受賞作品も展示した。

来年開催のロボット・自動化展もPR

1号館には、来年6月30日~7月2日開催の産業用ロボットと自動化システムの専門展「ROBOT TECHNOLOGY JAPAN(ロボットテクノロジージャパン、RTJ)2022」の出展相談をするためのブースもある。MECT2021と同じ主催者が開催する展示会だ。「説明を聞くだけ、パンフレットを持って帰るだけでもいいので、まずは気軽にブースまで来ていただければ」と担当者は言う。

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コンセプトゾーン注目集める

コンセプトゾーンではロボットの最新技術を展示

1号館の特設会場で実施する主催者企画のコンセプトゾーンでは、「未来を変える新時代の自動化」をテーマに、生産現場に最適な産業用ロボットの活用法や高度化したシステムなどを紹介している。

さまざまな種類の物を持ち上げて運搬するロボットや、中小企業でも導入しやすいシステムなどを4つのゾーンで取り上げる。来場者が直接触れてロボットに動作を教えられたり、ロボットと作業の早さを競える体験ブースを設けた。

なんでもつかめる来月発売の万能ハンド

THK(1B19)は多彩な製品を展示するが、目玉の一つが来月発売予定のロボットハンド「ならいハンドユニット」だ。ハンドの把持面がワーク形状に倣うため、ハンド交換なしでさまざまな物をつかめる。接触点が多くなるため、把持による各接点の圧力が少なく、搬送時の破損リスクも軽減できる。挟んでつかむ「ならいグリップハンド」と吸い付けて搬送する「ならい吸着ハンド」の2タイプをラインアップする。

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