牧野フライス製作所と提携の「ヘールバイト」/OSG

 オーエスジー(OSG、2A24)は今回展で多くの新製品を初披露した。中でも珍しいのは、牧野フライス製作所との業務提携で生まれた「ヘールバイト」だ。OSG傘下の日新ダイヤモンドが製造する。
 ヘール加工とは真空チャンバーや真空バルブのシール面を加工するための加工で、面粗さ(Ra)0.4㎛を実現するために、これまではエンドミルで円弧状に切削した後に、ウレタン製のスポンジやスポンジ研磨材を使った手磨きが必要だった。
 牧野フライス製作所とOSGの提携で生まれた、対象マシニングセンタでのスーパーヘール加工制御とスーパーヘール用バイトの組み合わせで、送り速度が毎分6000mmの高速加工とRa0.4㎛の高い面粗度を同時に実現。これまでのヘール加工と比べ加工時間を80%削減できる。
 製造する日新ダイヤモンドは単結晶ダイヤモンド工具の製造に強みを持つ。神谷伸顕社長は「単結晶ダイヤモンドは高価との懸念を払しょくし、導入のハードルを下げたい。加工のトータルコストは下げられる」と意気込む。

エントリーモデルを披露/エムーゲ・フランケン


求めやすい価格帯の新たなタップ、ねじ切り工具を日本初披露

エムーゲ・フランケン(2B03)は、求めやすい価格帯の新たなタップ、ねじ切り工具を日本市場で初披露した。多様な被削材に使える汎用タップシリーズとねじ切りカッターで、土屋吉弘社長は「わが社はハイエンド製品のイメージが強いが、求めやすいエントリーモデルを用意したので、中部市場にアピールしたい」と話す。

工具コストを抑える/ユニオンツール


Valueシリーズは、シャンク径3mm、全長38mmに規格化した超硬エンドミル

ユニオンツール(2A15)が出品する「Value(バリュー)シリーズ」は、シャンク径3mm、全長38mmに規格化した超硬エンドミルだ。同社が得意のプリント基板(PCB)用工具の量産技術をエンドミルに展開することで、求めやすい価格を実現した。ロックウエル硬さ(HRC)40以上の高硬度材の加工に向き、金型や半導体、医療などの分野がメインのターゲットだ。

やっぱりリアル展はいい/牧野フライス精機清水大介社長

オンライン展と違い、来場者に実機を触ってもらいながらじっくりと説明し、機械の細部まで見てもらえる。来場者の反応がその場で分かり、出展機への理解も進むと思う。やっぱりリアル展はいいですね。

自動車の来月からの回復に期待/タンガロイ

タンガロイ の 和田健二中部支店長は「来月からの回復に期待している」と 話す

タンガロイ(2A22)は溝入れ工具の「AddInternalCut(アド・インターナル・カット)」や「AddForceCut(アド・フォース・カット)」をはじめとする新製品群、「ADDシリーズ」の拡販に力を入れる。和田健二中部支店長は「自動車産業の稼働率が下がっており、特に中部市場の市況は厳しい。しかし来月からの回復に期待している」と、来場者へのPRにも熱がこもる。