【驚きのワーク】鷹視眈々/アイジーエヴァース

DMG森精機の5軸加工機で製作した「鷹視眈々」

存在感のあるサンプルワークを発見した。アイジーエヴァース(1C50)が製作した、躍動感のあるタカだ。作品名は「鷹(よう)視眈々」で、四字熟語の「虎視眈々」のトラをタカに変えた。「MECT会場を上から見つめて、チャンスを伺うタカをイメージした」と説明員は話す。

DMG森精機の5軸加工機で、最も難しい先端の翼から切削抵抗を低減しながら加工した。アルミ素材を60時間かけて製作したという。DMG森精機が主催する「切削加工ドリームコンテスト」で受賞した。

MECTに出展するのは初めて。「自動車部品の加工で培った、さまざまな材質や分野での加工技術力を来場者にアピールしたい」と説明員は意気込む。

機上測定も工程内計測も一連で自動化

MECT2021でのレニショーの展示

レニショー(2D20)は、小型MCへのワーク供給から加工前のワークの位置検出、加工後の機上測定、搬出後の工程内計測を一連にしたロボットシステムを展示した。

特に機上測定では、一般的な接触した位置の測定だけでなく、ワークに沿わせて測る「倣い測定」もできる。連続した計測データを取得でき、変位量の推移も簡単に分かる。

切れ味鋭い7色の小径ドリル/サイトウ製作所

サイトウ製作所の新製品ルーマドリル「ADR-DLC/ADRL-DLC」

サイトウ製作所(2A07)は、今年4月に発売した小径のルーマドリル「ADR-DLC/ADRL-DLC」を展示した。ダイヤモンドに模した炭素のコーティング(DLCコーティング)を非常に薄く施した。切れ刃の厚さが厚くならないため、切れ味はコーティングの無い工具と同等ながら、溶着しにくい工具表面を実現した。

斉藤之宏専務は「一般的なDLCコーティングでは黒光りするが、この製品は非常に薄くできたため7色に光沢する。ぜひ現物を見てほしい」とアピールする。

公式媒体「月刊生産財マーケティング」もぜひ!

「月刊生産財マーケティング」を手に取る来場者

会場の正面入り口にある大きなモニュメントの横では、今回展の公式媒体「月刊生産財マーケティング10月号」を無料で配布しています。

月刊生産財マーケティングは、工作機械や関連機器のマーケティング誌で、最新技術やメーカー各社の販売戦略など、ものづくりに携わる方々に有益な情報が満載です。ぜひお手にとってお読みください。

キーワードは高能率/住友電気工業

高送りカッター「DMSW」型

住友電気工業(2C18)では、高送りカッターの「DMSW」型を展示する。複数の円弧が連なった複合円弧形状の切れ刃を採用。小さい切込みと大きい切込みを両立し、1刃当たりの送り量は最大3.5mmと高能率加工が可能。布目令名古屋市販グループ長は「高能率加工ができる高送りカッターは自動車部品加工に役立つので今回の一押し」と話す。

「サガネ係長…」を積極PR/日進製作所

ホーニング盤メーカーの日進製作所(3D16)はモノのインターネット(IoT)を導入したシステム「サガネ係長のIoT」のPRに躍起だ。
 「サガネ係長のIoT」は生産ラインの不稼働要因をリアルタイムで把握し、現場で取り組むカイゼン活動の質と量を高め、生産性を向上できる。現場を管理する係長目線で、業務効率や生産性の改善を支援するシステムだ。
 設備のメーカーや新旧を問わず、設備の様々なデータを集めて稼働状況を管理できるのが特徴。昨年の日本国際工作機械見本市(JIMTOFオンライン)で公開したが、今回のMECTでは、来場者に直にアピールした。
 担当する奥村大課長は「国内の設備投資需要が本格化する前に、知名度を高めたい」と意気込む。

大きい金属部品を球面加工/共立精機

共立精機(1D05)は、複合研削盤「MNV4-400」を展示した。レンズ加工に使われる球面加工機の技術を応用したものだが、最大で直径400mmの大きなワークを加工できる。「油圧シリンダーブロックなどの油圧部品の加工に最適」と名古屋営業所の後藤篤也氏は話す。

安全柵用ドアなど訴求/アクセレントジャパン

スウェーデンのアクセレントの日本法人アクセレントジャパン(1A03)は、ロボットや各種設備を囲う安全柵「X-Guard(エックスガード)」を展示した。スライドして開くドア「エックスガードドア」も展示。「開口部の上部にフレームなどがないため、クレーンでつり上げた物も搬入できると好評」(代理店担当者)。

※この記事の再編集版は公式メディア「robot digest(ロボットダイジェスト)」にも掲載予定

ねじ穴検査のツール交換時間短縮/サンゲン

サンゲン(1C25)は、米国NewVista(ニュービスタ)の総代理店として同社のゲージ式ねじ検査ユニットをPRする。今回展では、位置ずれを吸収するフローティング機構などを備えたコンパクトな「ロボット専用ユニットRTU」を展示した。「2年前のMECTでも展示したが、今回展ではツールチェンジにかかる時間を4~5秒から2秒に短縮できる新バージョンを初披露している」と特機開発部の土岡直樹部長は話す。

※この記事の再編集版は公式メディア「robot digest(ロボットダイジェスト)」にも掲載予定