【新人記者の視点】ボールねじを作ってみよう

日本精工(3C09)のブースではボールねじ作りの体験ができる。体験コーナーの楽しげな雰囲気に誘われて、記者も体験させてもらうことにした。

ねじ軸に樹脂製の透明なナットをセットし、ボールねじ用の小さなボールを一粒ずつ詰める。ボールを循環させるのに必要な「リターンチューブ」を金具で固定し、両端にキャップをつけて完成だ。ナットが透明なため、内部でボールが滑らかに動く様子がよく見える。ボールが循環して動くので、美容室の店先にあるグルグル(正式名称は「サインポール」)のようにいつまでも眺めていられる。

この他、同ブースではベアリング作りの体験ができる。MECT最終日の今日は土曜日。ぜひお子さんと一緒に楽しんでみては。

特別セミナーを開催/コンセプトゾーン

会期3日目に主催者企画展示ゾーン(コンセプトゾーン)で特別セミナー「先進企業の経営者が語る、企業躍進の秘訣」を開催した。
 創業して短期間で急成長を遂げたコンセプトゾーン協力企業3社の経営者が登壇。自社の強みや成功の秘訣、今後の戦略などを語った。

会期3日目は「自動化」テーマのセミナーを開催

会期3日目は、「自動化」をテーマにしたセミナーを2本開催した。

1本目は川崎重工業精密機械・ロボットカンパニーの真田知典ロボットディビジョン理事が、「Kawasakiが描く、これからのロボティクス」をテーマに講演。
 2本目はヤマハ発動機でソリューション事業本部ロボティクス事業部長を務める江頭綾子執行役員が、「ヤマハ発動機が描く搬送自動化~μ to km(ミクロン・ツー・キロメートル)~」をテーマに講演した。

初日と2日目に続き、3日目のセミナーも会場は満員で、大勢の聴講者が自動化の最新動向に耳を傾けた。

会期2日目は「航空機」テーマのセミナーを開催

会期2日目は、「航空機」をテーマにしたセミナーを2本開催した。

 1本目は「ボーイング・ジャパン・リサーチ・センター」の大沢裕史センター長が「ボーイング・ジャパン・リサーチ・センターの紹介」をテーマに講演。
 2本目はIHI航空・宇宙・防衛事業領域技術開発センターの増田和裕副センター長が「航空の脱炭素化にむけた取り組み」をテーマに講演した。

 いずれのセミナーも会場は満員で、大勢の聴講者が航空機業界における最新の取り組みに耳を傾けた。

新製品「GREEN TAP」を発表/オーエスジー

 オーエスジー(2B28)は10月18日、コンベンションセンターで新製品「GREEN TAP(グリーンタップ)」を発表した。

 グリーンタップは塑性加工でねじを加工する「盛上げタップ」で、加工時に切りくずが発生しない。また、独自の製法により、一般的な盛上げタップとは異なる刃部形状を採用。製造時に排出される二酸化炭素(CO₂)の量を従来比で半減した。

 開発グループ穴開け開発チームの溝口哲也さんは「工具性能と環境への配慮の両立を実現できた」と胸を張る。グリーンタップは来年をめどに、M1~M6までのサイズで発売を計画している。

独SWとの協業を発表、会場で説明会開催/エンシュウ

エンシュウの鈴木敦士社長兼COO(=左)とSWのステファン・ウェーバー最高経営責任者(=右)

エンシュウ(1B29)は10月12日、ドイツの多軸マシニングセンタ(MC)メーカーのSWとの協業に向けて協議を開始したと発表した。両社は会期初日の18日、コンベンションホールの会議室で代理店や報道関係者らを招いて説明会を開催した。

SWは2本~4本の主軸を持つ多軸MCを得意とし、近年は電気自動車(EV)向けの部品加工でも多くの実績を持つ。エンシュウは協業を通じ、まずは日本の顧客に向けてSWの多軸MCの据え付けや保守パーツの供給などを担う。将来的には日本市場への販売も手掛けるようになるという。鈴木敦士社長兼最高執行責任者(COO)は「自動車業界は大変革期に直面しているが、SWと協業すればお客さまの幅広いニーズに応えられる」と話す。

【開会レセプション】4年ぶりの開催、業界関係者同士で懇親深める

多くのFA業界関係者でにぎわった開会レセプション

会期初日の正午〜午後1時、ポートメッセなごやのイベント館で「開会レセプション」が開かれた。レセプションの開催は4年ぶり。多くのFA業界の関係者が参加し、懇親を深めた。

主催者のニュースダイジェスト社からは八角秀常務が登壇。「リアルとウェブ、どちらか片方で十分ということではない。ウェブが発達するほど、リアルな展示会も存在価値が増す」とあいさつした。

また、出展者代表として、牧野フライス製作所(1A16)の宮崎正太郎社長が乾杯の音頭を取った。

MECTの熱い4日間が始まる

 メカトロテックジャパン(MECT)2023が本日、ついに幕を開けた。

 開会式では経済産業省製造産業局産業機械課の高木聡課長補佐や、日本工作機械工業会(日工会)会長の稲葉善治ファナック会長がMECTへの期待を語った。

 出展者を代表したあいさつで芝浦機械の坂元繁友社長は「工作機械業界は不安定な環境下だが、MECTでより多くの商談が得られるのではないかと非常に期待している」と力強く語った。

 来賓によるテープカットの後に開場。次々と人々が来場し、今回展の活気を感じさせた。

6社を巡るスタンプラリー/三機ほか

6社を巡るスタンプラリーを実施(写真は三機ブース)

三機(3D16)はMECT会期中、自社を含む計6社のブースを巡るスタンプラリーを実施している。対象企業のブースに設置された2次元コードを読み取ることでスタンプを獲得できる。6つのスタンプを集め、アンケートに回答すれば抽選で2500人に高級タンブラーが当たる。

対象企業は三機の他、宇都宮製作所(1A14)、大野精工(1D20)、第一測範製作所(3A27)、トリオエンジニアリング(3D21)、NaITO(2B08)の6社。スタンプラリーを企画した三機の吉田勝彦取締役は「6社を巡れば結果的に会場の全展示館を訪問できる。スタンプラリーをきっかけに、各社の製品や企業の魅力を知ってほしい」と語る。