バリを出さない新工具発表/不二越
不二越(2D01)は、工具「バリレスシリーズ」を会場で初公開した。バリの発生を抑えられるように、形状などを工夫したドリルとタップ、エンドミルをそろえる。
執行役員を務める五島康工具事業部長は「バリの除去は自動化が難しく、安定した品質を維持しづらい。そこで最初からバリなく加工でき、加工能率や工具寿命にもたけた工具を開発した」と語る。12月に発売予定のバリレスシリーズを、一足先にブース内で目の当たりにできる。
公式メディア3媒体の記者が、
「MECT特派員」として会場から速報します。
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不二越(2D01)は、工具「バリレスシリーズ」を会場で初公開した。バリの発生を抑えられるように、形状などを工夫したドリルとタップ、エンドミルをそろえる。
執行役員を務める五島康工具事業部長は「バリの除去は自動化が難しく、安定した品質を維持しづらい。そこで最初からバリなく加工でき、加工能率や工具寿命にもたけた工具を開発した」と語る。12月に発売予定のバリレスシリーズを、一足先にブース内で目の当たりにできる。
オーエスジー(2B28)は10月18日、コンベンションセンターで新製品「GREEN TAP(グリーンタップ)」を発表した。
グリーンタップは塑性加工でねじを加工する「盛上げタップ」で、加工時に切りくずが発生しない。また、独自の製法により、一般的な盛上げタップとは異なる刃部形状を採用。製造時に排出される二酸化炭素(CO₂)の量を従来比で半減した。
開発グループ穴開け開発チームの溝口哲也さんは「工具性能と環境への配慮の両立を実現できた」と胸を張る。グリーンタップは来年をめどに、M1~M6までのサイズで発売を計画している。
シチズンマシナリー(1B13)は、旋盤のベストセラー機種「Cincom(シンコム)L20」シリーズのフルモデルチェンジ機を展示している。背面主軸の出力など、基本性能が向上した。展示中の「L20 X」は工具の搭載本数が増え、45本になった。
会場では他にも実機を置き、樹脂部品などの実加工を披露した。切りくずを細かく分断できる「LFV技術」の実演に、多くの来場者が熱い視線を送る。経営企画部の若佐俊介課長は「LFV技術を使うと加工時間が少し長くなるが、切りくずが原因のトラブルを防げるため、機械の停止などが起こらずに生産を続けられる」と話す。
3号館に入るとかわいらしさに目を奪われる
日本精工(3C09)は参考出展の「Active Caster(アクティブキャスター)」を使い、かわいらしさを演出している。アクティブキャスターは、全方向移動やその場回転ができ、独自技術の採用で従来にないコンパクトさを実現した。担当者は「産業機械事業や自動車事業で培った技術を活用し、狭い場所でも静かに動ける駆動ユニットを開発した」と話す。
出展物の見た目はかわいいが、内容は思いのほかハードだ。ぜひ詳しい説明を聞きに行ってほしい。
アマダ(1D39)は電動サーボベンディングマシン「EGV-6020ATCe」を展示している。刷新したNC装置の内蔵カメラが作業者を識別し、熟練度や使用言語に合わせた画面表示を自動で切り替える。また、曲げ作業時には作業者の目線の高さに設置されたタブレットが作業を指示する。
担当者は「高い曲げの精度を担保しつつ、作業性の高さから、お客さまからも好評をいただいている」と話す。実演中のマシンの前には多くの来場者が集まっていた。
牧野フライス製作所(1A16)が初披露した新製品の5軸立形マシニングセンタ(MC)「DA500」は、クラス最小の設置面積で同最大のワークサイズを実現した。先行機である「DA300 自働化パッケージ」と同様に部品加工での時間当たりの生産性向上に加え、面積当たりの生産性向上も追求した。
開場早々から黒山の人だかりができている。担当者は「お客さまから待たれていた機械。来場者の反応もいい」と話す。
岩本工業(3B13)はクーラントの自動希釈装置を参考出展している。クーラントの原液と希釈水を指定された濃度で混合する。担当者による希釈濃度のばらつきを防げるのが特徴だ。装置の機能を「自動希釈」だけに絞り、シンプルで導入しやすい構成とした。担当者は「MECT2023で参考出展し、まずは来場者の反響を確認したい」と話す。
この他、希釈から加工機への供給までの一連の作業を完全自動化したクーラントサーバー「楽~ラント ICS-3200」も展示している。
スギノマシン(1A37)は、本日発売を発表した部品洗浄機「JCC-MULTI(マルチ)」や大型部品加工機「GIGAFEEDER(ギガフィーダー)」などを展示する。
JCC-マルチは、電気自動車に使われる部品向けの洗浄機。環境負荷の軽減に力を入れており、洗浄時のCO₂排出量を従来機比75.1%削減し、乾燥時のCO₂を同52.2%削減する。ブースでは、実際に稼働する様子を見ることができる。
杉野良暁社長は「わが社の多彩な技術で生産性の向上や脱炭素社会の実現に寄与したい」と意気込みを語った。