高速回転が自慢の面取り機/富永工作所
富永工作所(3S03)は、卓上面取り機「エコスカット 300 SUS・F」を展示している。ワークを固定し刃物を動かして面取りをするため、ワークに擦り傷が付かない。
担当者は「高速回転で、バリを効率よく確実に除去できるのが強み。市販のエンドミルを使えるため、工具を変えればステンレスやアルミなども加工できる」と話す。ワークを持ち込めば、会場で面取りを試せるという。
公式メディア3媒体の記者が、
「MECT特派員」として会場から速報します。
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富永工作所(3S03)は、卓上面取り機「エコスカット 300 SUS・F」を展示している。ワークを固定し刃物を動かして面取りをするため、ワークに擦り傷が付かない。
担当者は「高速回転で、バリを効率よく確実に除去できるのが強み。市販のエンドミルを使えるため、工具を変えればステンレスやアルミなども加工できる」と話す。ワークを持ち込めば、会場で面取りを試せるという。
3号館の特設会場で実施する主催者企画展示ゾーン(コンセプトゾーン)では、「驚きのスゴ技」をテーマに、アクリル素材の微細加工やファインセラミックスの研削加工、複雑な5軸加工といった高い加工技術を紹介している。
コンセプトゾーンでは、それぞれの技術を生かしたサンプルワークだけでなく、工作機械を巧みに使い、実際にワークを加工する様子も見ることができる。“門外不出”の加工技術の一端を体感しよう。
NTKカッティングツールズ(2D02)は振動切削や揺動切削専用の「TMVブレーカ」を展示している。
切りくずの処理性を高める刃先形状が特徴で、振動切削や揺動切削で発生する工具の欠損を抑制し、長寿命化を実現する。
担当者は「TMVブレーカは切りくずの処理性が高く、工具の欠損を抑制できる」と語る。
ユニオンツール(2B16)は工具とともに、トヨタ合成とコラボで作成したサンプルワークを展示した。加工に使用したエンドミルはMECTにあわせて発表した新製品「CWLB」だ。CWLBの特徴である先端微小フラット形状で、長寿命化や鏡面性の向上を実現した。加工面の滑らかさが目を引く。
津田駒工業(3C21)は円テーブルメーカーとして知られるが、MECT2023で披露した小型加工機「MDP-0002」も注目を集めている。ナカニシ(3B32)製の最高3万回転の高速スピンドルを搭載した3軸仕様の加工機で、各軸のストロークはX軸が260mm、Y軸が260mm、Z軸が160mmだ。開発担当者は「100V電源で駆動するのが大きな特徴。金属3Dプリンターで造形したワークの後加工や、開発品の試作などに向く」と話す。
日進工具(2B17)は、12月に発売予定の3枚刃エンドミル「MLFH330」を初公開した。底刃形状が大きい異形工具で、曲面や緩やかな斜面を高効率で加工できる。焼き入れ鋼などの高硬度材の加工に向く。
営業企画課の楠山峰伸課長は「5軸加工機でも生産性をより高められる。わが社では初の異形工具で、現場で導入する上での意見や質問をいただければ」と話す。
微細加工とは、金属や樹脂などに非常に細かい加工を行うことの総称だ。その細かさや精度に明確な基準はないが、微細加工は非常に高い精度が求められる特別な加工であり、専用のマシニングセンタやレーザ加工機が求められる。
碌々スマートテクノロジー(1A34、コンセプトゾーン)はそんな微細加工を極める企業だ。その特別さゆえに担当者が「工作機械業界のルイ・ヴィトン」だと語る同社の高精度微細加工機は、0.5mmのシャープペンシルの芯にも難なく穴をあける。同社ブースやコンセプトゾーンに足を運び、そのスゴさを確かめてほしい。
中村留精密工業(1C11)は2スピンドル2タレットCNC複合旋盤の新製品「WY-100V」を国内初披露した。「最速の、その先へ。」をコンセプトに、加工スピードを大幅に高めたのが特徴だ。「クロノカット」と呼ばれるアイドルタイムを削減する新開発のソフトウエア技術や制御技術を搭載しており、油圧バルブ部品のサンプルの加工時間を従来機比で30%削減した。ブースでは、WY-100Vの特徴やクロノカットの概要を詳しく解説するプレゼンも定期的に実施している。
中村匠吾社長は「サイクルタイムを短縮できれば、単位時間当たりの生産性が高まる。製造現場に余裕が生まれ、突発的な加工の案件にも対応しやすくなる」と話す。
5軸マシニングセンタは、一般的なマシニングセンタが持つ3軸に加えて回転軸と傾斜軸を搭載しており、テーブルを自由自在に動かしながらあらゆる方向からの加工が可能な機械だ。テーブルに接する面以外の全方向から加工ができるという最大のメリットを持つ一方で、軸数が増えることで累積誤差が大きくなり、どうしても3軸の機械と比べて精度が落ちるという難しさも持つ。
安田工業(1A34、コンセプトゾーン)の5軸機の強みは、その難しい位置決めの精度を極限まで高めていることだ。高精度5軸機でこんなにスゴイことができるのか。同社ブースやコンセプトゾーンに足を運び、実際に確かめてほしい。