直感的に取り扱えるケーブル保護管/イグス
ドイツの樹脂部品メーカー、イグスの日本法人(3B46)は工作機械用のケーブル保護管「エナジーチェーン E4Qシリーズ」を出展している。工具レスで簡単に取り付けられるのが特徴で、e-chain systems(イーチェーンシステムズ)営業部の後藤孝将部長は「取り付け方法をわざわざ説明しなくても、誰でも直感的に取り扱える」と話す。
公式メディア3媒体の記者が、
「MECT特派員」として会場から速報します。
絞込条件
ドイツの樹脂部品メーカー、イグスの日本法人(3B46)は工作機械用のケーブル保護管「エナジーチェーン E4Qシリーズ」を出展している。工具レスで簡単に取り付けられるのが特徴で、e-chain systems(イーチェーンシステムズ)営業部の後藤孝将部長は「取り付け方法をわざわざ説明しなくても、誰でも直感的に取り扱える」と話す。
ミツトヨ(3B05)は、測定の自動化システムをパッケージにした「Mi-BOT e-system(マイボットイーシステム)」でデモを実演している。協働ロボットがラックから測定対象物を運び、同社の3次元測定機「MiSTAR(マイスター)555」で測定する。
マーケティング課の白井太朗副主査は「展示のシステムは生産現場で運用する1つの例。現場に合わせてロボットの動作のプログラミングやジグの選定などもわが社で担うため、測定の自動化に興味のある来場者から要望を聞きたい」と語る。
松本機械工業(3C22)は円筒研削盤向けの自動化提案に力を入れている。その一環で、両センター加工の研削ワークに自動でケレ(回し金)を装着する専用装置を出展した。自社製のパッケージ仕様のロボットシステム「Smart Terrace(スマートテラス) AIO」と組み合わせれば、ケレの着脱からワークの着脱まで自動化できる。あらかじめ複数のサイズのケレを用意すれば、径違いのワークでもケレの自動装着が可能だ。桑本正信営業本部長は「従来はケレを手作業で装着していたが、両センター加工においても自動化ニーズが高かったため、ケレ自動装着装置を開発した」と述べる。
日進工具(2B17)は、12月に発売予定の3枚刃エンドミル「MLFH330」を初公開した。底刃形状が大きい異形工具で、曲面や緩やかな斜面を高効率で加工できる。焼き入れ鋼などの高硬度材の加工に向く。
営業企画課の楠山峰伸課長は「5軸加工機でも生産性をより高められる。わが社では初の異形工具で、現場で導入する上での意見や質問をいただければ」と話す。
微細加工とは、金属や樹脂などに非常に細かい加工を行うことの総称だ。その細かさや精度に明確な基準はないが、微細加工は非常に高い精度が求められる特別な加工であり、専用のマシニングセンタやレーザ加工機が求められる。
碌々スマートテクノロジー(1A34、コンセプトゾーン)はそんな微細加工を極める企業だ。その特別さゆえに担当者が「工作機械業界のルイ・ヴィトン」だと語る同社の高精度微細加工機は、0.5mmのシャープペンシルの芯にも難なく穴をあける。同社ブースやコンセプトゾーンに足を運び、そのスゴさを確かめてほしい。
レニショー(3A02)は直径が24mm、長さが31.4mmしかない無線信号伝達式プローブ「RMP24-micro(マイクロ)」を国内初披露した。欧州市場向けには今年9月にドイツで開催された工作機械見本市「EMOハノーバー2023」で一足先に展示しており、今回のMECTで日本市場向けに大々的に発表した格好だ。担当者は「工作機械用プローブの中では世界最小。日本ではどういう風に受け入れられるかを今回のMECTで確認したい」と語る。
MECTの会場には人の背丈の倍ほどの高さのある大型のマシニングセンタから、微細加工用の小さな工具まで多種多様な大きさの製品がブースに並ぶ。
第3展示館で見つけたのは金属加工油などを製造、販売するサンワケミカル(3D35)の展示。切削油の従来品とオイルミスト対策品をクリアケースの内部に吹き付けていた。差は一目瞭然。油の粒子を大きくし油の落下速度を早めることでミストが軽減され、ケース内部がクリアに見えるそう。
会場内で液体の粒子の大きさまでこだわったものが見らるとは思わず、うれしい発見だった。
丸一切削工具(2D21)は、プライベートブランド「THE CUT(ザ・カット)」の製品を多数出品。中でも目玉は油圧機器のOリング部分の加工に向く刃先交換式カッター「MSSCシート面カッター」。
担当者は「MSSCシートカッター1本で、ねじのシート面加工やR面加工、座ぐり加工ができ、工具の集約ができる」と語る。
ニデックマシンツール(1A17)とニデックオーケーケー(1A18)は、「One Nidec(ワンニデック)」をテーマに、ブースの垣根をなくして出展する。ニデックオーケーケーはMECT2023の開催に合わせて発売を発表した立形5軸マシニングセンタ(MC)「VB-X350」を展示会に初出品。既存機種「VB-X650」も出品する。担当者は「当社が5軸MCの開発にも力を入れていることを来場者にも知ってほしい」と語る。
ニデックマシンツールは門形MC「MV-BxⅡ」を出品。担当者は「機械のフレーム部分はニデックオーケーケーの5軸MCの技術を使っている」と2社の技術の融合を強調する。
ヘキサゴン・メトロジー(1A08)は、今年のF1のタイトルを獲得したレッドブル・レーシングに技術提供を行う。非常に繊細かつ技術の結晶と言えるF1の、最速チームでマシンの計測と分析を担うという事実は、同社の技術力や精度の高さを裏付ける。
今回展示する「Absolute Arm(アブソリュートアーム)3Dレーザースキャナー」はF1マシンの設計から試作、空力試験時の車体の位置決めなど、品質管理プロセスの重要な役割を担う。通常は触ることのできないF1パーツも展示されており、必見だ。