世界最速を支える計測と分析/ヘキサゴン・メトロジー

ヘキサゴン・メトロジー(1A08)は、今年のF1のタイトルを獲得したレッドブル・レーシングに技術提供を行う。非常に繊細かつ技術の結晶と言えるF1の、最速チームでマシンの計測と分析を担うという事実は、同社の技術力や精度の高さを裏付ける。
 今回展示する「Absolute Arm(アブソリュートアーム)3Dレーザースキャナー」はF1マシンの設計から試作、空力試験時の車体の位置決めなど、品質管理プロセスの重要な役割を担う。通常は触ることのできないF1パーツも展示されており、必見だ。

誰でもロボットを簡単操作/オークマ

オークマ(1D33)は複合加工機やCNC旋盤の加工室内で稼働するビルトインロボット「ARMROID(アームロイド)」を展示する。

ロボットを簡単に操作できるソフトウエア「ROID Navi(ロイドナビ)」が特徴の一つ。また、加工室内にロボットがあるので、加工材料の交換だけでなく、加工室内を洗浄したり、加工中の材料が動かないように固定するなど、多様な使い方ができる。

担当者は「システムインテグレーター(SIer、エスアイアー)がいなくても、誰でも簡単に操作ができる」と語る。

金城ふ頭駐車場から会場まで歩いてみた

金城ふ頭駐車場から会場までのルートです。途中にはメイカーズピアという飲食エリアもあります。お車でお越しの際に参考にしてみてください。

内面研削盤に自動化をプラス/トーヨーエイテック

トーヨーエイテック(1C08)は、ロングセラーの横形内面研削盤「THG-10C」の後継機「THG-10CA」を出品。THG-10Cでは毎分2000回転だった主軸の最高回転数が、毎分3000回転に向上した。
 デモ機の隣にファナックの協働ロボットを置き、自動化対応をPR。担当者は「ワークの搬出入の他に、チャックの交換などロボットで自動化できる作業は多い」と語る。

 ブースでは1日につき3回プレゼンテーションを開催しており、展示製品の特徴などを紹介している。

30番MCの加工実演に注目/ブラザー工業

ブラザー工業(1D24)は、主軸テーパーBT30番の小型マシニングセンタ(MC)「SPEEDIO(スピーディオ)シリーズ」から6機種を出展している。

中でも目玉は、X軸ストロークが1000mmの小型MC「W1000Xd2」。広い加工エリアを生かし、多数個取りした鉄系ワークを加工するデモを定期的に実施している。また、スピーディオシリーズ初の横形MC「H550Xd1」も展示しており、電気自動車(EV)のインバーターケースを模したアルミダイカスト製ワークを削るデモにも注目だ。担当者は「BT30番の小型MCの多彩なラインアップを、加工実演と共に紹介したい」と話す。

会期2日目は「航空機」テーマのセミナーを開催

会期2日目は、「航空機」をテーマにしたセミナーを2本開催した。

 1本目は「ボーイング・ジャパン・リサーチ・センター」の大沢裕史センター長が「ボーイング・ジャパン・リサーチ・センターの紹介」をテーマに講演。
 2本目はIHI航空・宇宙・防衛事業領域技術開発センターの増田和裕副センター長が「航空の脱炭素化にむけた取り組み」をテーマに講演した。

 いずれのセミナーも会場は満員で、大勢の聴講者が航空機業界における最新の取り組みに耳を傾けた。

粗も仕上げもこれ1本/タンガロイ

タンガロイ(2B26)はエンドミル「FINISH MEISTER(フィニッシュマイスター)」を展示する。この製品の特徴は、刃の側面にラフィング溝がある面とない面があること。このコンビネーションによって、加工時のびびりを軽減。粗加工と仕上げの両方に使用できる。ブース内でテスト用に同製品のサンプルを提供しており、サンプルテスト後にアンケートに答えると特典がもらえるモニターキャンペーンを実施している。

また同社は交流サイト(SNS)にも力を入れており、動画投稿サイトYouTube(ユーチューブ)の登録者数10万人を達成した時に贈られた銀の盾も見ることができる。

ムダを削る、無駄なく削る/ジェイテクト

ジェイテクト(1D36)は「ムダを削る、無駄なく削る」をテーマに、生産性向上につながる研削盤やマシニングセンタ(MC)など、合わせて4台を展示している。

また、ウェブによる問い合わせ窓口の拡充や、既設機の消費エネルギーの見える化による省エネルギーの実現など、アフターサービスも提案する。

担当者は「製品やアフターサービスなどを含め、トータルでお客さまに貢献していきたい」と語る。

加工スピードを高めた新製品/中村留精密工業

中村留精密工業(1C11)は2スピンドル2タレットCNC複合旋盤の新製品「WY-100V」を国内初披露した。「最速の、その先へ。」をコンセプトに、加工スピードを大幅に高めたのが特徴だ。「クロノカット」と呼ばれるアイドルタイムを削減する新開発のソフトウエア技術や制御技術を搭載しており、油圧バルブ部品のサンプルの加工時間を従来機比で30%削減した。ブースでは、WY-100Vの特徴やクロノカットの概要を詳しく解説するプレゼンも定期的に実施している。

中村匠吾社長は「サイクルタイムを短縮できれば、単位時間当たりの生産性が高まる。製造現場に余裕が生まれ、突発的な加工の案件にも対応しやすくなる」と話す。

プレゼンで工程集約、自動化、DX、GXを提案/DMG森精機

DMG森精機(1C27)は、複合加工機「NZ DUE(デュエ)」を国内の展示会に初出品。刃物台を2つ備えるのが特徴で、複雑な形状のワークの加工を1台に集約できる。他にも、複合加工機「NTX1000」とロボットシステム「MATRIS Light(マトリスライト)」を組み合わせたデモシステムで自動化を提案した。

 ブース内のメインステージでは、「マシニング・トランスフォーメーション」「NZ-Platform」「WH-AMR」「プログラム作成のDX」がテーマの4種のプレゼンテーションを開催しており、来場者に対して工程集約や自動化、デジタルトランスフォーメーション(DX)、グリーントランスフォーメーション(GX)を提案している。