ニーズを再確認できた/ダイセイ
ダイセイ(1A08)は、不二越の協働ロボットを組み込んだ自動計測システムの試作機を出品する。ロボットで穴にゲージを挿入して検査する。高江泰三製品開発本部長は「多くの来場者にニーズを聞き取りでき、製品化に向けた開発方針が間違っていないことを再確認できた」と言う。
※この記事の再編集版は公式メディア「robot digest」にも掲載予定
ダイセイ(1A08)は、不二越の協働ロボットを組み込んだ自動計測システムの試作機を出品する。ロボットで穴にゲージを挿入して検査する。高江泰三製品開発本部長は「多くの来場者にニーズを聞き取りでき、製品化に向けた開発方針が間違っていないことを再確認できた」と言う。
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柳瀬(1D55)は、同社が代理店を務めるオーストリアのファーロボティクスのロボット用研磨ユニットを展示した。通常、ロボットで研磨する際は、ティーチングで多数の通過点を細かく設定する必要があるが、ファーロボティクスの研磨ユニットはワークに倣って最大35mm~98mm伸縮する。そのため細かい位置合わせが不要で、ティーチングの手間を大幅に軽減できる。
押し付け力も精密に自動調整でき、押し付け力を高めることもできる。会場では、ロボット本体では約11.7N(1.2kgf)で押し付けている圧力を、研磨ユニットで49N(5.0kgf)に合わせるデモを披露した。「MECT2021で初披露した製品で、引き合いも多く大きな反響があった」(製品担当者)。
開幕から初の週末を迎えた23日、会場には子ども連れの来場者も多く見られた。主催者が企画して展示する1号館のコンセプトゾーンには、中学生と小学生の子どもを連れた自動車部品メーカー勤務の男性の姿も。
「仕事の関係で興味があるんですが、私よりも子どもの方が……」と話す。
熱い視線を感じた説明員が、ロボットを操作するペンダントを中学2年生に渡し操作を促した。
説明を聞きながらロボットを実際に操作し、ピッキング作業のティーチングを初体験した。隣では、兄の操作をうらやしそうに見つめる10歳の妹の姿も。
操作の後は、ロボットのアンプなどにも熱心に見入った。
愛知産業(3C16)は、目玉の一つとしてドイツ・ラングのワーク自動交換システム「ロボトレックス」を展示する。産業用ロボットと専用台車、マシニングセンタ用バイス、バイスの脱着を容易にする機器「クイックポイントプレート」をセットにしたシステムだ。ワークをセットしたバイスを事前に多数準備し、バイスごとワークを交換する。「ロボットのシステムインテグレーターでもあるわが社ならではの提案で、既存のマシニングセンタに後付けもできる」と先進機械課の末次巧磨主任は言う。
三菱商事テクノスと共同出展したシグマ(1C16)は、レーザー傷検査装置「ANALYZER(穴ライザー)」を使った穴の検査の自動化を提案する。ロボットや自動機の先端に取り付けるユニットで、「穴ライザーⅢ」では穴の内側の欠陥を検出するのみだったが、今月発売の新製品「穴ライザーⅤ」では、欠陥検査に加えて穴径と真円度の同時計測を実現する。「従来は欠陥検査の後に穴径や真円度を測っていた顧客も多く、穴ライザーⅤは待ち望まれていた新製品」とセールス担当の王海蓮氏は言う。
CKD(1B18)は、カーボンニュートラル(炭素中立)への貢献や消費電力の削減など、「環境」に配慮した提案に力を注ぐ。
エアシリンダーなどの高耐久機器「HPシリーズ」を展示した。長寿命が大きな特徴で、結果的に廃棄物が減り、二酸化炭素の排出量の削減につながる点をアピールする。
小間では、電動機器とエア機器のそれぞれで構成された装置を並べて展示した。円筒形状の部品のハンドリングや搬送、圧入の一連の動作を比べて、それぞれの得意な領域や不得意な領域をパネルで紹介した。状況に合わせて電動機器とエア機器をうまく使い分けることで、消費電力の削減につなげて顧客の省エネルギー化に貢献する狙いだ。
大昭和精機(1D47)は工具収納棚「ツールセラージェネシス」を出品する。収納棚に搭載されたカメラで入出庫を記録する。工具の収納先が決まっていなかったり、在庫状況が把握できていない現場もあるが、ツーリング管理の先のフローとして提案する。商社の三菱商事テクノス(1C16)が商品企画に協力した。
多機能な工具収納棚は大手工具メーカーも提案するが、機能に比例して高価なのが難点。製品説明のために大昭和精機ブースを訪れた三菱商事テクノスの林晃産業メカトロニクス事業部長は「シンプルな機能で価格を抑えた点や、木目の天板やラウンド形状など洗練された外観が来場者に好評だ」と話す。
滝澤鉄工所(3B15)は、ロボットシステム「TR-10W」を展示する。ティーチングレスシステム「TR-AIDX(ティーアールエイド)」を搭載しており、ワークの径や高さ、個数などの情報を入力するだけで初心者でも操作できる。また、2次元カメラにより機械とTR-10Wとの位置補正が可能で、再ティーチングが不要なため、ロボット台車の設置から起動にかかる時間を軽減できる。ロボットはファナックの「CRX-10iA/L」を採用。小川智弘国内営業部長は「ティーチングをする必要がないので、少量多品種に対応できる」と話す。
高松機械工業(3C03)は、ロボットシステムを搭載した6インチチャックのCNC旋盤「XT-6」を出展した。システムはロボットとワークストッカーで構成されており、ロボットはワークの脱着作業の自動化を担う。
高松宗一郎社長は「単にワークの脱着作業を自動化するだけならローダーを使った方が効率的だが、あえてロボットシステムを出すことで、来場者から『ロボットでこんなことができないか』との相談を受けるきっかけにしたい」と狙いを話す。
MECT初出展のJUKI(1A24)は、2次元(D)カメラによる外観検査に加え、3Dレーザーで傷の深さまで検査できるハイブリッド検査機 「HE1000」を披露した。
照明の照射角度を最適にしながら独自の2Dカメラで高速撮影した後、XTIA(クティア)社の光コム技術を採用した3Dセンサーで10μmレベルの傷まで検査できる。自動車や船舶、建設機械のエンジン部品や、金属の機械部品など幅広い用途を見込む。
会場では、自動車エンジンのシリンダーブロックとの接続部、シリンダーヘッドの端面を約1分で検査するデモを見せた。「カメラとレーザーを融合した検査機は業界初。従来は目視や、複数の装置を使って時間がかかっていた検査を自動化し、検査時間を大幅に短縮できる」と説明員は話す。