ロボットがシール材を貼る

富士スピードウェイを模したコース上にシール材を貼るロボット

これまで人の熟練技術に頼っていた、自動車部品や家電などに使用される柔らかい「シールスポンジ材」の貼り付け作業をロボットで自動化しました。

自動車部品メーカーの豊臣機工が中心となって開発したロボットシステムを使い、曲線や曲面など複雑な形状へのシール貼りの作業や自動切断などを実演します。ロボットとの競争を通じて、シール貼りの速さや正確性などを体験できるコーナーも用意しています。

機上測定も工程内計測も一連で自動化

MECT2021でのレニショーの展示

レニショー(2D20)は、小型MCへのワーク供給から加工前のワークの位置検出、加工後の機上測定、搬出後の工程内計測を一連にしたロボットシステムを展示した。

特に機上測定では、一般的な接触した位置の測定だけでなく、ワークに沿わせて測る「倣い測定」もできる。連続した計測データを取得でき、変位量の推移も簡単に分かる。

安全柵用ドアなど訴求/アクセレントジャパン

スウェーデンのアクセレントの日本法人アクセレントジャパン(1A03)は、ロボットや各種設備を囲う安全柵「X-Guard(エックスガード)」を展示した。スライドして開くドア「エックスガードドア」も展示。「開口部の上部にフレームなどがないため、クレーンでつり上げた物も搬入できると好評」(代理店担当者)。

※この記事の再編集版は公式メディア「robot digest(ロボットダイジェスト)」にも掲載予定

ねじ穴検査のツール交換時間短縮/サンゲン

サンゲン(1C25)は、米国NewVista(ニュービスタ)の総代理店として同社のゲージ式ねじ検査ユニットをPRする。今回展では、位置ずれを吸収するフローティング機構などを備えたコンパクトな「ロボット専用ユニットRTU」を展示した。「2年前のMECTでも展示したが、今回展ではツールチェンジにかかる時間を4~5秒から2秒に短縮できる新バージョンを初披露している」と特機開発部の土岡直樹部長は話す。

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アルミ架台の天つり仕様が登場!/エヌアイシ・オートテック

アルミ製架台メーカーのエヌアイシ・オートテック(1A11)は、天つり用のロボット架台を中部圏で初公開した。天つりでロボットを動かすと振動などが発生しやすいが、フレームや補強材の配置を研究することでこの課題を解消した。「天つり用の架台があることを知ってもらえれば、ロボット導入を検討する際のアイデアの幅を広げられる」と営業部の川田博永AF営業グループ長は言う。

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EV向け測定ソリューション/レニショー

EV用モーターのステーターを「REVOシステム」で計測

レニショー(2D20)は電気自動車(EV)向けの測定ソリューションを提案する。小間では、3次元測定機用のマルチセンサー5軸計測システム「REVO(レボ)システム」を使い、「ステーター」と呼ばれるEV用モーターの固定子を高精度に計測するデモを披露した。アタッチメントを取り換えるだけで、接触式のスキャニングプローブや非接触式のビジョンプローブなどを使い分けながら測定できるのが特徴だ。「ステーターには多くの測定ポイントがあるが、レボシステムを使えば1台の3次元加工機で測定できる」と広報担当者は語る。
 また、機上測定用のプローブなどを搭載した小型マシニニングセンタとロボット、ゲージングシステム「Equator(イクエーター)」を組み合わせた自動測定セルも披露した。

ロボットシステムに現場ニーズを反映/近藤製作所

近藤製作所(1A33)は、ロボットとワークストッカーを一体化した「ロボキット」を展示する。工作機械を簡単に自動化できる製品で、土日の2日間あればセットアップが完了する。以前から販売してきた製品だが、今回展ではその改良版を発表した。例えば、ストッカーとロボット架台を締結するロックを外すとロボット架台部分だけ動かせるため、切削工具の交換などがしやすい。「他にも、保全作業時の照明などに使える100V電源や、作業工具を収納するツール収納棚など、現場のニーズに即した機能を備えている」と橋本和樹取締役は言う。

※この記事の再編集版は公式メディア「robot digest(ロボットダイジェスト)」にも掲載予定

「機ロボ一体」の新製品アピール/エグロ

ロボットを搭載した小型CNC旋盤「NUCROBO-101C」

エグロ(3A10)は、工作機械とロボットを一体化した「機ロボ一体」の小型CNC旋盤の新製品「NUCROBO(ナックロボ)-101C」を展示した。主軸側の上部にロボットとワークストッカーを設置してフロアスペースを大幅に抑えたが、従来機よりもX軸ストロークを増やした。「ロボットシステムを導入するには安全柵などの設置スペースも必要だが、当機なら機械寸法分のスペースでワークの脱着を自動化できる」と営業担当者は強調する。

機内ロボで爪交換も自動化/中村留精密工業

新開発の機内ロボット「Flex Arm」を搭載した複合加工機「WY-150」

中村留精密工業(3B13)は3台の複合加工機を出展した。目玉は初披露の機内ロボット「Flex Arm(フレックスアーム)」で、2スピンドル2タレットの複合加工機「WY-150」に搭載して展示した。
 フレックスアームはワークの着脱やチャックの爪交換などが自動化できる機内ロボット。多品種少量のワークの自動化にも柔軟に対応できるのが特徴だ。「自動化ニーズは非常に高まっている。フレックスアームへの注目度は高く、『こんな製品があるのか』との声も聞かれた」と中村匠吾専務は話す。

工具メーカーは協働ロボットをこう使う/富士精工

ロボット先端の黒い部分が3Dプリンターで製作したツーリング

切削工具メーカーながら協働ロボットのバリ取りシステムを参考展示したのは富士精工(2A13)だ。デンマークのユニバーサルロボットの協働ロボットの先端に、3Dプリンターで製作した自社開発のツーリングとバリ取り工具を搭載する。ツーリングを交換すれば搬送などにも対応可能だ。

また、センサー内蔵ホルダーも参考展示。X、Y軸の振動と温度センサーを搭載し、刃具の異常を検知して予兆保全に役立てる。トヨタ営業課の高橋一郎課長は「『省人化への未来挑戦』とのテーマを見ていただきたい」と話す。