工具刃先をAIで診断/モリマシナリー
モリマシナリー(3B44)はツールストッカーの「ツールソムリエ」に、切削工具の刃先を撮像する「ツールコラージュ」やツールの出し入れを自動化するロボットシステムを組み合わせた新仕様を出展した。MECT2023で初公開したプロトタイプの人工知能(AI)を搭載しており、刃先の画像を解析し刃先の欠けや摩耗の度合いを診断する。
公式メディア3媒体の記者が、
「MECT特派員」として会場から速報します。
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モリマシナリー(3B44)はツールストッカーの「ツールソムリエ」に、切削工具の刃先を撮像する「ツールコラージュ」やツールの出し入れを自動化するロボットシステムを組み合わせた新仕様を出展した。MECT2023で初公開したプロトタイプの人工知能(AI)を搭載しており、刃先の画像を解析し刃先の欠けや摩耗の度合いを診断する。
イスカルジャパン(2A16)は、MECT会場限定で2024年に発売予定の新製品を動画でチラ見せしている。チタン合金を高能率加工するソリッドエンドミルで、切りくず排出量など一部の情報を映像とともに公開している。ソリッド工具であるという点も同社としては珍しく、注目を集める。
ユニオンツール(2B16)は工具とともに、トヨタ合成とコラボで作成したサンプルワークを展示した。加工に使用したエンドミルはMECTにあわせて発表した新製品「CWLB」だ。CWLBの特徴である先端微小フラット形状で、長寿命化や鏡面性の向上を実現した。加工面の滑らかさが目を引く。
ハイウィン(3C01)は、垂直6軸多関節ロボット「RA610-GCシリーズ」と工作機械を組み合わせた自動化システムや、センサー搭載で稼働状況を可視化するボールねじ「i4.0BS」などを出品。
ブース内には、リニアガイドやボールねじを実際に触れる体験コーナーも用意している。「リニアガイドとボールねじは全ラインアップの8割を展示している。来場者にラインアップの豊富さを知ってもらいたい」と担当者は語る。
大昭和精機(2D08)は、防振機構を持つボーリングヘッド「スマートダンパー」シリーズの新製品を出展する。最大で直径270mmまで対応する大径タイプだ。BIG DAISHOWA Japanの西野秀哉社長は「造船や建設機械、エネルギー関連などで予想以上の引き合いがある」と話す。
SATECH(サーテック、3D77)は安全柵メーカーで、イタリアに本社を置く。ブースでは安全柵のドアロック「D-FenceLock(ディフェンスロック)」を披露している。内蔵の安全スイッチと柵の内側の機械を連携させると、ドアが閉まっていないと機械を動かせないようにできる。
担当者は「現場で使いやすいように安全柵をカスタマイズできるので、現場の使用環境を含めてご相談いただければ」と話す。
シマダマシンツール(旧嶋田鉄工所、1C23)は2主軸1タレットNC旋盤「2SI-8 Mk-Ⅱ(マークツー)」を出展している。2つの主軸のうち片方は機外にあるため、片方の主軸でワークを加工する間に、機外側の主軸のワーク脱着や洗浄、エアブローなどが可能だ。ロボットと組み合わせて機外作業をさせれば、生産性を大幅に高められる。島田雅宏社長は「手作業でワーク脱着をしているNC旋盤ユーザーが主なターゲット。当機をロボット付きで導入すれば人手不足に対応できる上、生産性も高められる」と強調する。
津田駒工業(3C21)は円テーブルメーカーとして知られるが、MECT2023で披露した小型加工機「MDP-0002」も注目を集めている。ナカニシ(3B32)製の最高3万回転の高速スピンドルを搭載した3軸仕様の加工機で、各軸のストロークはX軸が260mm、Y軸が260mm、Z軸が160mmだ。開発担当者は「100V電源で駆動するのが大きな特徴。金属3Dプリンターで造形したワークの後加工や、開発品の試作などに向く」と話す。
葵精工(3C30)はミストコレクターの省エネルギー化を実現する制御ユニットを提案している。既存のミストコレクターに後付けが可能で、クーラントポンプの稼働状況を基にミストコレクターの動作を制御する。クーラントポンプが稼働していない、つまり加工をしていない時間はミストコレクターの動作を停止できるため、大幅な省エネルギー化を実現できる。営業部の纐纈哲生次長は「ミストコレクターに特化した省エネ制御ユニットは珍しく、初日から大きな反響があった」と手応えを語る。
ミツトヨ(3B05)は、測定の自動化システムをパッケージにした「Mi-BOT e-system(マイボットイーシステム)」でデモを実演している。協働ロボットがラックから測定対象物を運び、同社の3次元測定機「MiSTAR(マイスター)555」で測定する。
マーケティング課の白井太朗副主査は「展示のシステムは生産現場で運用する1つの例。現場に合わせてロボットの動作のプログラミングやジグの選定などもわが社で担うため、測定の自動化に興味のある来場者から要望を聞きたい」と語る。