大径ワーク向け旋盤を新たに/ツガミ
ツガミ(1A38)は、旋盤「M10D」を中部地方で初出展した。主軸チャックサイズは10インチで、大径ワークの重切削加工を実現する。また回転工具を搭載できるためミーリング加工も可能。
同社は従来6インチや8インチを対象にした旋盤を開発してきた。担当者は「10インチのワークの市場は大きく、同製品で参入することになる。自動車や建設機械向け部品を製造する来場者にアピールしたい」と話す。
公式メディア3媒体の記者が、
「MECT特派員」として会場から速報します。
アマダ(1D39)は電動サーボベンディングマシン「EGV-6020ATCe」を展示している。刷新したNC装置の内蔵カメラが作業者を識別し、熟練度や使用言語に合わせた画面表示を自動で切り替える。また、曲げ作業時には作業者の目線の高さに設置されたタブレットが作業を指示する。
担当者は「高い曲げの精度を担保しつつ、作業性の高さから、お客さまからも好評をいただいている」と話す。実演中のマシンの前には多くの来場者が集まっていた。
住友電気工業(2A17)は、アルミニウム合金など非鉄金属加工向けのドリル「マルチドリルMDA型」を出品。
独自開発のコーティング素材「オーロラコートX」を採用。コーティング内に気泡が少なく表面が平滑なため、耐溶着性が従来のコーティング素材よりも向上した。
また、ブース内では「工具でGX! EV駆動部品加工ソリューション」と題したプレゼンテーションを開催。電気自動車(EV)の部品加工で、環境負荷を低減する製品などを紹介している。
三菱電機(1D14)は、調達から開発、製造、保守までのデータを収集してソリューションを提供するクラウドサービスの基盤構築に取り組む。その詳細を、会場でパネル展示した。
サービスの実用化に向け、工具メーカーや測定機メーカーなど11社とパートナー契約を結んだことを明らかにした。産業メカトロニクス事業部NC事業推進部の長谷川寛次長は「これまで加工機の保守に関するデータ活用は実施してきたが、今後は例えば工具の摩耗状況などのデータを集約し、適切な交換時期を知らせるソリューションなどを提供したい」と展望を語る。
牧野フライス製作所(1A16)が初披露した新製品の5軸立形マシニングセンタ(MC)「DA500」は、クラス最小の設置面積で同最大のワークサイズを実現した。先行機である「DA300 自働化パッケージ」と同様に部品加工での時間当たりの生産性向上に加え、面積当たりの生産性向上も追求した。
開場早々から黒山の人だかりができている。担当者は「お客さまから待たれていた機械。来場者の反応もいい」と話す。
三機(3D16)はMECT会期中、自社を含む計6社のブースを巡るスタンプラリーを実施している。対象企業のブースに設置された2次元コードを読み取ることでスタンプを獲得できる。6つのスタンプを集め、アンケートに回答すれば抽選で2500人に高級タンブラーが当たる。
対象企業は三機の他、宇都宮製作所(1A14)、大野精工(1D20)、第一測範製作所(3A27)、トリオエンジニアリング(3D21)、NaITO(2B08)の6社。スタンプラリーを企画した三機の吉田勝彦取締役は「6社を巡れば結果的に会場の全展示館を訪問できる。スタンプラリーをきっかけに、各社の製品や企業の魅力を知ってほしい」と語る。
ドイツの測定機器メーカー、ブルーム-ノボテスト(3A40)はCNC旋盤向けの機上測定技術を提案している。
ブースにはエグロ(1A25)のくし刃型CNC旋盤「SANAX(サナックス)-6」を設置。自社製品のタッチプローブ「TC64-10」や表面粗さを機上で測定できる「ラフネスゲージ」、工具負荷モニタリングシステム「TMAC」と組み合わせ、旋削加工から工具負荷のモニタリング、そして寸法や面粗度の機上測定までの一連の工程を実演している。営業部の加藤力也部長は「CNC旋盤に機上測定がどう活用できるのか、お客さまに体感していただきたい」と話す。
岩本工業(3B13)はクーラントの自動希釈装置を参考出展している。クーラントの原液と希釈水を指定された濃度で混合する。担当者による希釈濃度のばらつきを防げるのが特徴だ。装置の機能を「自動希釈」だけに絞り、シンプルで導入しやすい構成とした。担当者は「MECT2023で参考出展し、まずは来場者の反響を確認したい」と話す。
この他、希釈から加工機への供給までの一連の作業を完全自動化したクーラントサーバー「楽~ラント ICS-3200」も展示している。