手間の削減と自動化をセットで提案/住友重機械ファインテック

住友重機械ファインテック(1D32)は、立形平面研削盤「SVR80」にファナックの協働ロボット「CR-14iA/L」を組み合わせ、ワークの搬入出を自動化したデモを展示。
 精密事業企画部の奈良井良昭担当課長は「展示しているSVR80にはオプションの『直接定寸装置 加工高さ自動設定システム』を搭載している。マスターゲージを使った高さ調整が不要で、手作業の手間を削減できる」と語る。

オープンイノベで多品種や異形に対応/FUJI

工作機械やロボットを製造するFUJI(1D35)は、オープンイノベーションで多品種・異形ワークの加工の自動化を提案する。自社製の旋盤とロボットに、米国の人工知能(AI)企業Voaige(ボイジー)のAIビジョンシステムと、東北大学の多田隈研究室の多用途ピッキングハンドを組み合わせた。「ワークの登録が不要で、段取り替えもなしに旋盤のワーク交換を自動化できる」と担当者は言う。

会期3日目は「自動化」テーマのセミナーを開催

会期3日目は、「自動化」をテーマにしたセミナーを2本開催した。

1本目は川崎重工業精密機械・ロボットカンパニーの真田知典ロボットディビジョン理事が、「Kawasakiが描く、これからのロボティクス」をテーマに講演。
 2本目はヤマハ発動機でソリューション事業本部ロボティクス事業部長を務める江頭綾子執行役員が、「ヤマハ発動機が描く搬送自動化~μ to km(ミクロン・ツー・キロメートル)~」をテーマに講演した。

初日と2日目に続き、3日目のセミナーも会場は満員で、大勢の聴講者が自動化の最新動向に耳を傾けた。

潜り込める7軸ロボットでねじ検査/サンゲン

FA機器を扱う技術商社のサンゲン(3B33)は、自社が代理店を務める2製品、米国NewVista(ニュービスタ)製ねじ検査ユニットと、デンマークKassow Robots(カッソーロボット)の7軸ロボットを組み合わせて展示する。「上でねじ穴の検査をした後、ロボットアームが下に潜り込んでツールを交換するため、省スペース。この動作は7軸構造のカッソーならでは」と営業部長の土岡直樹執行役員は話す。

高速回転が自慢の面取り機/富永工作所

富永工作所(3S03)は、卓上面取り機「エコスカット 300 SUS・F」を展示している。ワークを固定し刃物を動かして面取りをするため、ワークに擦り傷が付かない。

 担当者は「高速回転で、バリを効率よく確実に除去できるのが強み。市販のエンドミルを使えるため、工具を変えればステンレスやアルミなども加工できる」と話す。ワークを持ち込めば、会場で面取りを試せるという。

巧みなワーク加工を実演/コンセプトゾーン

3号館の特設会場で実施する主催者企画展示ゾーン(コンセプトゾーン)では、「驚きのスゴ技」をテーマに、アクリル素材の微細加工やファインセラミックスの研削加工、複雑な5軸加工といった高い加工技術を紹介している。

コンセプトゾーンでは、それぞれの技術を生かしたサンプルワークだけでなく、工作機械を巧みに使い、実際にワークを加工する様子も見ることができる。“門外不出”の加工技術の一端を体感しよう。

多様な物を1つの動作指令で/シナノケンシ

シナノケンシ(3D31)は、同社のロボットハンド全機種に搭載する「オートグリップ」機能をPRする。硬さや大きさ、形状が異なる複数の対象物をつぶさずにうまくつかめる。 

「モーター制御技術を生かした機能で、カメラやセンサーは不要。対象物ごとの細かい設定が要らず手間が省けると好評」と担当者は話す。

ジョーの交換をロボットで自動化/北川鉄工所

北川鉄工所(3C05)は、ロボットを使った自動ジョー交換システムなどを展示。

担当者は「ジョーのTナットは新製品の『BR-AJC-M』を使っている。ジョーの位置決めがしやすく、手動の交換でも段取り替えの手間を削減する」と語る。同社のチャック「BRシリーズ」「BRTシリーズ」のTナットを交換するだけで使えるようになる。

切りくず処理性を高め、長寿命化を実現/NTKカッティングツールズ

NTKカッティングツールズ(2D02)は振動切削や揺動切削専用の「TMVブレーカ」を展示している。

切りくずの処理性を高める刃先形状が特徴で、振動切削や揺動切削で発生する工具の欠損を抑制し、長寿命化を実現する。

担当者は「TMVブレーカは切りくずの処理性が高く、工具の欠損を抑制できる」と語る。

ロボット用手袋の指タイプに手応え/東和コーポレーション

作業用ゴム手袋メーカーの東和コーポレーション(3D82)は、ロボットハンドに装着する「ROBO Glove(ロボグローブ)」をアピールする。切削油が付着したワークも滑らずに把持できる。指だけに装着するタイプも参考出品しており、「来場者の反応はとても良い」と長瀬直樹ロボグローブ推進室長は言う。