【コンセプトゾーン:A】自由自在のロボット加工
1号館の主催者企画コンセプトゾーンのAゾーンが好評だ。ロボットに工具を持たせて切削や穴開け、摩擦撹拌(かくはん)を来場者に見せる。ワークを上下と横に設置し、さまざまな姿勢で加工する姿に多くの来場者が注目した。
1号館の主催者企画コンセプトゾーンのAゾーンが好評だ。ロボットに工具を持たせて切削や穴開け、摩擦撹拌(かくはん)を来場者に見せる。ワークを上下と横に設置し、さまざまな姿勢で加工する姿に多くの来場者が注目した。
アマダホールディングス(3D23)は、オプティカルプロファイル研削盤「GLS-150GL UP」にファナック製の協働ロボット「CR-14iA/L」を搭載した自動化システムを参考出展した。プロファイル研削の荒加工から仕上げ加工までを1台に集約できる。
また、協働ロボットで砥(と)石やワークを自動交換し、熟練の技術が求められるプロファイル研削も自動化した。夜間に荒加工から中仕上げ加工までを自動化し、日中に熟練の職人が仕上げ加工をするなどの使い分けができ、生産性を大幅に向上できる。
空気圧機器メーカーの日本ピスコ(1B31)は、小間内にロボットを設置し、鋼板の搬送を実演した。「ロボット先端の真空パッドや、吸引力を生み出すエジェクターの種類が豊富なことをアピールしたい」(販売会社ピスコ販売の川田征宏中部営業部次長)と意気込む。
THK(1A61)は、独自開発の無人搬送車「SEED-Lifter-Mover(シード・リフター・ムーバー)」を展示する。全方向に移動が可能な車輪を装備し、真横への異動やその場での旋回などができるため、狭い場所でも使いやすい。昇降アーム付きで、搬送物を720㎜の高さまで持ち上げられる。
オプトン(1B62)は、産業用ロボットでパイプを曲げ加工するシステム「WINロボットベンダーシリーズ」を展示する。国内外で多数の実績があるシステムで、「ロボット1台で曲げ加工だけでなく、パイプの付け外しなどもできる」(山田吉範中部営業所長)。
ユアサ商事(1A21)はロボットを展示の目玉に据え、自動化への注力をアピールする。ファナックの協働ロボットと日本電産シンポの無人搬送車、ダイフクのワイヤレス給電システムを組み合わせたロボットシステムなどを展示。「幅広いメーカーの製品を取り扱い、システムインテグレーターのパートナーも数百社いる。ユアサ商事ならではの広いネットワークをアピールしたい」と千葉岳雄執行役員は意気込む。
「初日から大勢の人が来ている。商談も思った以上に多い」––。ヤマザキマザック(3A02)で営業本部長を務める中西正純常務執行役員は、MECTの手応えをこう語る。今回は省人化や自動化の提案に力を入れている。「QUICK TURN(クイックターン)シリーズ」専用の自動化システム「TAシリーズ」など、中小企業向けの使いやすい自動化システムを展示している。
チャックなどを製造、販売する松本機械工業(1D05)は会期初日、「工作機械周辺機器の省段取・自動段取替えご提案」と題したワークショップを開いた。
同社営業技術課の今村俊哉課長が登壇した。チャックの爪の自動交換システムやチャックそのものを自動交換するシステムの特徴などを解説し、参加者の関心を集めた。
ファナック(3B14)は、NC装置によるロボットの制御を参考出展している。ダイヤルを回して操作する工作機械用のパルス発生器を使い、ロボットを手動で操作しながら動作経路を記憶させることもできる。「ロボットを使ったことがない人でも操作がしやすく、反響は大きい」と小嶋邦夫常務理事は話す。
自動化や産業用ロボットに関心があるなら、ロボットに強いFA機器商社ダイドー(1B32)の展示は見逃せない。通路を挟んで両側に細長い小間を構え、1号館の一角がいわば「ダイドー通り」になっている。ロボットメーカーやロボット周辺機器メーカーとのコラボレーションで、さまざまな自動化機器やシステムの展示を見ることができる。