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津田駒、自社製品使った自動システム披露

自社製の傾斜多軸円テーブル「TWMシリーズ」と協働ロボットを組み合わせた自動化システム

津田駒工業(1D07)は、昨年1月から開始したロボットシステムインテグレーション事業「TRI」をアピールした。自社の傾斜多軸円テーブル「TWMシリーズ」とファナックの協働ロボットを組み合わせた、ワーク着脱の自動化システムを披露した。

TRIの特徴は、ロボットだけではなく搬送装置や周辺機器まで含めた自動化システムを一貫して担える点。「一気通貫で対応できるのが強み」とコンポジット販売・サービス・企画課の市川博課長は語る。

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マツダ、超硬と特殊鋼のパンチを展示

マツダが展示したパンチ製品のラインアップ

パンチなどの金型部品を製造するマツダ(1D71)は、超硬と特殊鋼の2種類の素材のパンチを展示した。 マツダの松田俊宏品質管理部長は「2種類の素材を同時に出すことで、これまで超硬素材のパンチを使っていた顧客に特殊鋼素材を提案できる」と話す。

特殊鋼素材を取り扱う日立金属工具鋼の営業担当者も小間に立ち、来場者の加工技術の相談などに両社で対応した。

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シギヤが偏心ピン用研削盤

偏心ピン用研削盤「GPEL-30B.25」と鴫谷憲和社長

シギヤ精機製作所(3D04)は偏心ピン用の研削盤「GPEL-30B.25」を展示した。減速機などの偏心ピンを高精度に加工できるのが特徴だ。鴫谷憲和社長は「将来は、ロボットや電気自動車に使われる減速機の需要が拡大する。減速機向けの偏心ピンも伸びるだろう」と語る。

砥(と)石軸の送り(X軸)には静圧案内とリニアモーター駆動を、主軸(C軸)にはビルトインサーボモーターを採用し、高速で安定したC-X軸制御を実現する。

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内山刃物、工具評価に注目集まる

「工具の性能評価の取り組みが、同業他社からも注目されている」と話す内山文宏社長

切削工具メーカーの内山刃物(2A26)は、独自開発のレーザ加工機で製作した直径3.6mmの90枚刃ボールエンドミルなどの製品展示だけではなく、静岡県磐田市にあるR&Dセンターでの切削試験や工具の性能評価の取り組みも紹介した。

今回で3回目のMECTだが、多くの工具メーカーが小間を構える2号館への出展は初めて。内山文宏社長は「工具の性能評価の取り組みが、同業他社からも注目されている」と話す。

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【面白いサンプルワーク】和の美しさ前面に

ゼネテック(3D11)は、「愛」の文字を付けたかぶとのサンプルワークを展示した。同社のCAD/CAMシステム「Mastercam」で設計し、部品加工会社が加工を担った。加工には、三井精機工業の5軸制御立形マシニングセンタ「Vertex550-5X」を使用。かぶとの隣には、桜の花びらをあしらったげたのサンプルワークも展示し、和の美しさを打ち出した。

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中部協、組織でワンストップ生産

中部部品加工協会(中部協、1C01)がアピールするのは、組織全体でのワンストップ生産だ。中部の加工メーカーが100社以上集まる中部協は、部品加工だけでなくシステム構築、熱処理などさまざまな企業がそろう。 「協会のどの企業に注文が入っても、組織全体でトータルソリューションを提供できる体制を整えている」と中部協の村井正輝代表理事は強調する。

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碌々産業、イワタツール岩田社長をアーティストに認定

碌々産業の海藤満社長(左)とイワタツールの岩田昌尚社長(右)

碌々産業(3C08)は5月9日、イワタツール(2B13)の岩田昌尚社長を、微細加工に関わる独自の認定制度「エキスパート・マシニング・アーティスト」に認定し、会期2日目に自社小間で表彰式を開いた。岩田社長は「わが社が微細加工向けの小径工具を開発するようになったのは、碌々産業がきっかけ。その碌々産業から評価されるのはうれしい」とコメントした。

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【工具】兼房の工具でワークにくぼみを

切削加工でくぼみを作る

兼房(2A25)の出展するディンプル加工用タイリング工具は、マシニングセンタで切削するようにくぼみを付けることができる。

これまではレーザーや金属粉を噴射するショットピーニングで加工していたが、同社が2年前に工具での加工を提案した。高速で加工できるうえ、均一にくぼみを作れ、自由曲面にも対応する。

摺動(しゅうどう)面にくぼみを付けることで摩擦の軽減や油だまりの機能を得られるため、自動車の燃費向上などに生かせる技術として注目される。

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【出展者ワークショップ】高トルクの横形MCなど紹介 倉敷機械

自社製品の特徴を参加者に紹介した

倉敷機械(3C01)は会期2日目、「難削材の深彫り加工機が進化する」と題したワークショップを開いた。横形マシニングセンタ「KZM-14R」やガンドリルマシンの「KGDシリーズ」「KGMシリーズ」の特徴を紹介した。

KZM-14Rには高トルクな主軸を搭載しており、金型の深穴加工や深彫り加工だけではなく、荒加工から仕上げ加工まで1台で対応できる。同社の小間にも実機を展示している。

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アマダ、プロファイル研削盤に協働ロボ搭載

アマダホールディングス(3D23)は、オプティカルプロファイル研削盤「GLS-150GL UP」にファナック製の協働ロボット「CR-14iA/L」を搭載した自動化システムを参考出展した。プロファイル研削の荒加工から仕上げ加工までを1台に集約できる。

また、協働ロボットで砥(と)石やワークを自動交換し、熟練の技術が求められるプロファイル研削も自動化した。夜間に荒加工から中仕上げ加工までを自動化し、日中に熟練の職人が仕上げ加工をするなどの使い分けができ、生産性を大幅に向上できる。