【出展者の声】具現化した先端技術を見せる シチズンマシナリー(3B03)
MECTは目の肥えた来場者が多い。そこが魅力で、わが社の実力も試される。現場を知ってるからこその厳しい要求が聞ける。商談効果も高い。わが社は日本国際工作機械見本市(JIMTOF)で、近未来のコンセプトや先端技術を発表し、MECTに具現化した製品を持ってくる。今回はB軸に自動工具交換装置(ATC)を搭載したNC自動旋盤「L20XⅡ」が一押し。 業界でも珍しい機械だと思う(シチズンマシナリーの中島圭一社長)。
MECTは目の肥えた来場者が多い。そこが魅力で、わが社の実力も試される。現場を知ってるからこその厳しい要求が聞ける。商談効果も高い。わが社は日本国際工作機械見本市(JIMTOF)で、近未来のコンセプトや先端技術を発表し、MECTに具現化した製品を持ってくる。今回はB軸に自動工具交換装置(ATC)を搭載したNC自動旋盤「L20XⅡ」が一押し。 業界でも珍しい機械だと思う(シチズンマシナリーの中島圭一社長)。
鈴峯(2A28)は台湾製の超硬ろう付けタップをアピールする。焼き入れ後の金型の雌ねじは寸法が変化するが、その再生に使うなどが多いという。特にダイカスト金型メーカーなどの反応がいい。全て受注生産だが、超硬ソリッドよりも安価で、納期は1~2カ月。「超硬のろう付けタップはMECT会場では他にない」と小原直樹社長は笑顔で自信を見せる。
THK(1A61)は、工作機械用のボールねじの新製品「BSM」を会場で披露する。新たな鋼球循環方式を採用し、従来以上の高速回転に対応できる。「ボールねじの許容回転数は鋼球の径などを元にしたDN値で表すが、従来のDN値13万からBSMでは17万まで高めた」と説明員は話す。
コンセプトゾーンBゾーンにはデンソーウェーブの小型の協働ロボット「COBOTTA(コボッタ)」が並ぶ。わずか4kgの軽量なボディには高度な技術が詰まっており、さまざまな作業をさせることが可能。
会場ではねじ締めや微小部品の組み付け、シール材の塗布作業などの動きを披露する。
エムーゲ・フランケン(2A21)は超硬ソリッドエンドミル「ティノックス」のステンレス用をリリースした。これまでニッケル基耐熱合金やチタン合金向けだけだった。SUS304などのステンレスを例えば0.16mmの浅切り込み、毎分100mの高送りでドライカットができる。ウェットとドライで切りくずも変わらない品質で加工できるという。ティノックスの対応材料の幅を広げる。
旧式の機械や装置をモノのインターネット(IoT)に対応させる「ソフィックスキャンΩ(オメガ)アイ」が好評のソフィックス(1A12)は、さらにネットワークのプラットフォーム(基盤)に関わらず『いつでもどこでも誰とでも』つなぐことができるサービス「Σ(シグマ)テクノロジー」を打ち出す。西山清隆社長は「旧式の機械や装置と同様、社内ネットワークもない古い工場は多い。あらゆるネットワーク化を引き受けたい」と話す。
日本精工(1B18)の一押し製品は、ベアリングの日常的な点検に使うワイヤレス振動診断器「BD-2」。ベアリング搭載部分にマグネットで設置し、専用のタブレットに振動データを転送して異常がないか診断する。
また、ブースでは小型ベアリングの組み立て体験もできる。他の展示会でも人気の高いコンテンツで、MECT2019でも多くの来場者が楽しんでいる。
1号館の主催者企画コンセプトゾーンのAゾーンが好評だ。ロボットに工具を持たせて切削や穴開け、摩擦撹拌(かくはん)を来場者に見せる。ワークを上下と横に設置し、さまざまな姿勢で加工する姿に多くの来場者が注目した。
MECT会期が10月31日のハロウィーンの日に近いこともあり、出展各社でお菓子を配布している。岡本工作機械製作所(3B19)はブースの装飾にカボチャの絵を描き、受付スタッフの衣装にカボチャ色のオレンジを取り入れ、チョコレートなどを配る。機械工具商社の安藤(1A58)はUFOキャッチャーに自社で販売するロボットハンド「Aハンド」を付け、景品としてお菓子を配布する。Aハンドで多様なワークをつかめる点をアピールする。
アマダホールディングス(3D23)は、オプティカルプロファイル研削盤「GLS-150GL UP」にファナック製の協働ロボット「CR-14iA/L」を搭載した自動化システムを参考出展した。プロファイル研削の荒加工から仕上げ加工までを1台に集約できる。
また、協働ロボットで砥(と)石やワークを自動交換し、熟練の技術が求められるプロファイル研削も自動化した。夜間に荒加工から中仕上げ加工までを自動化し、日中に熟練の職人が仕上げ加工をするなどの使い分けができ、生産性を大幅に向上できる。