NEV対応を打ち出す
ドイツBMWの電気自動車(EV)「i3」を小間に持ち込んだドイツの測定機器メーカー、カールツァイス(2D14)は、EVなどの新エネルギー車(NEV)対応の測定ソリューションをそろえ、アピールする。NEVの要素部品であるバッテリー、パワーエレクトロニクス、モーター、トランスミッションの4つに対し、デジタルマイクロスコープ、X線CT装置、非接触式3次元測定システム、マルチセンサー式3次元測定機それぞれの最適な提案を用意した。
ドイツBMWの電気自動車(EV)「i3」を小間に持ち込んだドイツの測定機器メーカー、カールツァイス(2D14)は、EVなどの新エネルギー車(NEV)対応の測定ソリューションをそろえ、アピールする。NEVの要素部品であるバッテリー、パワーエレクトロニクス、モーター、トランスミッションの4つに対し、デジタルマイクロスコープ、X線CT装置、非接触式3次元測定システム、マルチセンサー式3次元測定機それぞれの最適な提案を用意した。
メトロール(2C13)の小間には、ロボットを使った工作機械へのワークローディングをイメージした展示がある。高精度な「エアマイクロセンサ」で、ワークとジグの間に切りくずをかみ込むことによるワークの着座不良を検出する。着座不良の場合はロボットがエアブローで切りくずを吹き飛ばす。
北川鉄工所(1B63)の「BRシリーズ」は、把握精度(T.I.R)0.01mm以下の高精度チャックだ。特殊形状の「Tナット-Plus(プラス)」でジョーを固定することで、一度ジョーを外して付け直しても高精度な把握を再現でき、段取り替えの手間を軽減できる。「『次世代スタンダード』を掲げる製品」と吉川公博営業推進室長は話す。
FUJI(3C04)の展示の目玉はもちろん工作機械だが、正面2スピンドル旋盤「CSD300-2」と組み合わせて展示した参考出展の産業用ロボット「Smart Wing(スマートウィング)H1」も注目を集める。可搬質量10kgのスカラ型で、来春に発売予定。
対象物との距離を高精度に判別できるわが社の「エアマイクロセンサ」は、自動化との相性が非常に良い製品。単純な繰り返し作業はやがて全て自動化されると考えているので、展示でも自動化を意識し、ロボットなどと組み合わせた。ワークの自動ローディング時の着座不良などさまざまな用途に使えることを知ってもらえれば(メトロールの松橋卓司社長)。
会期初日の記事で、ダイドー(1B32)の小間で多くの産業用ロボットが見られると伝えたが、産ロボだけでなく無人搬送車(AGV)の展示も多い。シャープ、ダイヘンのAGVや、ロボットアームを搭載した日立プラントメカニクス製AGVなどが展示される。ナブテスコの全方向移動可能なAGV用車輪や、ニッセイや富士変速機のAGV用減速機付きモーターなど、要素部品の展示も豊富。
英国の測定機器メーカー、レニショー(2D12)は工作機械用の非接触式工具測定システム「NC4+Blue」を国内市場で初披露した。業界で初めてブルーレーザーを搭載した製品。同システムにはレッドレーザーを使うのが一般的だが、より波長が短いブルーレーザーの採用で、 光の波動が障害物の背後に回り込む 回折(かいせつ)の影響を抑えられる。測定のばらつきが少なく、小径工具にも対応する。より精密な測定へのニーズに応えるという。
チタン向け工具や超硬ろう付けタップ工具などを販売する鈴峰(2A28)の浅野菜月さんは、「お客さまの困りごとを丁寧に聞き取り、ニーズにマッチする製品を提案したい」と話す。
DMG森精機(3C25)は、金属3Dプリンター「LASERTEC (レーザーテック)12 SLM」を出展する。材料となる粉末を一層ずつ敷き、レーザーで任意の部分を溶融させて造形するパウダーベッド方式を採用した機種。
ブースでは金属3Dプリンターを使ったサンプルワークを数多く展示する。写真は同社の金属3Dプリンターを使う東金属産業(静岡県沼津市、田中健太郎社長)が提供したサンプルワークで、金属3Dプリンターの長所を最大限に生かした複雑な形状だ。
マトリックスプレシジョン(1C26)は、量産向けの歯車研削盤「LGA-3020」を展示する。加工時間が短く、高精度な加工ができる。オプションでハイウィン製のロボットを搭載でき、ワークの搬入出を自動化する。日本で同製品を取り扱うシステムエンジニアリングの片岡岳士取締役は「製造業が盛んな中部地方はユーザーが多く、実機を見たいとの要望に応えた。新規の引き合いもあり、非常に手ごたえを感じる」と話した。